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語り継がれる化け猫伝説。怪異・戸塚の猫踊り!

化け猫伝説は全国各地に今も残る…

日本には昔から、化け猫にまつわる話が色々と伝わっている。かつて佐渡島には飼い主思いの猫がおり、この猫が年を経て化け猫になってから、老齢の飼い主のために舟に乗って都に行き、芸者に化けてお金を稼いだという話がある。かと思えば化け猫の大半は悪質な性格をしており、飼い主を殺してしまい、その姿を模してすり替わるなんて話も多々。

この国ではほんの少し前まで、長生きし過ぎた猫が妖力を得て化け猫になってしまうと恐れられていたのだ。中でも著名な化け猫騒動が、戸塚の猫踊りと呼ばれる事例である。

ある醤油屋では手ぬぐいはたびたび消失する盗難事件が頻発していた

昔々、戸塚に水本という醤油屋があった。そこには醤油屋一家と丁稚が何人か住み込みで暮らしており、ついでにトラという猫も飼われていた。トラは名前に似合わず黒猫であったが、商売人にとっては黒猫は縁起が良いものなので、きっと水本でもゲン担ぎに飼育されていたのかもしれない。

ところがこの醤油屋では、たまに困った事態が起きていた。干していた手ぬぐいが、ちょくちょく無くなってしまうのだ。

誰も手ぬぐいの行方に心当たりがないうえに、ある丁稚は自分が手ぬぐいを捨てていると思われたので立腹。「こうなったら俺が犯人を捕まえてやる」と、干してある手ぬぐいをこっそり監視することに。

そしてある晩、丁稚が見ている目の前で手拭いがズルズルと地面を這うように、何者かに引きずられていくのを目撃する。実はこれがトラのしわざ。丁稚は気が付かなかったが無理もない。元から真っ黒な毛色のトラが、手ぬぐいを引きずって持ち去る姿を、しっかり確認できなくても当然だったのだ。

水本の主人が目撃!トラが手ぬぐいを被って踊る!

その翌日、水本の主人が夜道を歩いていると、空き地で猫を見かけた。ところがその様子がおかしい。みんな手ぬぐいを被っていて、なんと人の言葉で会話をしていたのだ。

ほどなくするとその猫たちの前に、また別の猫がやってくる。それがトラだった。トラもまた手ぬぐいを被っており、そのまま集まった猫たちに踊りの手ほどきを始めたのである。

もちろんトラも人間の言葉であれやこれやと指示を飛ばしており、さらには「晩飯のおじやが熱くて舌を火傷した」という小言まで話してのけた。

驚いた主人はそのままこっそり家に戻った。トラの晩飯について家人に尋ねたところ、「おじやでしたよ。熱かったから、随分難儀して食べていました」との返事。主人は納得して、とにかくトラの行動には気が付かないふりをしてその夜は寝た。

その後、近隣でもしばしば空き地で猫が集まり、手ぬぐいを被って踊る猫が目撃されるようになった。次第にこの噂が大きくなっていくと、空き地からは徐々に猫もいなくなり、ほどなくしてトラもどこかに消えてしまったという。

トラが持ち去った手ぬぐいは、結局戻ってこなかったそうだ。

どうやら猫踊りは手ぬぐい必須か?

トラの事例では、猫が手ぬぐいを被って踊ることになっている。実はこれは特別珍しい話ではない。

江戸時代中期に活躍した俳人・文人画家の与謝蕪村が化け猫の絵を遺しているが、この絵の猫は手ぬぐいを頭から被り、二本足で立っている。また多数の妖怪画を描いた人物として知られる鳥山石燕も、「猫また」というタイトルでやはり二本足で立つ、手ぬぐい被りの猫を描いている。

昔の人は、猫が踊るときに手ぬぐいを頭にかぶるものだと考えていたようだ。どうしてそういう共通認識が生まれたか。これはもしかすると、昔は実際にそうやって踊る猫をみんな目撃していたからなのかもしれない。

もっとも、現在では猫の平均寿命もかなり長くなっている。以前は長生きした猫が妖怪になると言われていたが、正直今の時代のご長寿猫が妖怪になることもなければ、尻尾が増えることもない。昔と今とでは、猫に対しての人の見方もだいぶ変わってきたということなんだろう。

文/松本ミゾレ

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