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普段は何してる?地域から愛されてる野良猫の現実

「かわいい~」と撫でられて嬉しそうな野良猫の現実

僕は元々、猫にそこまで興味があるタイプではなかった。それがひょんなことから死にかけの子猫を育てるようになってから、まさに一変してしまった。

猫と暮らすようになり、猫の生態を知るようになって、さらに屋外で暮らす猫のことも何年もかけて学ぶようになった。もう4年か5年は、地域猫のコミュニティを定期的に訪れるようになった。

その中で虐待で死んだり、交通事故で死んだり、あるとき突然行方知れずになってしまった猫も、もう山ほど見てきている。千葉県各地で相次いだ、空気銃で猫が撃たれて命を落とす事件。あれも犯人こそ逮捕されたが、ボランティアさんたちが名前をつけ、避妊もして世話をしていて、僕も撫でたことがある個体が無惨にも殺されてしまった。

たった4、5年ほど屋外で暮らす猫を見続けただけなのに、本当に外の世界で生きる猫は理不尽な事故や事件と直面していることを嫌と言うほど見せつけられてきた。

今回は野良猫、地域猫をひっくるめて、“宿無し猫”と呼び、彼らがいかに地域の善良な人々からサポートを受けていても、完全な安心を享受できているわけではないという実際の状況について話していきたい。

みんなが見てない時間も、野良猫は必死で生きている

人懐っこい野良猫や、きちんと地域の人々が連帯して管理している地域猫たちは、比較的その他の猫に比べても一見すると安全な環境で生活しているようにも見える。人の近くでのんびり休んでいたり、たまにおやつをもらったり。そういう姿を見せる猫ってのは多いので、私たちはしばしば「猫は自由でいいなあ」とか「楽しそうだなあ」みたいなことを思ってしまいがち。

でもそれはあくまで、優しい人の前で安堵しているからそういう姿を見せているだけということを忘れてはいけない。

実際、人がいなくなったあとの猫の動静まで調べたがるほどの物好きはそうそういない。僕はその物好きの範疇に掛かる人間なので、真夜中に猫の様子を観察しに行ったことは何度かある。

外灯に引き寄せられた虫を必死で追いかけて食べる猫。力の弱い猫を集団で追いかけ回す猫。カラスに突かれる猫。質の悪い若者集団につかまり、花火を至近距離で振り回されて怯える猫。

「猫は自由だ」と手放しに羨ましがるなんて、もう二度と出来ないような状況が、彼らにとってのもう一つの日常なのである。

また近年は外来種仲間のアライグマも生息数を増やしているが、アライグマと猫とでは戦えばアライグマのほうがどうやら強いようだ。ある地域では、屋外生活をしていた猫がアライグマに襲われて、頭だけになってしまったという事例を聞かされたこともある。

そういう実態があることを知った手前、筆者は屋外生活を強いられる宿無し猫については、ひたすら不憫で報われない存在だと認識するようになってしまった。

気に入った野良猫を助けられる立場にある人こそが、その猫にとっては最後の頼みの綱

宿無し猫にとって、優しい人が関与してくれる時間というのは、かなり安らげるひとときであるのは間違いない。特に地域猫団体の方たちは、餌やりも健康管理も、投薬治療なども行うために猫にとっては顔見知りの存在として慕われやすい。

多くの団体ではボランティアスタッフさんが地域猫の譲渡活動にも積極的に挑戦しており、宿無し猫の里親探しにまい進していることは、近年ではよく知られるようになった。また、地域猫の里親になろうと思ったら、管理している地域猫団体に連絡すればトライアルという形で、話がトントン拍子に進むこともある。

このため野良猫に比べると地域猫はまだ宿無し猫の状態を脱するチャンスはある。

問題は野良猫たちだ。避妊や去勢をされていないケースがほとんどなので、人と関与して餌付けされればされるほど数が増え、そうするとやっぱり猫嫌いな人にとっては嬉しくない状況を生む。実際、増えすぎてしまえば不衛生だし、そうなったことで大勢に迫害される可能性も出てしまう。

とはいえ猫はかわいいので、猫好きがこっそり野良猫を餌付けしてしまうという状況ってのは昔から多い。気持ちは僕も正直分かる。ただこればかりは、「増えすぎた猫の世話を出来る人間なんて誰もいないんだ」という気持ちを強く持ってもらうしかない。

出来ない後処理を先送りにして、今この瞬間だけかわいい猫に餌付けしようって思わないでいただきたいのだ。それよりも、「このかわいい猫をペットにして責任を持って飼育しよう」という方向に考えをシフトしていただけると、猫も嬉しいし地域の人たちみんなも助かる。

自分が気に入った、愛着のある宿無し猫を助けられるのは、自分だけ。飼育環境の用意が可能なのであれば、いっそ家の中で暮らしてもらおう。

室内は、外のように虐待のリスクも交通事故の危険もない。猫にとっては超安全なシェルターなのだ。

文/松本ミゾレ

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