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王侯・貴族だけが飼育できた特別な犬「ワイマラナー」

王侯・貴族だけが飼育できた特別な犬「ワイマラナー」

グレース・ケリーがモナコへ行く時、連れて行った愛犬はワイマラナーでした。モナコへ行く船上で、ワイマラナーを散歩させている写真が残されています。

日本ではまだ数少ないドイツの猟犬、ワイマラナーは独特の灰色の被毛が印象的です。猟をする時、樹木や草木の色に紛れて、隠れやすく、猟の成功率が高いことから「グレー・ゴースト」とも呼ばれました。

美しいグレーの被毛は短毛で、下毛が無く、独特の滑らかさをもっています。人間よりも少し高い体温を感じられる体表とベルベットのような毛並は、いつまでも撫でていたくなるような、見事な感触です。

ワイマラナーは19世紀初頭に、ドイツのワイマール地方で作出された猟犬です。カール・アウグスト大公が宮廷で秘密裏に交配させて、完成させました。現在でもどの犬種を掛け合わせていたのか、まだよくわかっていません。非常に神秘的な犬種でもあります。

作出において、アウグスト大公が目指したのは、これまでにない、万能の猟犬でした。一般的に猟犬は、猟における役割が決まっていて、獲物がいる場所を知らせるポインターや、獲物を回収してくるレトリーバーなど、特定の活動に特化していました。ワイマラナーはそうした猟のどの役割もこなせる猟犬として作られたのです。

長い間、ワイマラナーはドイツ国内で厳重に管理されて、王侯・貴族だけが飼育できる特別な犬でした。ドイツの愛犬家クラブは種の純潔を保つために、長い間、国外の持ち出しを禁止しており、幻の犬とも言われました。20世紀になってようやく、米国に持ち出され、世界中の愛犬家の「憧れの犬種」として、大注目されるようになりました。

万能の猟犬として作出された結果、リーダーの指示を理解し、状況によって的確に判断して行動できる高い能力をもっています。飼い主の指示によく従う利口な犬種として、グレース・ケリーだけでなく、アメリカ合衆国大統領のアイゼンハワーや、フランス大統領ジスカール・デスタンもワイマラナーの愛好家でした。

ワイマラナーの魅力は賢さと被毛の色だけではなく、独特の美しい眼にあると多くの飼い主は言います。琥珀色またはブルーグレーの大きな瞳は見ていると吸い込まれそうで、見ている人の気持ちをすべて理解しているような、不思議な気持にさせられるとか。まさに「グレー・ゴースト」という呼び名にふさわしい犬種でした。

犬種DETA
原産国:ワイマラナー
別名:ヴァイマラーナー・フォアシューテフント
体高:オス59~70㎝、メス57~65㎝
体重:オス30~40kg、メス25~35kg
毛色:シルバー、ノロジカ色、マウスグレー

(文/柿川鮎子 「犬の名医さん100人データーブック」(小学館刊)、「犬にまたたび猫に骨」(講談社刊)、「動物病院119番」(文藝春秋社刊)など。作家、東京都動物愛護推進委員)

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