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日本で14年ぶりに狂犬病発症例確認!やっててよかった予防接種の義務化

日本で14年ぶりに狂犬病発症例確認!やっててよかった予防接種の義務化

時事ドットコムニュースが5月22日に報じたところによると、就労のために来日中のフィリピン人が日本国内で狂犬病を発症したことを同日に確認したという。

「患者は静岡市在住。
今月11日に足首に痛みを感じ、その後体の痛みや嘔吐(おうと)に加え、水を怖がるなどの症状が出て18日に豊橋市内の医療機関に入院した。
国立感染症研究所で検体を遺伝子検査した結果、22日に感染が確認された。現在も重症という」

この記事には上記のような容態の説明がなされている。

狂犬病が国内で確認されたのは2006年以来14年ぶりのことだ。
この2006年の例では、海外滞在中に犬に噛まれた日本人2名がともに狂犬病に感染し、亡くなっている。

狂犬病は致死率ほぼ100%の脅威的な感染症!

予防接種を受ける犬

日本では根絶されているため、現在ではいまいちその恐ろしさが認識しにくくなっている狂犬病。
だがその実態は非常に恐ろしいものとなっている。

先ほども書いたとおり、致死率はほぼ100%。放置すればまず助からない。
一度発症してしまうと根本的な治療も不可能となっている。

発症前にワクチンを接種することしか、この感染症から身を守る術はないのだ。

世界でも年間5万人以上が狂犬病のために命を落としている。
また狂犬病はそもそも犬やキツネなどが媒介する感染症でもあるため、彼らもまた発症すると死んでしまうこととなる。
総数は想像することも難しいが、年間狂犬病によって命を奪われる動物は、人間よりもずっと多いことだろう。

日本では根絶できたが、海外ではいまだに多くの犠牲者を出している…

厚生労働省のウェブサイトにも、狂犬病についての記述がある。
この中に、日本がいかにして狂犬病清浄国となったかの経緯が書かれているため、引用の元紹介したい。

「1950年以前、日本国内では多くの犬が狂犬病と診断され、ヒトも狂犬病に感染し死亡していました。
このような状況のなか狂犬病予防法が施行され、犬の登録、予防注射、野犬等の抑留が徹底されるようになり、わずか7年という短期間のうちに狂犬病を撲滅するに至りました。
この事例を見ても、犬の登録や予防注射が狂犬病予防にいかに重要な役割を果たすかが理解できます」

ところで、この感染症が恐ろしいのは感染から発症までに、やや時間がかかる点だ。
狂犬病に感染していても、人の場合はその潜伏期間が1か月から3か月と比較的長いのもネック。
その間に対策を講じないまま発症を迎えると、すべてが手遅れとなる。

海外旅行中に現地の犬に噛まれてしまうと、狂犬病についての知識がない日本人旅行者だけは「やれやれ」みたいな顔をするが、その恐ろしさを知る現地の人たちは大抵顔面蒼白となる。
日ごろから狂犬病に苦しんでいる地域に出向く際には、最低限の危機感を持っていないければならないんだけど、なまじ日本は狂犬病リスクがないので、それも行き届いていないという現状はある。

潜伏期間を経て発症してしまうと、異常な興奮、不安感、風や水を恐れるなどの症状を見せ、やがて昏睡状態になる。そして死亡という末路をたどることとなる。

厚生労働省も発症後の治療については「発症後の有効な治療法はない」と言い切っている。
その一方で予防方法として「罹患動物に咬まれた場合、ワクチン接種等により行う」「渡航前に狂犬病ワクチンを接種しておくことが望ましい」と主張しているところだ。

日本でもかつては狂犬病が発生し、多くの命が奪われていたことが記されている。
徹底した根絶を目指してのいくつかの手立てが奏功し、今となっては狂犬病予防法の効果が発揮され、国内では狂犬病は発生していないという環境をキープできている。

あくまでも日本で確認される狂犬病事例は、海外で感染していたものが発症したというケースであり、日本においてはその脅威はないということになる。

狂犬病予防接種が犬の飼い主にとって義務化されていて良かった!

海辺の犬と飼い主

狂犬病は日本でこそ無縁に近い感染症だが、いまだに世界各国でその脅威は拭えていない。
そして日本にも、狂犬病に感染した人の流入そのものを止める手立てはない。

そうしたこともあって、万が一の国内流入を最大限抑えるために、主要な媒介者となる犬に対しては、狂犬病予防接種が飼い主各位へ義務として課せられている。
飼い犬の登録と確実な予防接種。
これによって愛犬を守ることにもなるし、最悪の事態を防ぐための手立てにもなる。

それにもしも狂犬病が再び国内で発生した場合、このウィルスを持つ犬に噛まれてしまったという際にも、既に予防接種を毎年行っている個体であれば発症は防げる。
狂犬病予防接種は非常に意義深いもので、犬と暮らす飼い主さんにとっても欠かしてはならないものと言えるだろう。

日本にこういう仕組みがあって、本当に良かったと個人的にも思うところだ。
人を守り、犬を守り、不安を払しょくすることができているのだから。

おわりに

そもそも狂犬病が根絶できている国自体が非常に少ない。
日本、オーストラリア、ニュージーランド、それから東欧の一部に限定されているところで、世界的には9割以上が未だに狂犬病と戦っている。

狂犬病清浄国は、苦労の末にこれを根絶したことはおぼえておきたい。
愛犬への予防接種が義務化されていて、これによって今も国内では狂犬病も再発しない環境を作ったということは、とても大変な努力の結果なのだ。

(参考)
時事ニュースドットコム「国内14年ぶり狂犬病発症 来日者、フィリピンで感染か―愛知・豊橋」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052200940&g=soc

厚生労働省「狂犬病」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/

文/松本ミゾレ

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