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動物としての本能?犬が遠吠えをする理由

なぜ?犬が遠吠えをする理由

平成の初期ぐらいまで、日本各地には今以上に野犬がいた。僕が小学生の頃なんて、下校中に子供が野犬に噛まれるという事故も起きたし、僕自身追い回されるなど、酷い目にも遭ってきた。

この頃、夜布団に入って目を閉じていると、ごくたまに犬の遠吠えが聞こえてきた。1頭が遠吠えすると、別方向からまた別の1頭の遠吠え。この輪唱を聞きながら眠った記憶がある。

祖父母曰く、もっと以前にはまだまだ野犬も多く、夜になると山のほうから遠吠えがたくさん聞こえてきたという。ひるがえって現在。犬の遠吠えを聞く機会はかなり少なくなってしまった。

今では、飼い犬がたまに遠吠えしているのを聞くぐらいのものだけど、その頻度もかなり低くなっている。

遠吠えの目的は何なのか

犬の遠吠えって、聞いているとどこかうら寂しい音に感じられる。悲しそうというか、なんか哀愁が漂った音のように聞こえたりはしないだろうか。

小さな頃は「寂しいから遠吠えしてんのかな」とか思っていたもの。夜になって心細いから、友達に電話する感覚で吠えてるのか? なんて思っていた。今風に言えば、現代人が、眠れなくて人恋しいからSNSをする感覚で、他の犬とのコミュニケーションをとるんじゃないって思っていたのだ。

ただ、犬と実際に暮らしている方ならご存じのとおり、必ずしも犬は寂しいから遠吠えをするわけではない。大抵、自分の縄張りを主張する意味で遠吠えしていることが多いとされている。

犬同士が輪唱するように遠吠えを連続させるのは、分かりやすく書くと「ここは俺のシマだからね」「わかった、でもここは俺のシマね」と縄張りをお互いに主張しあっているというわけだ。こうすることで犬同士がお互い、不用意に相手の縄張りに立ち入ることをけん制しあっているとも。頭のいい動物なので、無駄なケンカを避けるために遠吠えを使っていると考えられている。

群れの仲間、つまり自分の飼い主に対して遠吠えすることも?

先ほど、寂しいから遠吠えをするわけではないと書いたが、一方で犬やその祖先であるオオカミは、仲間と連絡を取り合う意味での遠吠えをすることもあるという。飼い犬の場合は自分の飼い主やその家族を仲間と認識しているが、普段は一緒にいるその仲間がしばらく姿を見せないと、遠吠えで連絡を取り合おうとすることもあるようだ。

大手ペットフードメーカのヒルズが2019年に配信した「犬の遠吠えの意味とは?遠吠えする理由と心理、やめさせるコツ」という記事にも、この点についての記述がある。一部引用させていただきたい。

「オオカミと同様、犬の遠吠えは群れの仲間に帰り道を教える手段になります」

「これは実際に群れで暮らす野生の犬だけでなく、人間の家族や自分の世話をしてくれる人を群れの仲間とみなしている場合にも当てはまります。
あなたや家族がしばらく留守にしているときにワンちゃんが遠吠えをするのは、これが理由かもしれません」

と、このように見当たらない仲間に対して帰る場所を知らせるために遠吠えをしているという可能性を指摘している。ただ、以前遠吠えをした後に「クウ~ン」と寂しそうに鳴く犬を見たことがあるので、場合によっては本当に寂しくて遠吠えしている犬もいるのかもしれない。この辺は個体ごとの性格にもよるだろう。

サイレンに反応して遠吠えをする犬たち

犬の発する、寂しそうな声色の遠吠え。現代においてもあの遠吠えを誘発しやすい音がある。それが救急車のサイレンだ。

救急車が住宅地を疾走しているとき、どこからか犬の遠吠えが被さるのを聞いたことがある人も多いはず。犬はなぜかサイレンには反応しやすく、遠吠えで自分の居場所を示したがる。

これについてはさすがにサイレンを他の犬と勘違いしているかどうかは断言できない。が、つられて遠吠えしてしまうということは、何かしら彼らにそうしたくなる理由なんかはあるのだろう。

たとえばサイレンの音が犬たちにも「異常事態だぞ」と理解できる周波数だ、とか。ただ、1頭がサイレンに反応して遠吠えして、それに反応した他の犬が遠吠えする場合は、最初の1頭の声に反応して遠吠えしているだけという可能性もあるので、みんながみんなサイレンに敏感ということでもないはず。事実、サイレンが鳴っても一切動じない犬も多いが、そういう犬も他の犬の遠吠えには反応することがあるので。

ちなみに、レアケースとして飼い主の歌声を聞くとつられて遠吠えをしてしまうワンちゃんも稀にいる。一緒に歌っているようで微笑ましい光景だけど、実際のところ、犬が一緒に歌っているという認識を持っているとは考えにくい。飼い主の歌声の周波数が何となく遠吠えっぽいから、自分も遠吠えをしているというのがその真相ではないだろうか。

おわりに…犬とキツネの遠吠え合戦の話

日本に生息する、遠吠えをする動物と言えば犬だが、昔はニホンオオカミというのがいて、これがしょっちゅう仲間同士で遠吠えをし合っていたそうだ。残念ながら今は絶滅してしまったが、オオカミの習性の一つに遠吠えでのコミュニケーションがあるので、犬と同じくオオカミの遠吠えは当たり前に聞こえる時代もあったということになる。

また、他にもキツネは遠吠えをする動物として知られている。こちらも悲しい響きというか、寂しそうな声色の遠吠えとなるが、繁殖期になると彼らは遠吠えでパートナーを探す。
反面、縄張りを主張するために遠吠えをすることはないとされる。これは、自然界にキツネを捕食するクマなどもいるため、リスクが大きいためだとされる。

そんなキツネだが、しばしば遠吠えをしたところ犬が反応し、遠吠えし合うという奇妙な現象を見せてくれることがある。犬とキツネとでは遠吠えの意味が全然違うが、多分犬が勘違いして反応しているのだろう。キツネの遠吠えは「ケエーン」なので、彼らが分布してる地域でもしも普段と声の感じが違う遠吠えを聞いたときは、「これはキツネでは?」と疑ってみるのもいいかもしれない。

文/松本ミゾレ

【参考】
ヒルズ「犬の遠吠えの意味とは?遠吠えする理由と心理、やめさせるコツ」
https://www.hills.co.jp/dog-care/behavior-appearance/why-do-dogs-howl

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