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知識人は犬が好き!?犬を愛したドイツの哲学者と日本のノーベル賞作家

昨今、「犬の散歩」を日課にしている人が少なくないようだ。犬の散歩は犬の運動のためだけでなく、我々の日常のつまらないことを忘れさせ、癒してくれるからよい。それは我々凡庸な輩ばかりでなく、実は有名なあのインテリゲンチャもそうなのである。その代表的な人物を海外と日本からそれぞれ紹介しよう。

「もし犬がいなかったら、私自身“生きたい”とは望まなかっただろう」

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そう言ったのは、犬の散歩好きなドイツ哲学者のアルトゥール・ショーペンハウアー(1788-1860)である。彼は哲学的業績だけでなく、犬の散歩でも有名になったという興味深い人物。その当時の様子がこう伝えられている。

「この哲学者の著書を読んでいない者にも、いつもプードルを連れて散歩する彼は知られていた。フランクフルトでは、これを真似て、プードルを飼うことが流行した」(「ショーペンハウアー—哲学の荒れ狂った時代の一つの伝記」、リュディガー・ザフランスキー著)

「夕方になると彼はきまってむく犬をお供に散歩に出かけた。(中略)この犬は世界霊魂を意味する“アートマン”という名前を与えられていた」(「ショーペンハウアーの思想と人間像」、西尾幹二著)

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その散歩の有名さは想像以上で、氏が散歩中に転倒して怪我をしたことが地元の新聞に載るほどだった。

さらに犬の散歩好きにとどまらず、動物愛護の精神の持ち主でもあり、たとえば、鳥を狭い籠の中に飼ったり、犬を鎖につなぐなどは彼らの自由を奪う残酷な行為だと非難する。その精神は現代ドイツにしっかり受け継がれ、ニワトリの飼うスペースをもっと広げるよう裁判に訴える者がいたり、つなぎ飼いの犬のために自由な運動時間が規定されてもいる。

そして、生涯独身だった氏は遺書で自分の死後の財産から、犬の養育費を残した。こうしたことからも、「犬なしでは生きられない哲学者」の犬への並々ならぬ愛情が容易に想像がつく。

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なるほど、ショーペンハウアーのように人間は犬をこよなく愛するもの。他方、犬の人間への大いなる愛を指摘するのが、犬好きのノーベル賞作家、川端康成(1899-1972)だ。

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「犬は犬よりも人間が好きである。(中略)犬という動物は人間から愛されるために生き、人間を愛するために生きていると言ってもいいであろう」と随筆「わが犬の記」で述べている。

また、小説「犬と話して」では、女の子の飼っている犬「アコ」が犬の展覧会でこんな芸を披露する。

「アコ、わたしがすき・・・?」

犬はこくりとうなづきました。

「アコ、わたしがきらい・・・?」

アコは首を二度ふりました。見物はおどろいて、手をたたきました。

飼い主への愛の明確な表現こそが最高の芸であるかのようである。

さて、川端は犬を「散歩の道連れと神経質をなおす助手」と言い、ショーペンハウアーと同じく犬とよく散歩した。小説「愛犬エリ」で、エリが眠たそうな主人公の綾子さんを毎朝目覚まし時計のように無理やりでも起こして散歩に行くことが描かれている。

実際、寝不足のときの川端も愛犬たちに起こされて散歩にいったこともあっただろう。自身の(眠い)欲望を抑え、犬の気持ちに応えてやるのも、犬への愛ゆえといえよう。犬のほうも飼い主の愛に報いるように、元気にしっぽを振って散歩するわけである。

「犬を飼ったことがない者は、所謂“愛し合う”ということを知らないのだ」(ショーペンハウアー)。

犬との散歩。これこそが、我々が何かと多忙のあまり失いがちな「愛し合う」という大事な営みなのではないだろうか。

取材・文/羽石竜示

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