2020-09-28 置き去りにされて警察に届けられた老犬が、幸せな毎日に辿り着いた話。 シニア犬ミニチュアダックスフンド保護犬老犬 置き去りにされて警察に届けられた老犬が、幸せな毎日に辿り着いた話。 犬や猫などの愛護動物を捨てることは犯罪です。でも、明らかに飼い主が置いて行った犬や猫を連れ帰り保護するのも法律違反になってしまうことがあるのを知ってましたか? たとえそれがどんなに弱ってガリガリの老犬だったとしても、です。 今回ご紹介するのは、街中に置き去りにされた後「拾得物」として警察に届けられた老犬が、おだやかで幸せな日々に辿り着くまでのお話です。 天使のようなおじいちゃん 彼の名前は「FINN(フィン)」くん。あどけない笑顔に小柄な体と、一見仔犬のようにも見えますが、こう見えて耳の聞こえないおじいちゃん犬です。 FINNくんが今のママさんと初めて会ったのは今年の5月のこと。きっかけは、たまたま回ってきたあるツイートをママさんが目にしたことでした。 「どんな事情があるか知らないけど、飼い主さん、もう一度考え直してください」 ツイートには、そんなコメントと共に街中のフェンスにリードで繋がれたミニチュアダックスフンドの動画が投稿されていました。 どう見ても置き去りにされた様子に胸を痛めた投稿主さんは、自身では保護することができず、でも放置するわけにもいかず、警察に届けたということ。(実はこれが冒頭の法律によるところで、捨てられたペットはあくまで「遺失物」なので、発見者は「拾得物」として通報の義務があるのです…) 投稿することで誰かの目に留まってくれればという願いが通じたのか、このツイートは多くの方にリツイートされ、ママさんのところまで届きました。そして、動画を見て居ても立ってもいられなくなったママさんは投稿主さんに連絡をとったのです。 場所を聞き、引き取りに行けない距離ではないということを確認した後、すぐに捨て犬が保護されている警察へ連絡をしました。しかし、拾得者(投稿主さん)でも所有者でもないため何一つ情報を教えてもらうことはできず、捨て犬がどんな健康状態なのかも話してもらえなかったそうです。 * 「第三者の無力さを実感した」というママさん。でも、ここで諦めたりはしませんでした。 警察から捨て犬を引き出せるのは保護団体か拾得者のみと聞き、まずは懇意にさせてもらっていた保護団体さんへ連絡を取り、保護団体さんから警察へ引き出し希望の連絡をしてもらえないか交渉しました。保護団体さんに引き受けてもらうことはできましたが、なぜか警察の対応はママさんの時と変わらず、空振りに終わってしまいます。 こうなったらと、例のツイートの投稿主さんに再び連絡をとり、「ご迷惑をかけないようにすぐにお迎えに行くので、どうかあの子を引き出してもらえないか」と相談したところ、快くご協力いただけることになりました。 * それから2週間、何もできない時間を耐え、投稿主さんと一緒に警察まで迎えに行った日。そこにいたのは、耳は聞こえないけど大人しく人慣れしている可愛らしい老犬でした。 「ガリガリに痩せてしまって、全身おしっこだらけの彼が私めがけてしっぽを振って駆け寄ってきたときは涙が出ました」とお話してくれたママさん。ツイートを見たときから、どんなに歳をとっていても病気があってもこの子を守りたい、飼い主が現れなければ飼おうと心に決めていたのだと教えてくれました。 家族になった老犬FINNくん それからさらに「所有者が現れるかもしれない」というじれったい保管期間を待つこと約3か月… 待ちに待った8月11日、ママさんとFINNくんはようやく正式に家族になることができたのです! この3か月で少しずつですが体重も増え、いたずらしたり怒ったり笑ったり、たくさんの表情を見せてくれるようになったFINNくん。 ただ、置き去りにされた記憶はやはり消えないのか…今でも常にママさんのことを見張っている様子で、別の部屋へ移動すると寝ていても起きてついてきてしまうといいます。 でも、そんな後追いにもママさんは「逃げないよw」となんだか嬉しそう♪ 他にも、日向ぼっこが大好きな彼のためにウッドデッキを改築したり、 食の好みが難しいからとご飯をブッフェ形式にしたり(すごいアイデア!) ママさんがFINNくんにかける愛情と行動力には本当に感服してしまいます。 よく、コラムなどを見ていると「老犬の介護は大変」というくだりが出てきますし、もちろん簡単なことではないのは重々承知ではあります。 でも、自分の身の回りにいる老犬のオーナーさんたちはというと、「介護させてくれて嬉しい、ありがとう♪」と、毎日への感謝を述べる方のほうが圧倒的に多いように思うのです。彼らにとっては老いた愛犬も仔犬の頃となんら変わらない、手がかかって可愛くて仕方ない家族なんですよね。 「老犬の愛おしさがたくさん伝わりますように…」というFINNくんのママさんの思いが、多くの方に伝わることを願うばかりです。 巡り巡って幸せに辿り着いた老犬、FINNくんをご紹介しました。 RUIto FINNさんのツイッター https://twitter.com/39_cm39 取材・文/黒岩ヨシコ \ この記事をみんなにシェアしよう! / この記事をみんなにシェアしよう! 獣医診断市場、2022年には36.2億米ドルに到達 (4.12) 勝ったのは?本日も恒例のガウガウタイム (4.11) ドッグコテージに年間10泊できるサブスク型定額プランが販売! (4.10) 愛犬と海のお散歩は最高!だけど注意したい危険ポイント (4.8) 注目のグッズ 犬猫どっち派?村松誠の「2021年版 犬猫カレンダー」 ドラえもんに大変身!犬猫用『ドラえもん コスチューム』 お待たせ。「俺、つしま」グッズ大特集! ヘビロテ確定。「俺、つしま」のTシャツが登場! 「パソコン作業をやめて俺と遊びな!」ワガママワンコはやっぱり可愛い。 獣医診断市場、2022年には36.2億米ドルに到達 爪とぎは、猫にとって“精神安定剤”だった 猫たちの喧嘩が始まった!と思ったけど… \ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! / PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! Facebook にいいね!する Twitter をフォローする Instagram をフォローする Pinterest をフォローする