TOP>ニュース > 犬を馬上から狙撃…かつて流行った「犬追物」とは何か?

  • ニュース

犬を馬上から狙撃…かつて流行った「犬追物」とは何か?

現代では信じられない競技が存在していた。

突然だけど、皆さんは今年の大河ドラマをご覧になっているだろうか。

『麒麟がくる』は主人公明智十兵衛光秀の前半生にスポットを当てた稀有なドラマであるが、ここに朝倉氏と呼ばれる勢力が登場する。
本編では中盤頃から朝倉義景が当主として登場し、愛息子の阿君丸(くまきみまる)がペットにしている鼠を、床下にまで潜って探す子煩悩ぶりを見せている。

この朝倉義景、和歌や茶道、絵画などに精通した文化人の側面もあった。
中でも弓術は巧みで、しばしば犬追物(いぬおうもの)という作法を披露することがあったという。

今回はその犬追物についての話をしていきたい。

犬追物とはどういう競技?

犬追物は1200年代前半に発祥したとされる。
広い競技スペースの中に36騎。つまり馬にまたがった複数人の選手が入場し、150頭の犬をそこに放して行われるという競技である。
使用する矢じりは、貫通しないような作りをしたものを用いてたが、それでも犬が負傷したり、命を落とすことはあった。

具体的には犬に命中した際の部位によってポイントが発生するといった仕組みだったようで、これを検分するための審判も必要とされていた。

現代であれば非常に残忍な競技ではあるが、当時はこういう作法が実際に存在していたということとなる。
犬の調達については野犬などを買い取って集めていたという記録もあるが、150頭もの犬を集めないと試合にならないので、開催頻度はそこまで高くなかったのかもしれない。
また、こういう文化があったということで、当時の日本にはそれだけ野犬がいたという証左にもなる。

朝倉義景は1500年代の人物なので、300年に渡って盛んに行われてきたということになるため、かつての日本には野犬もかなり多かったようだ。

犬追物に使用された犬はどうなった?

気になるのは、この競技に用いられた犬のその後である。
恐らく無事だった犬はそのまま留め置かれて次の犬追物で使われたのだろうが、無事でなかった犬はどうなったか。

いくら矢の貫通性能が抑えられていても、直撃した以上の負傷は免れず、そのような犬は食用に回されたという記録も。
この辺り、動物愛護という概念もなく、そもそも発祥からしばらくは武士にとっては必須の習得事項のような競技だったこともあって、現代では残酷な行為ではあるが、当時は当たり前のものだったのだろう。

実際戦ともなると馬上で敵兵を射抜くというのは、武士には欠かせない武術であったので、その鍛錬のためにも犬追物は存在したのだろう。
この技術を有する武士が欠ければ、それだけ騎馬隊の練度も低くなって戦でも負けやすくなり、ひいては領土を奪われてしまうことにも繋がる。
戦いの絶えない時代には、良い悪い以前に犬追物をしないと話にならなかったという背景はあるようだ。

おわりに

この犬追物、かつては武士の必須科目的競技ではあったが、それでも江戸時代頃になるとかなり開催頻度も低くなったという。
最終的には明治時代に数回復興されたが、それから廃れてしまって久しい。

恐らくもう復活しないと思われる。
犬は今の時代、武士の糧ではなく人々の大切なパートナーだ。

 

文/松本ミゾレ

\ この記事をみんなにシェアしよう! /
この記事をみんなにシェアしよう!
関連記事
関連記事
  • ニュース

獣医さんもお薦め!進化したパナソニックのHDペットカメラ 「KX-HDN215-K」 (10.31)

  • ニュース

わんわんわん!11月1日は『犬の日』ですよ♪由来やイベントを紹介 (10.30)

バーニーズマウンテンドッグの仔犬たち
  • ニュース

【獣医師監修】コロナで忘れていませんか?大切な狂犬病接種のこと (10.30)

  • ニュース

異常があると通知する犬猫用活動量計「プラスサイクル」 (10.28)

もっと見る

注目のグッズ

犬猫どっち派?村松誠の「2021年版 犬猫カレンダー」

ドラえもんに大変身!犬猫用『ドラえもん コスチューム』

お待たせ。「俺、つしま」グッズ大特集!

ヘビロテ確定。「俺、つしま」のTシャツが登場!

人気記事
人気記事
\ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! /
PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック!


ページトップへ戻る