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岡山にある「猫の小学校」って、どんなところ?調べてみたら…

おいしい日本酒を飲んで、保護猫活動を支援できる!?

私がその「猫の小学校」のことを知ったきっかけは、三軒茶屋の猫本専門書店「キャッツミャウブックス」さんのツイートでした。


▲「キャッツミャウブックス」(https://twitter.com/CatsMeowBooks)は元保護猫に店員として活躍してもらう代わりに、売上の
10%を猫の保護活動に寄付している書店です

日本酒好きなこともあって「この日本酒のラベル、かわいい!」「どこで買えるんだろう」と興味津々で検索してみたところ、このお酒は、岡山県にある保護猫シェルターのクラウドファンディングから誕生したことを知りました。

この日本酒による収益はすべて、保護猫施設の支援に使われると聞き、「気持ちよく酔えそう」とますます欲しさ爆発。・・・が残念なことに、このクラウドファンディングはもう終了していました(スタートからたった1週間で目標金額を達成したそう猫と日本酒を愛する人たちのパワーですね)。


▲「猫の社」を造っている「丸本酒造」(
http://kamomidori.co.jp/)は、慶応三年(江戸時代)から続く造り酒屋。ラベルに描かれている猫は、6代目当主の丸本仁一郎さんと暮らす保護猫のアチ君です

あきらめきれずに、このプロジェクトを立ち上げた保護シェルターの活動を調べたところ、日本酒に負けず劣らず魅力的な支援アイテムがたくさんあるのを発見! その特色あるユニークな活動にも興味が湧き、お話をお聞きしましたので、紹介します。

この取り組みを行っているのは、20197月にオープンした岡山県加賀郡の保護猫施設「ティアハイム小学校」。全国に保護猫シェルターはたくさんありますが、以下の2つの大きな特色があります。

特色1…増え続ける廃校の校舎を再活用した保護シェルター

「ティアハイム小学校」はその名のとおり、廃校となった小学校の、4,000坪という広い学校施設をリノベーションし、再活用している保護シェルターです。

全国に点在する廃校は、約6580校(平成30年度時点)。そのうち30%近くが用途の決まらないまま放置され、社会問題のひとつとなっていますが、じつは、頑丈で広大な敷地を持つ学校は保護施設として理想的な環境なのです

広々とした教室で、猫たちはそれぞれ自分のパーソナルスペースを持つことができるため、みんな仲良くのびのびと暮らしています。もと保健室には医療環境を備え、協力していただける獣医師の協力体制のもと、検査やワクチンだけでなく避妊・去勢手術まで行っています。

広いスペースを利用し、譲渡会も行われています。ケージに入れられて、知らない場所に連れていかれる譲渡会は猫にとってストレスになりがち。また知らない場所での緊張から、(特に成猫は)その子が持っている本来の性格や魅力を十分に伝えできず、なかなか里親さんが決まりにくい原因となっていました。しかし「ティアハイム小学校」の譲渡会では、いつもの場所で、撫でたり抱っこしたり、一緒に遊んだりしてもらえるという利点もあるそうです。

特色2…動物愛護施設からではなく、民間からの猫に特化した保護シェルター

もうひとつの特色は、動物愛護施設からではなく、民間からの「やむをえない事情」による要請からの猫の受け入れに特化していること。

保護猫問題は近年、高齢者のみの世帯、単身世帯が増えているという社会問題と深く結びついています。高齢者や単身者の飼い主がさまざまな事情で飼育が継続できなくなり、行き場を失うのは、年齢を重ねた大人の猫や、シニア猫。譲渡会などで人気があるのはやはり子猫で、成猫の里親は見つかりにくいのが現状です。同施設ではそうした猫たちを優先的に保護して、次の家族へと繋げる活動をしているとのこと。


▲飼い主さんが認知症になり同校に入学となったスーちゃん(左)、独り暮らしの飼い主さんが脳梗塞で倒れ、施設入所となってしまったたまちゃん(中)、そしてゴシック君(右)は虐待も疑われる酷い火傷を負って入学。人間不信を乗り越え、超甘えん坊に!


▲出席番号
4番のぶち君(左)、24番よつば君(右)

ぶち君はおおらかで他の猫たちとも仲良し、優しい子なのですが、譲渡会では控えめなことがネックだったのか、長い間里親が決まりませんでした。よつば君は極端に人を恐れ、かなりの攻撃性を持っていた子です。どちらも2019年のオープン当時に入学していましたが、なかなか里親さんにめぐりあうことができませんでした。1年以上をかけて、担任が時には大怪我をしながらも愛情をもって接し続け、ついにスリスリ、抱っこもできるほどのおりこうさんに。そして202111月、ついに2匹とも卒業を果たしました。

2019729日に開校して以来、103匹の猫が、新しい家族に引き取られているそうです。

特色3ユニークな支援物資

私がSNSで一目惚れした「猫の社」は、この「ティアハイム小学校」の活動資金をまかなうためのプロジェクトから誕生したお酒。

日本の保護猫活動は、無報酬の個人ボランティアの重い負担に頼りがちなのが現状。また保護猫問題に心を痛めつつも、さまざまな事情で引き取ったりボランティア活動に参加したりできない方も大勢います。その双方の問題を改善するために「ティアハイム小学校」が注力しているのが、「買い物による保護猫活動参加」で資金を集める取り組み。クラウドファンディング「猫の社」は、その第一弾なのです。

