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愛犬ピン、最期のとき【ピンがいた日々】

愛犬ピン、最期のとき【ピンがいた日々】

4年前の8月30日(土)。その日は、病院にピンを連れて行く日でした。

前夜遅く、番組の企画会議を終えて帰宅すると、先にピン共に寝室に居た夫が「ピンちゃん、死んじゃうのかな?」と私に聞いてきました。

ピンはいつもより息が荒く、ハァハァと音をたてていました。それでも「大丈夫だよ」「死んじゃったりしない」と強がりでもなんでもなく本気で言っていた私。いくら初めて飼ったのがピンだったとしても、なんて能天気な飼い主だったのでしょうか。

翌朝、まだ時折ハァハァと息をするピンを連れて動物病院に行ったところ、女性のS先生が、「他の飼い主さんが『先に診てあげてください』と言ってくださったので」と言い、ピンを抱えて診察室に連れて行ってくれました。

やはり、ベテランの飼い主さんから見たら、ピンの様子は瀕死の状態だったようです。

実はそこから翌日、ピンが虹の橋を渡って行った瞬間までの記憶が途切れ途切れなのです。

なぜかわからないのですが、私は個室に通され、そこで待つように言われました。芸能人の飼い主さんが多い病院で、ずいぶん前、有名な俳優さんと彼の奥様で事務所の社長さんをされている女性がその部屋に入って行ったのを見たことがあります。私には無縁の場所だったと思っていたので、そこで初めて嫌な予感がしました。

本当に途切れ途切れなのですが、「輸血をします」と言われ、でも、「合うかどうかテストが必要です」とも言われたような……。

さらに、「今日、ケータイが繋がらない時間はありますか?」とS先生とは別の男性獣医さんから聞かれたりもしました。

動物病院から電話がなかったとしても、「夕方と夜と翌朝、電話をください」と言われ、これから24時間以内に、ピンに何かが起きてしまうのだということが、私にも、うっすらわかってきました。

その日は、ずいぶん前から約束していた仕事関係の人との食事会があり、行くか否か、ずいぶん悩みましたが、その中のお一人の送別会も兼ねていたので出かけることに……。思いがけず、サプライズともいうべき出席者が2人、加わり、テーブルに置いたケータイを数分毎にチェックしながらも、それなりに楽しい夜を過ごせました。

もちろん、病院には電話を入れました。「朝と変わりはありません」と夜勤の獣医さんから言われ、今度は枕元にケータイを置き、眠りにつきました。

翌朝、病院に電話すると、今度は看護師さんが出てくださり、やはり「特に変わりはありません」と……。

その日は、妹犬のココの爪切りの予約を午後2時にしていて、昼頃、地方から戻ってきた夫とココと共にピンを見舞うことにしました。

ピンは闘病中、主治医の先生が何度か代わりました。ひらたく言えば、どんどん偉い先生になっていき、その日も、獣医さんの顔写真が貼られたボードのいちばん左上に名前がある方でした。

「じゃあ、ココちゃんは、お爪切りに行きましょう」と言われ、ココは診察室へ。私と夫に対し、先生の説明が始まりました。

とても言いにくそうに、しかし私たちの顔を順に見ながら、先生が「ピンちゃんは、ステージ5(ファイブ)です」と言ったときのことです。診察室から看護師さんが私たちの元に飛んできて「ピンちゃんが発作を起こしました」と……。

これは後から別の獣医さんから言われたことですが、爪を切ってもらうため、看護師さんに抱えられて診察室に入ったココに気づいたピンが「今だ!」と思った……というのです。つまり、ココが来たのを見て、私たち家族も動物病院に来ていることを察知したピンが「もう我慢しなくていいんだ」と思ったと……。

診察室に入り、丸椅子が一脚差し出され、ココを抱いた夫がそこに座りました。私はというと、ピンが寝そべっていたケージの脇にペタンと座らせてもらいました。

「ピン~」と私が声をかけると、ピンは厳しい顔で振り返りました。「来るのが遅いよ」なのか「見ないで」なのか……。これまで何度か見た、その顔は、恐らく後者だったと思います。

それから、ピンが息をひきとるまで、15分だったか20分だったか……。やはり、記憶が途切れ途切れなのです。でも、私はピンの最後の息の瞬間だけは、しっかり見ていました。

文/山田美保子

Profile
山田美保子 放送作家・コラムニスト

1957年生まれ。青山学院大学卒業後、ラジオレポーターを経て、放送作家、コラムニストに。「踊る!さんま御殿!!」『情報ライブ ミヤネ屋』『バイキング』『1周回って知らない話』などテレビ番組の構成のほか、雑誌、新聞、WEBに連載多数。人気番組「情報ライブミヤネ屋」のコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務めている。

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