2021-05-06 子猫を迎えるなら、猫俳句を始めるチャンスかも 俳句猫 子猫を迎えるなら、猫俳句を始めるチャンスかも! 今年のGWを機会に、新たに子猫を迎えるというお宅も多いかもしれません。お出かけする先がなさそうな状況を逆手にとり、子猫と一日中みっちりつきあい、その感動を俳句に詠んでみてはいかがでしょう?子猫の愛らしさを詠った俳句をいくつか、お手本としてご紹介します。 掌(てのひら)にのせて子猫の品定め /富安風生 まずは、子猫の出会いから。子猫の可愛いところはなんといっても、そのサイズ感にあります。 ★掌(てのひら)にのせて子猫の品定め /富安風生 数匹の子猫を前に、どの子にしようか、どの子も全部かわいいので決められない、そんな気持ちを詠んだ句です。どの子を選んでも、残った子が心残りになりそう・・・。でも大丈夫、暮らし始めれば「この子でよかった」「この子以外に考えられない」という気持ちに、絶対なりますから。 ★貰(もら)はれる籠(かご)深く鳴く仔猫かな /大津信子 ★スリッパを越えかねてゐる仔猫かな /高浜虚子 仔猫を譲り先に渡すために入れたバスケットをのぞきこまないと見えないくらいの小ささ。でもそこにいる証拠に、かすかな鳴き声が聞こえてきます。とことこ歩いても、スリッパを乗り越えられず立ち往生。“ちさきものはすべて美しき”という、枕草子の言葉が浮かんできます。 本に載る子猫をしかり可愛がる /富安風生 続いて、子猫のしぐさの愛らしさを詠った句。 ★本に乗る子猫をしかり可愛がる /富安風生 「こらこら、ダメじゃないか」と言いながら、デレデレしている作者の顔が目にうかびますね。 ★炭出しに出てもつき来る猫可愛 /富安風生 子猫は飼い主を親だと思って、どこに行ってもついてきます。「危ないよ」とドキドキしながら、同時にきゅんきゅんしてしまいますよね。 ★ペン措けば猫の子の手が出てあそぶ /加藤楸邨 これも、猫飼いあるある。仕事をしている飼い主にピッタリ寄り添い、一心に見つめ、ちょっとでもスキがあるとちょいと手を出してくるのが子猫。 ★蝶々を尻尾でなぶる子猫哉(かな)/加藤楸邨 ★子猫らの逃げ場所となる書棚かな /いそむら菊 ★猫の子のただ居て人を溶かす術 /照屋眞理子 ほんとうに、ただそこにいるだけで、心をとろかすような幸福感を与えてくれるのが、子猫なんです。 乳恋うるうすももいろの猫の下 /関根喜美 続いて、子猫のパーツの愛らしさを詠んだ句。 ★乳恋うるうすももいろの猫の舌 /関根喜美 ★猫の子の手を桃色に眠りけり /仲寒蝉 ★三月の猫の肉球ふくふくと /内野聖子 ★猫の髭にミルクの雫(しずく)麦の秋 /金子敦 仔猫は、舌も肉球もベビーピンク。そこに愛らしさが凝縮していますよね。そんなまるでぬいぐるみのように小さくてかわいい子猫が、少しずつふつうの猫へと成長していくのを眺めるのもまた、子猫からいっしょに暮らす猫飼いの醍醐味です。 ★爪もあって仔猫は猫となりつつあり /長谷川かな女 洋々の明日あれ猫の子なるとも /照屋眞理子 ★この世にも少し慣れたかやよ子猫 /照屋眞理子 ★洋々の明日あれ猫の子なるとも /照屋眞理子 子猫を見ると、その小ささに不安になり、「どうか無事に大きくなりますように」「一生、何の苦労もなく生きて行けますように」と願わずにはいられません。「洋々の明日あれ」にはそんな気持ちがこもっていますよね。猫を最後のその日までしっかりお世話するために、まず飼い主の私たちが健康でなければ。コロナ対策を万全にしてコロナ禍を乗り切り、(猫のためにも)長生きしましょう! 文・桑原恵美子 参考資料/「俳句・短歌・川柳と共に味わう 猫の国語辞典」(佛渕 健悟, 小暮 正子/三省堂) 「猫俳句パラダイス」(倉阪 鬼一郎/幻冬舎) \ この記事をみんなにシェアしよう! / この記事をみんなにシェアしよう! 【猫クイズ】短足・小型・巻き毛が特徴の「ラムキン」ってどんな猫種? (3.3) ぼくたちは猫を育てているのではない。猫に育てられているのだ。 (2.27) 雪の降る中、お姫様抱っこで登校しました。 (2.27) タヌキは人を化かす!?ただしどうやら猫には勝てない (2.27) \ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! / PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! Facebook にいいね!する Twitter をフォローする Instagram をフォローする Pinterest をフォローする