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子猫時代の思い出?“飼い主と散歩したがる猫”の秘密に迫る

いっしょに散歩してくれる猫がいるなんて…!

最近SNSで、「いっしょに散歩している最中に姿を消した猫が、1ヶ月くらいしてひょっこり戻ってきた」、という投稿を目にして、驚きました。戻ってきたことよりも驚いたのは、「いっしょに散歩をしている最中どこかに消えた」という点です。その飼い主さんはどうやら、ハーネスやリードを付けるでもなく、ただ普通に並んで歩く散歩を日課としていたようなのです。うらやましい…。いったいどう接したら、飼い主と寄り添って外を歩いてくれるようになるのでしょう。

「猫が人と散歩できると考えるのは、誤解」

動物行動学の権威であるデズモンド・モリス博士は、「猫と人間がいっしょに散歩できるという考えは、猫の社会生活に関する基本的な誤解に基づいたものだ」と断定しています。

「大人の猫は仲間といっしょに散歩しない。いっしょに探検もしなければ、いっしょに狩りもしないし、いっしょに逃げることもしなければ、いっしょに移動することもない」(『キャット・ウオッチング』より)

なぜなら猫は本来、単独で行動する動物であって、飼い主がどんなにいっしょに散歩に行きたがったとしても、その気持ちが根本的に理解できないからです。もしペットと散歩をしたいなら、犬のように群れ生活をする動物を飼うしか方法はないのですね。群れで生活する動物なら、散歩は一番自然な行動ですから。

好んで散歩をする猫も、(たまに)いる!

しかしモリス博士も、ごくまれに、飼い主との散歩を好む猫がいることを認めています。

そうした猫を調べてみると、犬の散歩とは違い、首にひもをつけておらず、ただ飼い主の足跡をたどっていることがわかるそうです。しかもその足跡はほぼ必ずと言っていいほど、よく知っている庭の小道などについています。つまり猫は、飼い主の足跡をたどるようについていき、自分の知っている道以外に飼い主が出ると、そこであきらめて自分のよく知っているなわばりに戻るのだとか。

飼い主と息の合った犬の散歩とは別物ですが、確かに“短い散歩”といえなくもありません。モリス博士はこの行動の理由について、少し大きくなった子猫の行動から手がかりを見つけました。

子猫が大きくなって十分歩けるようになって、でもまだ自分では探検に出かけられないような中途半端な時期があります。そういう時期に子猫たちは、母親について「巣」から短い旅に出るのだそうです。母猫はそんな子猫たちのために、歩く速度を落とし、自分のそばをよちよち歩くのをしっかり見守っています。そして、ホームベースからあまり遠くまでは連れていかないのだそうです。

飼い猫の行動には生涯、子猫時代のなごりがある

飼い猫は全生涯を通して「子猫の部分」を残していて、中年になっても年老いても、飼い主を母親として見ているのが普通だそうです。ですから、(代理の母親である)飼い主が外に出るとついていき、でも「巣」から離れすぎたと感じると、ついていくのをやめて安全地帯に戻るのだとモリス博士は解説しています。

ということは、冒頭のSNSの投稿にあった猫ちゃんは、子猫時代と同じ気持ちで飼い主の散歩についていったのでしょう。いつもの散歩までは、「巣」である縄張りの一部だったのでしょうが、そこから出たために戻ろうとして、何かに出会って違う道をたどったために戻れなくなったのかもしれません。

飼い猫の意味がわからない行動は、大人の猫であっても「子猫の習性を残している」と考えると、説明がつくことが多いそうです。そういえばわが家の愛猫も、家の中で移動しようとするとあわてて寄ってきて、隣を歩こうとする時があります。そうか、あれは母親に付き添ってもらって探検の練習をする子猫の気持ちなのかも(年齢的には立派な中年なのですが…)。

文・桑原恵美子

参考資料/「キャット・ウォッチング~ネコ好きのための動物行動学~」(デズモンド・モリス著・羽田節子訳/平凡社)

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