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100匹の迷い猫を見つけた保護犬モリーの話

本当にいた!シャーロック・ホームズみたいなペット探偵わんこ

SNSで見かけるたびに胸が痛むのが、脱走してしまった愛犬や愛猫の情報を求める飼い主の悲痛な訴え。「見つかったかな」「何か手がかりがあったかな」と気になり、何度もチェックしてしまい、「こんな時、シャーロック・ホームズのようにわずかな手掛かりから脱走事件を解決してくれる、ペット探偵がいたら…」と夢想してしまうのは私だけではないはず。

ところがイギリスに、本当にそんなペット探偵がいるのです。その人の名はコリン・ブッチャーさんといい、英国海軍とサリー州警察に合計25年勤務し、重大犯罪処理班の警部だった人。そして、その相棒はなんと、モリーという名の元・保護犬。


『モリー、100匹の猫を見つけた保護犬 』(コリン・ブッチャー 著, 杉田 七重 訳、東京創元社)2020年2月19日発売。

“犬のペット探偵”のアイディアは、子供の時の体験がヒント

コリンさんは、両親・兄弟ともに大の動物好きという一家で育ちました。犬のペット探偵のヒントとなったのは子供の頃に、愛猫のミッツイが忽然と家から姿を消した時の体験でした。

一家総出で探し回っても見つからず、家族があきらめかけた時、ミッツイの居場所を教えてくれたのは愛犬のジェミニ。部屋の隅に座り込んでカーペットをひっかき、哀れっぽい鳴き声をあげているジェミニを見て「仲良しのミッツイの姿が見えないことをさびしがっているんだな」と思ったのですが、ずっと同じ場所をひっかくのでもしやと思って床板をはがすと、その下にお腹を空かせたミッツイがいたのです。床下に入り込んで出られなくなっていたミッツイを、愛犬がその鋭い五感で探しあてて、必死で家族に伝えようとした…。この衝撃的な事件を、コリンさんは忘れることができませんでした。

警察犬や医療探知犬の優秀さに感動

コリンさんは2005年に、念願だったペット探偵社を創立。警官時代の捜査経験を活かし、高い発見率を達成します。そんなコリンさんが相棒の必要性を感じたのは、犬の捜索依頼は成功率が高いのに、猫探しの成功率は3割程度と低く、しかも消えてから48時間以内の猫しか見つからないという状況を改善したいと考えたため。その時心に浮かんだのが、子供の時のミッツイ失踪事件。また警官時代の麻薬捜査などで、専門の訓練を受けた警察犬や医療探知犬(体臭の変化などから病変を察知する犬)の高い能力、忠誠心に感動していたことも、大きかったそうです。

コリンさんは、相棒にするなら保護犬でなければならないとも、心に決めていました。それは東南アジアで暮らしていた少年時代、日常的に目にしていた野犬狩りの光景が忘れられなかったからです。ふだん仲良く遊んでいた犬たちだけでも守りたいと必死に隠そうとしても、結局見つかって処分されてしまう悲しみが鮮明に心に残り、「いつか犬が飼える状況になったら、保護権にしよう」と心に決めていたのです。

どの里親も飼育をあきらめた、問題児・モリーとの出会い

探偵に適した能力を持つ犬探しは難航し、何度もあきらめかけますが、コリンさんはついに運命の犬・モリーに出会います。モリーは、訓練所の誰もが驚く頭のよさとエネルギーを持っていましたが、悲しい生い立ちから強い分離不安に苦しんでいる犬でした。あまりにも愛情とやさしさに飢えており、しかも賢いために異常なまでに頑固でワガママになってしまい、どの飼い主に引き取られても持て余され、保護施設に戻されてしまっていた“問題児”だったのです。

しかし、訓練を重ねるにつれ、コリンはモリーこそまさに自分が探していた“100万匹に1匹の犬”であることを確信。我の強いモリーでしたが、さまざまな専門家の手を借りた捜索の実地訓練を通じて、その才能が開花。自信がつき、コリンとの間に強い連帯感が生まれていき、次第に“プロフェッショナルな探偵犬”に成長していきます。

探偵犬としてデビューすると、モリーは目覚ましい活躍を見せます。その鋭敏な嗅覚や聴覚で、人間にはわからない猫の痕跡をたどることができるだけではありません。過去に猫を発見した場所をすべて記憶しているため、初めての場所でも“猫がいそうな場所”を瞬時に察知します。ちなみに、これまでに猫を発見した最短時間は5分だそうです。また失踪から時間がたち痕跡が薄くなった猫探しでは、人間からの情報収集が重要になりますが、愛らしいモリーを同行すると、誰もが心を開いて情報提供に協力してくれるため、さらに成功率がアップするのだとか。

モリーはイギリスにおけるペット探偵の先駆けとして、2017年には人気ワイドショーにも出演。全英中にその存在を知られる人気者になりました。そして、モリーとの猫探しのさまざまなケースをコリンが綴ったこの本は、大評判を呼びました。デイリー・メール紙は「まさに『シャーロック・ボーンズの事件簿』だ!」と絶賛しています。


コリンさんとモリー

ミステリの短編集のように面白く、知らず知らず猫探しの知識が身に付く

この本には、さまざまな猫探しの実体験が描かれていますが、失踪した猫が見つかるまでの経過はサスペンスフルで、見つかった時の驚きはミステリの種明かしのよう。そして何より、愛猫と二度と会えない不安から生きる屍のようになっていた飼い主が、見つかった猫と再会するシーンでは、どのエピソードも自分のことのように感動してしまいます。

そして、猫が見つかる場所が意外すぎて、「こんなことがあるのか!」「ここを探せばいいのか!」と、ものすごく猫探しの参考にもなります!

文/桑原恵美子
協力/東京創元社

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