クラウドファンディングばかりでなく、同校のショッピングサイト「ティアハイム小学校 購買部」にも、猫用のフードや人間用のコーヒー&スイーツセット、雑貨など、魅力的な商品がたくさんあり、驚きました。


▲「ロイ君トートバッグ(ネコポス配達)」税込
1,700


▲オリジナル商品のイラストのモデル猫・ロイ君

オリジナルエコバッグやコーヒーのラベルにイラストで登場しているロイ君は、ティアハイム小学校を象徴する猫。ロイ君と妹のラピちゃんは、岡山県の田舎町でいっしょに暮していたおじいさんが亡くなった後、残されたご家族には飼育ができない事情があったため、兄妹でティアハイム小学校に入学してきました。

入学当時、おじいさんとの別れで心に傷を負ったロイ君はほかの猫たちに馴染めず、威嚇し続け、おじいさんの姿を探して校内をウロウロするばかり。でも、本気で噛まれ、引っかかれながらも、必ず心を開いてくれると信じて接し続けたスタッフの努力が実りました。数か月後にはすっかり穏やかな紳士になり、新入りに集団生活のマナーを教え、後輩がご飯を食べてから自分が食べるように。

そして入学から1年半。とうとう素敵なご家族のもとへ卒業し、とっても大切にされて楽しく暮らしています。

同校に引き取られる猫は、みんながいろいろな事情を抱え、心に傷を負っています。「どの猫も、ロイ君のように幸せになって欲しい」そんな願いが、オリジナルグッズにはこめられているのです。

「猫の社」を造ったのは、江戸時代から続く老舗造り酒屋6代目の超愛猫家!

「猫の社」を造っている「丸本酒造」(http://kamomidori.co.jp/)は、慶応三年(江戸時代)から続く造り酒屋。6代目当主の丸本仁一郎さんは伝統を守りながらも、酒造好適米「山田錦」の自家栽培に挑戦(自社農園の作物でお酒を造るのは、ワイナリーでは普通でも日本酒ではあまり例のない試みです)、オーガニック(有機栽培)認証も取得してオーガニックでのお酒造りにも取り組むなど、次々に新しい試みに挑戦されています。今回の取り組みもそのひとつです。

そして丸本酒造は、代々にわたり大の猫好きで、ずっと猫と暮らし続けてきたそうです。6代目当主の丸本さんは愛猫とのつらい別れを経験し、「もう猫とは暮らさない」と決意したものの、猫恋しさにオープン直後の「ティアハイム小学校」に来訪。そこで出会った猫ちゃんたちの可愛らしさに背中を押され、2匹の猫(ハク君・ユキちゃん)を迎え入れることに。


▲翌年には「猫の杜」のラベルのモデルとなったアチ君もお迎え!

その後、コロナ禍による存続危機に立ち向かうために、オンラインショップ「購買部」の立ち上げやクラウドファンディングに挑戦し続ける姿勢に感動し、コラボ企画に協力してくださったそうです。

保護猫のためのコラボプロジェクト、第二弾!

日本酒「猫の社」に続くコラボプロジェクトとして現在進行中なのが、地元岡山のコーヒーショップ、キノシタショウテンさんとのコラボレーション「スペシャルティコーヒーとお菓子による、保護ねこ施設支援」企画。

キノシタショウテンさんは、世界に流通する上位数%の高品質なコーヒー豆を扱う個人商店のグループLCF(リーディングコーヒーファミリー)に所属している、地元でも大人気のコーヒー店。


▲「押し付けないこと」をポリシーに、現地のコーヒー農家さんと信頼関係を築き、高品質なコーヒー豆を仕入れている木下さん(右から2人目)

さらにコーヒー豆の買い付けを通じてルワンダやコロンビアなどへの支援も実現しています。豆の美味しさの特性に合わせて焙煎機を使い分けたこだわりの自家焙煎も、人気の理由。今回のプロジェクトでは、そんなキノシタショウテンさんのこだわりのコーヒーと、それに合うお菓子、そしてロイ君のイラスト入りマグカップなどのセットが、リターン品として用意されています。


▲リターン品の一例、「珈琲パッグ
3種(コスタリカ/グアテマラ/コロンビア)&プチおやつ+ロイ君カップ1つ」(5,980)

キノシタショウテンさんは、店主の木下さんをはじめ大の猫好きなスタッフが多く、こころよくプロジェクトに協力してくださったそうです。

心に傷を負った大人猫たちが、再び温かい家族を得て幸せな余生を過ごす。そんな幸せに想いを馳せながらいただくコーヒータイムは、きっと至福のはず。愛猫家の皆さん、参加してみませんか?

クラウドファンディングの支援募集は131日(月)午後11:00まで。「購買部」は常時販売。


▲やさしい里親さんとの出会いを待っている在校生たちの一部(https://tierheim-ps.jp/user_data/student

取材・文/桑原恵美子

取材協力/ティアハイム小学校

関連サイト

ティアハイム小学校 購買部(https://tierheim-ps.jp/

コラボプロジェクト、第二弾!(スペシャルティコーヒーとお菓子)(https://readyfor.jp/projects/tierheim-ps-003

丸元酒造 オンラインショップ(https://marumotoshuzou.com/

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