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猫の飼い主さんにやって欲しいオーラルケア【兵藤哲夫の徒然日記】

猫の飼い主さんにやって欲しいオーラルケアのこと【兵藤哲夫の徒然日記】

オーラルケアというと、「犬だけのもの」と考えている人はいませんか?実は猫のオーラルケアこそ、やって欲しい習慣の一つなのです。

ペット用品メーカーの調査によると、猫の飼い主さんの81%がオーラルケアを習慣にしていないという調査結果が発表されました。

犬の飼い主で約6割がケアをしていないという結果なので、猫の8割というのは犬に比べてもかなり多いという印象です。

食生活の変化や研究が進んでケアの必要性が高まる

確かにこれまではオーラルケアをしなくても、一生健康に過ごすことができる猫がほとんどでした。しかし、猫の飼育環境も変わり、歯に汚れの着きやすい食べ物が増えています。

オーラルケアに関する研究も進んで、ヒトと同じように猫も歯周病が何らかの内臓疾患の原因のひとつになるのではないか、と考えられるようになってきました。

猫の歯はヒトの約4倍もの速さで歯石になってしまいます。歯石は歯周病の原因となります。実際、世界小動物獣医師会の調査でも、2歳の猫の約7割が口腔に何らかの健康課題を抱えているそうです。

はっきりとしたエビデンスはありませんが、私の印象でも、長生きする猫は歯がしっかりしていて、高齢でも自分の歯できちんと食べることができています。歯が丈夫な子は長生きだと考える獣医さんは、私だけではないと思います。

飼い主さんにやって欲しい「お口観察のすすめ」

オーラルケアというとなかなかハードルが高い様な印象ですね。私は飼い主さんたちに、毎日の生活の中で「愛猫のお口も気にしてみて」とアドバイスしています。どんな様子でご飯を食べているのか、ちょっとだけお口の匂いを気にしてみるといった「お口観察のすすめ」です。

正常ならば、ご飯を食べる時に頭を傾げたり、よだれがダラダラ出るようなことはありません。お口の匂いも普通です。でも、何らかの異常があると、食べ方も匂いも「いつもと違う」と気づくでしょう。

慢性腎炎や白血病といった病気になると、口に異常が出るケースがあります。きちんと観察していると、そうした他の病気を見つけることができるのです。

3つのポイントを踏まえて気軽に楽しく

実際のオーラルケアですが、身体を自由に触らせてくれる子ならば、口の中を触ることも可能です。飼い主さんが口を触るのは、嫌なことではないことを、お利口なネコちゃんに感じてもらうようにするのがポイントです。

オーラルケアは飼い主さんがたくさんタッチしてくれて、嬉しく楽しいことだ、と猫が感じられるようにするのが目標です。飼い主さんも「きれいにせねばならぬ」と怖い顔をしてやるのではなく、ニコニコ遊びに誘うようにやってみてくださいね。

お口周りをゆっくり触って、少しずつ時間をかけてお口の中を触れるようにするのがポイントです。最初はブラシで磨くのではなく、指に歯磨き用のシートをまいて、歯をこすって汚れを落とすことを目標にしましょう。

1)嫌がったらすぐにやめる

2)一度に全部ではなく毎日少しずつ

3)たくさんほめてごほうびも

この3つを目標にしてみてください。できたらたくさんほめてあげましょう。ごほうびには歯磨きできるおやつをあげましょう。歯磨き用のおやつは飼い主さんが手に持って長い間、噛めるようにすると効果的ですよ。

最近は美味しい味のついた歯磨きもあるので、それをつけながら歯をこすると喜んでくれる子もいますが、どうしてもだめな時はかかりつけの動物病院でケアをお任せするのも一つの方法です。

食べ方を変えるだけでできるオーラルケア

歯石ができにくいご飯の食べ方もあります。チュールの様に最初に食欲を喚起させるような美味しく水分のある食べ物は最初に食べて、次にカリカリのドライご飯を与えます。そして食後にお水をたっぷり飲んでもらいましょう。

ドライご飯は歯に付きにくく、最後にお水を飲めば効果的です。口の中の水で洗浄効果が期待できるので、お口を清潔に保つことができます。

ウエットフードは美味しいのですが、どうしても歯にくっついてしまいます。そして、水分が多いので、さらに水を飲んでもらうのは大変です。ドライフードの後に水を飲む子が多いので、食後にはたっぷりお水を飲んでもらいましょう。

食べ方の順番を変えるだけでも、お口の環境は変わってきますよ。

健康で長生きできるように、今日から猫のオーラルケアをはじめてみてください。まずは、かかりつけの先生に相談してみてはいかがでしょうか?やり方や用具など、うちの子に合ったケアの仕方を、ていねいに教えてくれるでしょう。

兵藤動物病院 兵藤哲夫
麻布大学獣医学科卒業後、1963年横浜市にて兵藤動物病院を開設。ヒョウドウアニマルケア代表として公益社団法人日本動物福祉協会理事、横浜市獣医師会理事などを歴任。TBSラジオこども電話相談室の回答者などをつとめた。

文・編集/柿川鮎子

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