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ラブラドールレトリーバー マリアのメラノーマ闘病記 その3

診断結果。絶対に諦めない…

ここでは、2019年9月に発覚し、以来、9カ月のあいだ、メラノーマという悪性黒色腫という非常に悪性で進行の早い口腔内皮膚がんと、家族一丸となって闘ったマリアの闘病記を、日々、記録していたメモと写真を頼りに、わが家の治療方針と動物病院や薬の選択、詳細な治療方法、薬の副作用、手作りの療養食づくり、食事の与え方、お散歩や介護の仕方、そして最後の最後の緩和ケアなどについてお伝えしたいと思います。同じような病と闘っているわんことその飼い主さんにとって、少しでも参考になればと思っています。今回は、いよいよ総合医療センターで、メラノーマの宣告を受けた日のことをつづります。

メラノーマと診断

2019年9月28日は、マリアが我が家にやってきて12年目、そして14歳の誕生日でした(保護犬なので正確にはうちの子記念日)。今年もまた、料理技術の資格があるカミサンの手作りディナーを振舞いました。ララもその恩恵に預かれるのですから、幸せですよね。わが家では、マリアとララに一切の差別をしていません。ドッグウエアは必ずペアで新調し、おやつも2頭に区別なくあげるのが鉄則です。マリアが先輩犬であることは分からせつつも、すべてに平等なのです。その日も、カミサン特製のバースディーディナーをマリアとララは堪能し、マリアは無事、14歳を迎えられたはずでした。

 

その翌々日の9月30日。いよいよ検査結果が出る日です。総合医療センターの診察室に、マリアとともに、とても不安な気持ちで入ると、センター長でもある先生から「マリアちゃん、やはり悪性黒色腫です」と、いつも通り冷静な口調でサラリと伝えられました。「悪性黒色腫?耳慣れない病名で、メラノーマではなかったのでは」と一瞬、勘違いしてしまいました。「メラノーマという事でしょうか?」と聞き直し、「はい、そうですね」と言われ、愕然としたのを覚えています。それからの説明はただただ、漠然と聞いていました。

その後、治療方法と今後の費用の説明がありました。治療方法は3つ。

  1. 手術(下顎半分を切除)
  2. 抗がん剤治療
  3. 緩和ケア

メラノーマは手術をしても再発率が非常に高いということで、先生は手術をすすめませんでした。先生へは、わが家の希望として、マリアの年齢を考え、延命よりも、生活の質を変えずに、おだやかに1日でも長く過ごしてほしい1点に尽きるとお話しました。

実はマリアは、その年の4月に下痢が続いたため、ホームドクターで受診。超音波で分かったことは、小腸が腫れていて、さらに心臓の周りに水らしきものが溜まっていたようなので、CT検査をした方が良いと言われ、総合医療センターでCT検査をした経緯があります。その時は、小腸も心臓からも水らしきものは見当たらないと診断を受けました。ただ、心臓の収縮が弱くなってるので心臓の薬を処方されました。それともう一点、肺の中に1ミリ程度の白い影が発見されます。肺の中の腫瘍らしきものは検査が出来ないそうで経過診察ということになったのです。これまで、健康診断や適度な運動、療養食など、健康にはずいぶん気を使ってきたマリアなんですが・・・。

そんな経緯もあり、手術を強くすすめられなかったのです。ボクたちも手術には抵抗がありました。マリアが高齢であること、そして入院中のストレスを考えると、手術に踏み切るという選択肢はなかったのです。抗がん剤治療も、副作用でマリアが苦しむのでは・・と、心配は尽きません。

3の緩和ケアですが、メラノーマは非常に進行が早く内臓やリンパへの転移も懸念されます。それだけでなく、骨に浸潤すると激しい痛みに襲われ、メラノーマが口の中全体を覆い、食べることが困難になるのだそうです。痛み止めも効果が無くなり、本当に悲惨な最期を迎えることに・・・。そして延命は望めません。この段階で、2の抗がん剤治療がベストな選択に思えました。

次に費用の問題です。先生がすすめる治療法の治療費は月に数十万円。今までも持病の投薬代と療養食代、サプリ代などもあり、これは大変です。先生にほかに選択肢はないか相談しました。するといったん奥に戻り、すぐに調べてきてくれました。もうひとつの選択肢、それが分子標的薬(パラディア)でした。比較的副作用も少なく、費用的には半分ぐらいになります。それでも高額になるので、この場では決められない旨を話し、呆然としつつ帰宅したのです。

帰りのクルマの中で、抱えきれないほどの問題に、カミサンは、最初はこらえていたものの、やがて涙を流し始めました。彼女が涙を見せたのは、先代のゴールデンレトリーバーのナナが亡くなったとき以来だと思います。それぐらい気丈なカミサンが泣いているのです。しかし、ルームミラー越しに後席のマリアを見ると、安心しきっているように、スヤスヤと寝ています。そして時折、スクッと立ち上がり、前席のボクたちを心配そうに眺めていました。きっとボクたちの様子が、普通ではないことに、犬心に気づいたのでしょう。そんな姿を見て、やるせない気持ちとともに、この先、できる限りのことをしてあげたい。もっとほかにいい方法は必ずあると信じることにしたのです。そしてマリアには絶対に涙をみせてはいけない、諦めてはいけないと、ふたりで心に強く決めたのでした。

この時点では、マリアの生活に大きな変化はありません。帰宅してもいつも通り、自身のお気に入りのベッドでくつろぎ、食欲も旺盛。夕方のお散歩にも積極的に出掛ける元気があったのです。

今日、先生から受けた、マリアがメラノーマという重大な病に侵されてしまったという「宣告」が、夢であってほしいと思えたのも本当です。でも、悲しんで、狼狽している場合ではありません。愛するマリアのためにこれからどうすべきか。決めなければいけないことに、一刻も早く答えを出さなければならないのです。そしてボクには、マリアのこれからを案ずるとともに、もうひとつ、乗り越えなくてはならない問題がありました。それは、一般的な家庭犬ならあり得ない、自称自動車評論犬!?ペットと泊まれる宿評論犬!?として活躍しているマリアとの仕事を、これからどうするか、ということでした。すでに年内に2本もの、マリアがいなくてはならないPETomorrowの”わんこと行くクルマ旅”やそのほかの取材・撮影が決まっていたからです・・・。

つづく

文:青山尚暉

ドッグライフプロデューサー、モータージャーナリスト。雑誌編集者を経験した後、フリーのジャーナリストに。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。愛犬家でもあり、愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿に関しても詳しく、Web、専門誌、一般誌、ラジオなどで「愛犬との快適安心な旅スタイル」を提言中。現在、ラブラドールレトリーバーのマリアと、ジャックラッセルのララと暮らしている(どちらも保護犬)。PETomorrowのほか、レスポンス、カートップなどでも愛犬とクルマ関連の記事を連載中。2016年4月には、愛犬とのドライブ旅行の集大成となるムック本『愛犬と乗るクルマ』が発売されている。輸入車の純正ペットアクセサリーの企画、開発、プロデュースにも携わる。愛車はシニア犬の乗降性にもこだわった、愛犬仕様にアレンジしたステーションワゴン。

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