2021-11-29 愛犬の耳掃除、やりすぎも外耳炎の悪化を招くって本当? 犬耳掃除 愛犬の耳掃除、やりすぎも良くない? だいぶ前に、地元で懸賞金のついた迷い犬を友人と2人で探しまくって保護したと思ったら、そっくりな野良犬だったということがあった。この野良犬の耳の中に、目視できるだけで結構な赤い傷のようなものがあったことをおぼえている。 まだその当時は野良犬も少ないながらもいたし、タヌキも多かったのでケンカによる傷跡か、あるいはダニの咬んだ痕跡か何かだと予想していた。ところが先日、知り合いの愛犬の耳に、同じような赤い傷のようなものが見えたので「これどうしたの?」と質問をした。 すると知り合いは「耳掃除を頻繁にしてるんだけど、そのせいかも」と答えた。なんでも、耳掃除をやりすぎたことで愛犬が自分の耳を気にするようになり、自分でも脚で掻く頻度が高くなって、それで赤い傷ができるようになったという。 とりあえず知人には、病院での診察をオススメしておいたが、今日はワンちゃんの耳掃除をする上での、やりすぎた際のリスクについての話をしていきたい。 愛犬の耳から変な匂いや耳垢。それって外耳炎かも… 愛犬の耳に関するトラブル自体は割と多くあるもので、耳疥癬症や耳血腫などが知られている。中でも一番メジャーなのが外耳炎。 人間も外耳炎を発症することがあるが臭いのきつい耳垢が溜まりやすくなり、かゆみも伴うこの症状は犬にとっても苦痛。耳が痒いので必死で後ろ脚を使い、自分の耳を掻くうちに耳を傷つけてしまったり、余計に症状を悪化させることもある。 外耳炎は比較的慢性化しやすく、再発の可能性も高い面倒な病気。動物病院での診察ののち、薬で治療をするなどの対処が必要となる。 外耳炎を防止するための耳掃除が外耳炎を招くこともある? 前述のような外耳炎の発症を防ぐには、まず愛犬の耳を常に綺麗に保っておくことが大事になる。耳掃除はそのための一番の手段と言える。 ただし、その耳掃除のせいで、かえって外耳炎リスクを高めてしまうこともある。別に耳から変な臭いもせず、耳垢も目立たないのに、こまめすぎるほどに耳掃除を頻繁にすることで耳を傷つけ、強めにこすった部分に赤い変色が見られるようになると、外耳炎リスクが高まる。このあたりは人間も同じ。耳掃除はあまり頻繁だとかえって逆効果となり、深刻な耳のトラブルを招くのだ。 西東社が発行する「愛犬 病気の知識と健康」にも、耳掃除についての注意点が記載されているため、引用させていただきたい。 「耳の掃除のために綿棒で耳道を強くこすることによって外耳炎を引き起こすことがあります。炎症を起こしていたところに刺激が加わって悪化させてしまうことも。また、耳垢が溜まっているときに綿棒を押し込むと、かえって奥の方に耳垢を押し込んでしまう場合がありますので、耳掃除のときには綿棒を用いるには注意が必要です。正常な耳ならそれほど汚れることはありません。耳垢が気になるときは、動物病院で診てもらいましょう」 と、このように頻繁な耳掃除には外耳炎のリスクも伴うことが指摘されている。耳の中はデリケートな器官なので、素人判断で耳掃除をせずに、気になる場合には専門家に診てもらうことも一つの手、ということになる。 愛犬の耳掃除には、そこまで躍起にならなくてもOK! 外耳炎を、飼い主側のやりすぎた耳掃除のせいで発症させてしまうのは流石にしのびないというもの。下手をして慢性化させてしまうと治療には時間もお金もかかることになるし、何より愛犬が、治療期間中の服薬や耳の痒さに耐えなければならない。定期的な耳掃除をする場合には、“綿棒で優しく”を、見える範囲だけでやってあげる程度もいいだろう。 明らかに耳に異変がある場合は、まず犬がしきりに耳を掻く仕草を見せるようになるので、そうなってはじめて動物病院に連れていくぐらいでいいのかもしれない。そこで慌てて耳掃除に目覚めて、頻繁に……というのが事態を悪化させる可能性もあるので。 特に耳から変な臭いもなく、耳垢もそれなり程度にしか確認できなければそれで充分なのだ。 文/松本ミゾレ 【参考】 西東社「愛犬 病気の知識と健康」 \ この記事をみんなにシェアしよう! / この記事をみんなにシェアしよう! ボディケア用品からお菓子まで!猫好きな彼女や妻に喜ばれるホワイトデーギフト4選 (3.3) 愛犬がまさかの“犬嫌い”…その原因はどこにあるのか? (3.1) 亡くなったペットは死後も近くにいるの?夢に出たり、ときには帰ってくることも… (2.26) 猫の辞書に「よく噛んで食べる」という文言は無い! (2.26) 注目のグッズ 犬猫どっち派?村松誠の「2021年版 犬猫カレンダー」 ドラえもんに大変身!犬猫用『ドラえもん コスチューム』 ボディケア用品からお菓子まで!猫好きな彼女や妻に喜ばれるホワイトデーギフト4選 【猫クイズ】短足・小型・巻き毛が特徴の「ラムキン」ってどんな猫種? 愛犬がまさかの“犬嫌い”…その原因はどこにあるのか? ぼくたちは猫を育てているのではない。猫に育てられているのだ。 \ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! / PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! Facebook にいいね!する Twitter をフォローする Instagram をフォローする Pinterest をフォローする