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ペットの死で有休取得。これってそんなに無責任なの?

愛犬の死で欠勤を要請したら上司に失笑された…

僕は以前、パチンコホール企業に就職し、そこで社員としていくつかの店舗を転々としつつぼんやり生きていた。基本的に社員と言っても、役職に上がるまではせいぜいホールの巡回やバイトさんの指導などが主な仕事だったのだけど、その頃アルバイトの1人に、児玉さんという明るい男性がいた。

この児玉さんはサッカーと犬が大好きで、休日には友達とフットサルをして汗を流したあとに、愛犬と一緒に河川敷で走り回る姿がよく目撃されるぐらいの疲れ知らず。その場にいるだけでみんなが明るくなるし、人柄もいいので誰からも好かれる存在だった。しかしある朝、そんな児玉さんから勤務先に電話が入る。応対に出たのは副店長だったが、何やら押し問答をしているのが分かった。何やら失笑気味でもある。

ほどなくして受話器を置いた副店長は、ため息まじりに「児玉くん今日休みまーす」と一言。「風邪ですか?」と尋ねると、副店長は「犬、死んだから休みたいってさ。ふざけんなよ」と吐き捨てていた。

児玉さんが愛犬家だということは分かっていたし、こう言ってはなんだけど児玉さんはバイトなので、別にいいじゃんと思ったのが正直なところだ。が、副店長も、その場にいた主任や班長たちも「ないわ~」という顔をしていて、正直『なんて冷たいんだ』と絶句した。

そんなにペットの死に関する有休取得は無責任なのか?

時は流れてそれから3か月ほど経過した頃。店長が突然有休を申請した。

これまで定められた休みの日以外に職場に出てこなかったことはなかったのでみんな驚いたが、理由を聞けば長年療養中だった愛犬が亡くなったという。そこでここまで一切使うことのなかった有休を申請。店長がそう決断したので下の者は口出ししなかったものの、これに待ったを掛けたのが本部だった。

「事情は理解するけど、それで有休の申請は無責任」というのがその主張。しかし、ペットとは言え家族も同然なんだから、そんなに無責任なものだろうか? と感じたところではある。結局店長の有休申請は通らなかった(これは繁忙期でもあったためやむない部分もある)が、いくら現場をあずかる身とは言え、なんかもう話しかけるのも憚られるぐらい憔悴していたので気の毒だった。

現場監督のあんな姿を見れば全員士気だって下がるんだから素直に有休取らせておけよと思ったけども、2000年代前半の頃の話なので、まだ今と事情は違うのかもしれない。

ペットの死、現在は何かと時間もお金も掛かる。休みを取って粛々と手続きをすることの何が悪いのか

どうも昔も今も、ペットの死に直面して飼い主さんが仕事を休むということに対しては、まだ少し偏見があるというか「そんなことで休むな」という風潮があるように見受けられる。なんなら「サボりみたいなもんだろ」って思ってる人も、まだきっといるはずだ。

単純に悲しくて仕事にならないってこともあるが、休みたい理由ってそれだけじゃない。今は昔のように、亡くなったペットを自宅の庭に埋葬するような時代でもなく、そもそも自宅に庭がないという世帯も多い。

必然と、ペットの葬儀業者に委託する必要があるが、そういう諸々の手間も掛かるし、ペット保険に加入していた場合は解約の手続きをする必要もある。悲しいだけじゃなく、やらなければならないことは少なくない。葬儀にもお金は掛かるし。

こういうことを分かってない人も、まだまだ多い印象だ。まあ、実際同じ立場になってみないことには、理解するのも難しいってのはあるが……。

ペットとの別れを経験した同僚や部下への理解のある社会を望みたい…

ペットの死は、それそのものが本当につらい経験となる。さらにその死に際して、色んなやるべきことも出てくるし、決して亡骸を前にただただ泣いてればいいというわけでもない。辛いけれど、迅速な手続きをしなければいけないのだ。

今は犬や猫と暮らす人も年々増えている時代。きっと昔ほどペットの死に無理解な人も減ってきていることだろうし、これからますます減るのだろう。

ペットを喪った人に対して、優しく寄り添うことが当たり前。そういう職場環境がもっともっと増えるといいなぁ……。

文/松本ミゾレ

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