昭和の歌姫・美空ひばりさんからAKB48のメンバーまで、４０年間で４０００人もの女性を撮影してきた「グラビア写真界の巨匠」渡辺達生さん。そんな渡辺さんは現在８匹の猫と暮らす無類の猫好き。日本屈指のカメラマンに猫の魅力や撮影のコツを伺いました。

ーー渡辺さんの愛猫はもともと野良猫だったそうですね？

「８匹とも全部そう。みんな野良猫だから年齢とかあんまりわかんないけど、俺や女房が拾ってきた猫ばかり」

ーー最近家族に迎え入れた猫もいるとか？

「それも近所にいた野良猫で、ずーっとご飯をやって面倒見ていたんだよ。でもある日、いきなりご飯を食べなくなって歩けなくなってさ。心配になって病院に連れていったら胸水が溜まっていて、そのまま一ヶ月ぐらい入院。ようやく退院したんだけど、また野良猫にさせちゃうのは可哀想でしょ？だから我が家に迎え入れたの」

ーー今は元気に？

「いや、まだあんまり歩けないから一週間に一回ぐらい病院に水を抜きに行ってる。そうすると呼吸が楽になるみたいで。胸に水がたまると心臓が圧迫されるから呼吸がしにくくなるんだよね。そんなの見てると、もう野良猫には戻せないよ」

ーー東京で野良猫に出会う機会がなかなかないんですが、そんなにいますか？

「山のようにいるよ。家の近所や仕事場のマンションの近くにも野良猫がいるんだけど、大家さんも近所の人も優しいからみんなで世話してるよ」