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SDGs時代のペットのトイレの始末について考えてみた【兵藤哲夫の徒然日記】

SDGs時代のペットのトイレの始末について考えてみた【兵藤哲夫の徒然日記】

SDGs(エスディージーズ、Sustainable Development Goals)」という言葉を、最近よくテレビや新聞などで目にするようになりました。国連が2015年に定めた2030年までに達成するための持続可能な開発目標、17のことで、その中に、「安全な水とトイレを世界中に」という目標が入っています。

人々が安心して飲める水とトイレが提供されることは、とても大事なことだと思います。そしてこれはペットにとっても同様に、とても大切なことです。私は約50年もの長い間、動物福祉活動を続けてきましたが、水もトイレも満足に与えられない劣悪な環境をたくさん見てきました。

社会も法律も少しずつ動物に寄り添ったものへと進化し続けています。今回は特にペットのトイレに関して、もう一度皆さんと一緒に考えてみましょう。

犬の飼い主さんのマナーが向上

お散歩中の犬の糞の持ち帰りはもう飼い主さんの「常識」となりました。同時に、尿を流す水も持参されている飼い主さんが多く、いつも感動しています。昔はあちこちに犬の糞が放置されていて、子ども達が「うんち踏んじゃった」「エンガチョー」なんて遊んでいましたね。

先日も飼い主さんが「トイレ袋が無いのにトイレをしちゃったので、仕方なくハンカチで拾ってきたの」と笑っていらっしゃいました。意識の高い飼い主さんが増えてきて、とても喜ばしいことです。

そうして家に持参した便は、ビニールに入れてゴミとして捨てているでしょう。また、家でワンちゃんがペットシーツにした便も、シーツにくるんでゴミとして捨てているご家庭が多いと思います。

ペットの便は人に比べて水に溶けにくい

問題は猫の便の始末です。最近は「トイレに流せる」猫砂が登場しています。トイレの汚れた部分だけすくって捨てることができる商品はとても便利ですね。でも、便の方に問題があります。

犬や猫の大便は人間の便と違って、とても水に溶けにくいのです。

特に猫は犬に比べると飲水量が少ないため、便の水分量が少なく硬く固まって水になかなか溶けません。猫砂の方は水で分解するかもしれませんが、便の方が水に溶けないので、基本的にゴミとして出した方が安全なのです。

もちろん、「うちは毎日、猫砂をトイレに流しているけれど、詰まったことがありません」というご家庭であれば、続けて頂いて問題はないと思います。

便もペットの健康状態や体質によってさまざまなので、トイレに流しても大丈夫な便であれば良いでしょう。便は食べ物によって硬さに差が出ます。一般的に水分の多い缶詰やレトルトパウチのフードを食べている子の便は柔らかく、カリカリがその次、手作りの肉を食べている子は固い便になる傾向があります。

飼い主さんは基本的に「犬や猫の便は水に溶けにくいもの」と考えておいた方が良いでしょう。

また、最近の住宅は環境に配慮して、なるべく水を使わない「節水トイレ」が増えています。もともと溶けにくいペットの便が、少ない水ではますます溶けにくくなります。私は念のために「ペットの便はトイレに流さず、ゴミにして出した方が良いですよ」とアドバイスしています。

「ゴミにすると、そこから臭いが出て困る」という飼い主さんには、ゴミの袋やビニールを二重にしたり、消臭スプレーや、病院のスタッフにも人気の臭いの漏れない袋をお勧めしています。

この袋はとてもよくできていて、一見普通のビニール袋ですが、本当に中から匂いが漏れ出ません。もともと人間の赤ちゃん用のおむつゴミに使われていたものだと聞いていますが、価格も手ごろで安心して使えるので、夏は家庭用生ごみ入れとして使っている飼い主さんも多いようです。ぜひネットで検索してみてください。

今回はSDGsによるトイレと水の目標に絡めて、ペットのトイレ問題を取り上げてみました。私たち自身が知恵をつけることで、SDGsの目標をクリアできるよう、少しでも協力したいと思います。

兵藤動物病院 兵藤哲夫
麻布大学獣医学科卒業後、1963年横浜市にて兵藤動物病院を開設。ヒョウドウアニマルケア代表として公益社団法人日本動物福祉協会理事、横浜市獣医師会理事などを歴任。TBSラジオこども電話相談室の回答者などをつとめた。

文・編集/柿川鮎子

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