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兄弟姉妹犬の運命を分ける人との出会い【保護犬と暮らす】

その犬たちを見るなり、Fさんの心は動いた。とは言ってみても、うめが逝ってからまだ間がなく、一度に2頭というのも無理がある。

「とりあえず、週末だけ預かるという形でもいいですか?」

それからというもの、犬たちは週末をFさんのお宅で過ごし、平日は動物病院に戻るという生活を繰り返すことになった。ちょうど換毛期で被毛が浮ききっており、ブラシをかけるにも悪戦苦闘状態だったが、それでも兄弟犬たろとじろを通して、Fさんの脳裏にはうめと過ごした日々が蘇ってくる。

2ヶ月後には、Fさんの心は「うちのコにしよう」と決まっていた。しかし、どちらか1頭を選べない。

「仮に選んだとして、残りの1頭はその先どうなってしまうのか。大きい犬はなかなか引き取り手が見つからないと聞いたし…」

そう考えると心配で、「2頭はたいへんだろう」と言っていたご主人を説得し、結局、兄弟そろって引き取ることにしたのである。その時、生後8ヶ月、すでに体重は15kg~18kgとなっており、その体で突進してくるほど人が好きで、2頭共に明るい性格をしている。しかし、引っ張り癖もひどく、しつけはまったくされていないため、動物病院で紹介されたドッグトレーナーに来てもらい、まずはスワレのトレーニングから新しい生活がスタートすることとなった。


大の仲良し兄弟、たろ(向かって左:白)とじろ(右:有色)/©F

家族を得たたろとじろは日中を庭で自由に過ごし、Fさんご夫婦が仕事から戻ると室内犬となる。Fさんたちが帰宅した時には、その喜びを吠えたり飛びついたりするのではなく、互いに軽く噛み合って表現するというのはちょっとユニークだ。

「留守番させることが多い分、休みの日はなるべく一緒にいてやりたいと思って」というFさんの気持ちに応えるかのように、徐々に新しい生活に馴染んでいくたろとじろ。たとえ捨てられていた犬であったとしても、兄弟姉妹が一緒で社会化適期を共に過ごした場合は、そうでない場合と比べてより環境に馴染みやすいと言われるが、たろとじろはずっと一緒だった分、犬としてのつきあい方も身につけることができ、素直に育つことができたのかもしれない。

先代犬のうめとの散歩中、後をついてきてそのまま家族となった元野良猫のみぃはうめと大の仲良しだったそうだが、たろとじろもすっかり仲良くなり、トリオのようになった。こうして問題もなく、平穏な日々が続いていく。

ところが、そこへまた新たな犬が登場する。たろとじろがやって来て3~4ヶ月経った秋のこと、ある日実家に戻ったFさんは、亡きうめにそっくりな犬がいることに驚いた。肋骨とお尻の骨が浮き上がるほどに痩せ細り、どこか荒々しい雰囲気を漂わせるその犬は、知人に託したはずのうめの姉妹犬だった。

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