【青山尚暉のワンderful LIFE】里親になるということ(7)
第九章『里親になるということ(7)』
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【青山尚暉のワンderful LIFE】
わが家が犬の里親募集のウェブサイトを知ったのは、ピート君の飼い主の小谷野さんからの情報でした。
軽井沢で夏を過ごしたピート君とマリア。ラブラドールリトリーバーの大先輩ですが、マリアをかわいがってくれます。
「掲示板にゴールデンレトリーバーのいい犬がいるわよ。見てみたら」とメールをもらったのです。ボクたちはそこで初めて、犬の里親募集の掲示板があることを知りました。そこには全国の、里親募集をしている犬たちが何百頭と掲載されていました。こんなにも多く、不幸な犬がいる事実に驚いたのを覚えています。
犬たちの写真をクリックするとその犬のプロフィールページを見ることができました。そこにはボランティアさんの元で暮らしている犬の様子が何枚かの写真で紹介されています。同時に保護された経緯、性格、病気、里親への希望などが記載されていました。
わが家に、と考えていたゴールデンレトリーバーを保護しているボランティアさんにメールをしてみると、翌日、返事が返ってきました。幸い、その犬はすでに里親さんが決まっていました。縁がなかった・・・でも幸せをつかんだのならよかったと、ホッと安堵(あんど)したことを覚えています。
メールの返事の最後に「0月0日、鹿児島から小さなゴールデンの女の子が来ます」。と、小さく書いてありました。同時期、カミサンは里親募集の掲示板からマリアたちの繁殖場のブログへ飛び、毎日食い入るように見ていたのです。だからそれがレモンちゃんとすぐに分かったそうです。早速ボランティアさんにメールで確認すると、やはりその子はレモンちゃんでした。何という偶然でしょう。カミサンは運命を感じたそうです。
そう、里親募集の掲示板に掲載されている犬たちの中に、運命の1頭がいたのです。もっとも、わが家にレモンちゃんでなく、マリアがやって来たことはすでに説明した通りです。
運命の2頭!? 東京で再会した、同じ鹿児島の繁殖場で辛い日々を過ごしたレモンちゃん(とマリア)。今ではとても素晴らしい家族の一員として幸せに暮らしています。
友人の小谷野さんは、那須動物王国のボス犬だったピート君を王国引退後に引き取り、里親となったその前から飼っていたミックス犬を老衰で亡くしていました。悲しみにくれた日々を送っていたあるとき、里親募集の掲示板にそのミックス犬にそっくりな1頭を見かけたそうです。カミサンも小谷野さんから連絡をもらい、里親を募集している、たくさんの犬たちが掲載されている掲示板の中にいたその子が、すぐに分かったそうです。その子は歳をとっていて、フェラリアも入っていました。
が、小谷野さんは亡くした愛犬の導きと感じ、迷うことなく里親になったのです。その子はボランティアさんが「きっと里親希望の飼い主は現れないだろう」とあきらめかけていた子でした。つい最近、その子も犬生をまっとうし、天国へ旅立ちました。小谷野さんの家にやって来てから長い年月ではなかったけれど、毎日、安心して眠れる場所があり、おいしいご飯がもらえ、お散歩だってしてもらえたのです。最後は大好きな家族にみとられ、安心して天国に行けたことでしょう。
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