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「うちの犬、バカなんじゃないの?」と密かにあきれていたけれど。

虹の橋を渡る日まで

うちの子はシェルターからお迎えした保護犬だ。売れ残りというと言い方は悪いけど、やや大きめのサイズと真っ黒な泥棒顔で、一目見てかわいい子とは言えない犬だったせいか、ずっと保護センターで飼育されていたらしい。

母が溺愛していた犬が亡くなり、ちょっとうつ状態になってしまって、父が何でもいいから犬を飼うと意気込んで動物保護センターに駆け込んだ。職員さんから「この子なら今すぐ引き取れます」と紹介された子をお迎えした。

他の子はワクチンがまだ済んでいなかったり、避妊・去勢手術が終わっていなくて、いろいろ面倒な手続きが待っていた。うちの子になった犬は健康診断も終わっていて、「お迎え」の準備万端だったのだ。それでも引き取り手が無かったのは、やっぱり体の大きさと顔だったと思う。

父は母が元気になるなら何でも良いという勢いで引き取り、私も母もちょっと心配だったが、よく見ればとても愛嬌のある犬だった。真っ黒の顔をして、アーモンド型の目がちょっと垂れている。静かな子という印象だったが、それが大間違いだったのはお迎えして数日たってからだった。

やって来た初日はとてもおとなしく、「いい子だね」と家族全員が感動したほど、しつけられていた。母も「犬って本当にいろいろ違うのね」と感心していた。後になってお迎え当時の「猫を被っていた犬」のエピソードは、笑い話に変わっていく。

中型犬より大きかったので、散歩はいつも時間をかけてたっぷりしなければならなかった。それが母には良かったのだと思う。犬を亡くしてうつ状態だったのが、ウソみたいに回復した。

新しい犬との生活は順調だった。しかし、犬は次第に本性を現しだしたのである!まずは家の中のゴミあさりと食べ物の盗み食いだった。

最初に被害を見つけたのは母で、買い物から帰ってきたら、台所のゴミ箱がキッチンに転がっていた。蓋つきのゴミ箱だったので、転倒しただけで中身は出ていなかったが、誰もそれが犬の仕業とは思わなかった。

次に、納戸に入ったドッグフードの袋が破られていた。そこではじめて犬の悪行がバレた。父がリビングにカメラをセットしておいたら、私たちがいない間、やりたい放題やっていたのだ。

おまけに散歩途中で出会う若い女性に、いちいち近寄ってスカートの下に入り込もうとする。私や母が散歩に行っている時は「すみませーん」「ごめんなさいね」で、済むけれど、父が散歩をしているとちょっと危険だ。

盗み食いをするわ、若い女性のスカートに頭を突っ込むわ、「うちの子ちょっとバカなんじゃないの?」と密かにあきれていたけれど、なんだかそのバカっぷりがとてつもなく可愛く、愛しく感じられてきたのである。

前の子は盗み食いも他人にちょっかいを出さない、我慢ができる子だった。健気でちょっと冷たく感じることもあったのに、今の子はあまりにも自分の感性に忠実に生きている。それが自然でとても良い。

お腹がすいたら家じゅうを探す。若い女性に「可愛いワンちゃん!」って言ってもらいたくてウズウズしている。そういう、欲望を隠さないところが、かえって新鮮なのである。

今朝も父は大切にしていた靴を犬に隠されて、カンカンに怒りながら会社に行った。私と母は父の憤慨ぶりが滑稽で面白く、ゲラゲラ笑いながら、「新しい子が来てくれて、良かったね」と自然に言い合った。

(文/柿川鮎子)

 

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