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ノネコの殺処分を防ぐために。奄美大島に『あまみのさくらねこ病院』がオープン

ノネコの殺処分を防ぐために。奄美大島に『あまみのさくらねこ病院』がオープン

美大島では2018年7月17日から、ノネコがアマミノクロウサギなどの希少動物を捕食しているという理由で、環境省と地元行政が「ノネコ管理計画」に基づいてノネコの捕獲を始めました。しかし、この計画には疑問を抱く点が多くあります。

まず、生息しているノネコの頭数は600頭から1000頭であるのに、この計画によるノネコの駆除数は1年間に約300頭、10年で3000頭。環境省によれば、「人の生活圏に棲む1万頭といわれるノラ猫が森に入ってノネコになり、繁殖し、増加するその合計が10年で3000頭」と回答していますが、どれだけノネコの殺処分を行っても、発生源である1万頭のノラ猫の不妊手術(TNR)を行わなければ、同じことが繰り返される可能性があります。


TNR不妊手術前の子猫たち

また、同計画により捕獲されたノネコは1週間以内に譲渡先が決まらなければ、すべて殺処分されてしまうというのも、期限が短いように思えてなりません。(※譲渡希望者は「納税証明書、所得証明書、家の見取り図、身分証明書等の提出が義務付けられています。)

そんな状況を見かねて立ち上がったのが、全国で猫や犬の殺処分ゼロを目指し、これまでに約70000頭の無料不妊手術を行った公益財団法人「どうぶつ基金」。どうぶつ基金は8月15日、奄美大島に、殺処分ゼロを目指した無料不妊手術病院「あまみのさくらねこ病院」をオープンさせました。

こちらの病院では、ノネコの発生源と言われるノラ猫1万頭すべてに無料で不妊手術、ワクチン、ノミ駆除が行われ、ノネコの発生源を断ち、捕獲、殺処分ゼロを目指します。

そこで今回は、実際にどうぶつ基金に取材を行い、詳しい取り組み内容などを伺いました。

ーー本プロジェクトはいつ頃から計画されていたのでしょうか。

奄美大島の一斉TNR自体は『徳之島ごとさくらねこTNR』(2014年)を始めた段階から考えていました。徳之島で初めての出張手術が新聞報道されて、すぐに奄美大島の方から、徳之島のように出張手術をしてほしいというご相談があったので、将来的には奄美でも徳之島と同じように、島ごとの一斉TNRをやりたいと考えていました。

そんなとき、奄美大島における生態系保全のための ノネコ管理計画(案)が、今年の2月に発表され、議案になったのを見て、その後5市町村の一年間のTNR数の合計が1万頭のノラ猫に対してわずか790頭と知りました。これでは少なすぎて、ノネコを減少させるには及ばないと考え、猫の殺処分減少のお役に立てればと思い、無料不妊手術病院をつくることを決意しました。

そして、獣医師の確保や場所の決定など、様々な準備が整った7月、緊急に今回の病院設立を発表しました。

<参考>徳之島ごとさくらねこTNRプロジェクト事業報告書

ーープロジェクトチームの山口様、足立様、斉藤さまは、主にどのようなご活躍をされてきた方々なのでしょうか。

まず、院長を務める山口武雄獣医師は、どうぶつ基金の前会長で現顧問です。山口獣医科病院開業から現在まで、行政による犬猫の殺処分ゼロ実現のため無料またはボランティア価格にて、毎年数千頭の犬猫の不妊手術を行ってきました。ブータン国における犬のTNR活動支援に対して、ブータン国王妃主催の感謝式典に主賓として招待されたり、動物愛護管理功労者として環境大臣から表彰もされたりもしております。

そして、プロジェクトリーダーの足立萌美獣医師は平成2年生まれの若い先生ですが、手術のエキスパートです。外科だけでなく、内科の勉強も積極的にされています。動物愛護においても、獣医師としての立場から役に立ちたいと考えておられ、積極的に海外でのボランティア活動も行う、熱い志を持っている先生です。

また、ボランティア獣医リーダーの斉藤明子獣医師はNPO法人ゴールゼロの代表であり、

東京都中野区にある「moco動物病院」では院長を務めています。ノネコ管理計画に基づいて捕獲されたノネコ引き取り及び里親探しや奄美大島で飼い主を募集中の保護猫の里親探しに協力しているの「奄美の猫引っ越し応援団リーダー」として、すでに奄美大島から十数頭の猫を引き出しています。

さらに、「Change.org」での「世界遺産を口実に、奄美や沖縄の猫を安易に殺処分しないでください!」の呼びかけ人代表でもあります。

ーープロジェクトを立ち上げる際、どんなことが大変でしたか。

離島なので台風が来ると船が止まり、船便の荷物が10日ぐらい遅れることと、エアコンの工事が遅れて、40度を超える室内での準備が辛かったです。

でも、島の方が親切で、猫好きの方も多かったので救われました。無料の病院を設立する計画を話すと「奄美の自然と猫のためにありがとう」という言葉をたくさんいただき、暑さも吹っ飛びました。

ーー今年度では、具体的にどれくらいの数のノラ猫のTNRを目標とされているのでしょうか。

ノラ猫の数は5,000~10,000頭と行政が発表しているので、できればそのすべてにTNRを行いたいと考えています。「あまみのさくらねこ病院」は1年で1万頭以上の手術が可能な施設ですが、手術をするには捕獲が必要です。猫が来なければ手術はできません。捕獲は地元の市民やボランティアさんが行う事になるので、そこにかかっています。

また、今後は徳之島モデルのように地元行政の協力にも期待しています。実際に徳之島では、捕獲とリターン、会場設営、会場提供を行政が行いました。

TNRはTとRが不可欠なので、地元が猫やアマミノクロウサギを守るために、どれだけ本気になってくれるかにもかかっています。

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