2021-03-28 なぜ…?古き良き日本の特撮番組は犬の扱いがなんだか不遇だった! 特撮犬 昔のテレビの“動物の扱い”今とは天地の差 子供の頃、家の壁に「なめんなよ」というツッパリの恰好をさせられて二本足で立つ子猫のシールが貼ってあった。 祖母に聞くと、僕の母親が中学生ぐらいの頃に集めていたグッズの一つだと教えてくれた。 いわゆる“なめ猫”と呼ばれるもので、大変な人気があったらしい。 衣服を着せて、さらにしばらく直立させたまま撮影するというのは今の時代では「虐待ではないか」と叫ばれる案件だろう。 また、ドラマでは犬が水に落とされる危険なアクションを担っていたり、映画では爆発の中を馬が必死で走るシーンなんかも見たことがある。 特に馬は失踪中にわざと転倒させられる映画なんて結構あって、「絶対このあと障害残ってるだろ」と戦慄したものだ。 そういえば、みなさんが小さな頃に応援していたヒーローの番組にも、とりわけ犬の扱いが不遇な作品はあった。 今回はちょっとその事例を紹介していきたい。 怪獣の鼻の穴から落ちてしまったワンちゃん… 円谷プロのウルトラシリーズでも人気の『ウルトラマンタロウ』には、不遇な犬がやたらと多い。 第1話時点で危険な植物に警戒した犬が襲われてしまうし、別の話ではみなしご状態になった少女と一緒に彷徨う小型犬も登場する。まるでドラマ『家なき子』だ。 個人的に一番不遇を感じたのが第2話に登場したワンちゃん。 多摩川河川敷に空いた謎の穴。そこにポチという犬が落下してしまうが、実はこれが怪獣の鼻の穴。 主人公はポチを助けるために自らも穴に突入するが、そのまま怪獣が大暴れをしたために体内では犬も主人公も揉みくちゃにされてしまう。 最終的には怪獣がくしゃみをしたところで口から勢いよく脱出できるが、まさに踏んだり蹴ったりな扱い。 しかも体内から飛び出す際の合成シーンでは、ポチも結構不安定な“ワイヤー吊り”を強いられていたのか、足を思いっきりバタつかせているし……。 さらにポチはこのすぐ後の第6話で、別の怪獣に襲われて落命。 このストーリーの最後では、ポチの飼い主である少年に、主人公から「死んだポチの代わり」として2代目ポチがプレゼントされるというオチまでついている。 子供ながらにこれをビデオで観ていた僕は、呆気に取られてしまった。 天才犬から怪獣犬になったボビー 少しマイナーな作品だが『スペクトルマン』という特撮番組にボビーという印象的な犬が登場する話がある。 この犬、ある科学者からIQを増幅する薬品を手術の際に投与されたことにより、因数分解ができるまでに知能が発達する。 しかし、実はその手術中に悪意のある宇宙人からの手心を加えられていたため、次第に狂暴化。 最終的には人を襲って脳を食べるようになり、怪獣になってしまった。 スペクトルマンは巨大化したボビーと戦うが、ボビーの飼い主の青年は必死でボビーの助命を嘆願。 だが既に手が付けられない怪物になったボビーを大人しくさせる術はなく、青年の目の前でボビーは倒されてしまった。 後味が悪い話だが、もっとひどいのは飼い主の青年がその直後にボビーと同じ手術を受けて、全く同じ経緯で怪獣になってしまうところにある。 犬とその飼い主、どちらも悲劇的な結末をたどるストーリーは、しばしば今も愛犬家たちを絶句させている。 捨てられた犬の親子の描写のリアルさ… 昔、動物を捨てる大人ってのは今よりももっと多かった記憶がある。 子供の頃に近所の優しいおばさんの飼い猫が子猫をたくさん産んだ際に、ここではとても書けない方法で処分したという話を知ったとき、僕は大変ショックを受けたもの。 また、あるときは河原に流れ着いたゴミ袋の中に、子犬が詰まっていたこともあった。 動物を捨てる人間が多かったことが、特撮番組にも反映されるという事例はある。 『超人機メタルダー』という作品がそれだ。 この作品、主人公はロボットで、その相棒も犬のロボット。 2人の絆が作中でも割と多く描かれているが、一方で犬の命を何とも思わない無責任な大人も容赦なく演出している。 ある回では、母犬と子犬が二度に分けて、ある家族の父親に捨てられてしまう。 最初は母犬を。次に自分の娘に「子犬は捨てないで」と懇願されていたにも関わらず子犬たちも(いや、母犬も捨てるなよ)。 この父親は主人公から犬を捨てたことを咎められると「犬の1匹や2匹、何だ」と反論までする。 悲しいことだけど、子供の時にこれをビデオで観た僕は「ああ、こういう大人いるよなぁ」と思ったもんだ。 ちなみに捨てられた子犬たちは、その後になんと敵のロボットに拾われてミルクをあたえてもらうなど、まともな対応を受けていたのが印象的。 悪のロボットに博愛精神で負けるような人間になっちゃいけない。そう強く誓った記憶がある。 おわりに このように、一部だけしか紹介していないんだけど、犬が不遇な目に遭う特撮ってのは結構多いもの。 他にも不良に段ボール詰めにされたまま湖に捨てられた犬(その後助かった描写あり)とか。 豹を街中で走らせるシーンが撮影できないので、豹の毛皮を着せられて疾走する犬とか、色んな不遇の形が定期的に犬にお見舞いされてきた。 犬好きな人にとっては、観ることに大きなストレスがかかるような特撮作品は、しばしばある。 文/松本ミゾレ \ この記事をみんなにシェアしよう! / この記事をみんなにシェアしよう! ボディケア用品からお菓子まで!猫好きな彼女や妻に喜ばれるホワイトデーギフト4選 (3.3) 愛犬がまさかの“犬嫌い”…その原因はどこにあるのか? (3.1) 亡くなったペットは死後も近くにいるの?夢に出たり、ときには帰ってくることも… (2.26) 猫の辞書に「よく噛んで食べる」という文言は無い! (2.26) 注目のグッズ 犬猫どっち派?村松誠の「2021年版 犬猫カレンダー」 ドラえもんに大変身!犬猫用『ドラえもん コスチューム』 ボディケア用品からお菓子まで!猫好きな彼女や妻に喜ばれるホワイトデーギフト4選 【猫クイズ】短足・小型・巻き毛が特徴の「ラムキン」ってどんな猫種? 愛犬がまさかの“犬嫌い”…その原因はどこにあるのか? ぼくたちは猫を育てているのではない。猫に育てられているのだ。 \ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! / PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! Facebook にいいね!する Twitter をフォローする Instagram をフォローする Pinterest をフォローする