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次は猫に生まれ変わって、自分を正直にさらけだしたい。

虹の橋を渡る日まで

小学生のころ、ディズニーランドに行く予定を友達に話していたのを母親に聞かれたことがある。塾の帰りで、母は私が友達とどんな会話をしているのか知りたかったのだろう。後ろを着けていたらしいのだが、知らずに「今度の日曜日、ディズニーなんだ」などと、友達に話していた。

家に帰って、母は私を厳しく叱った。一緒にいた友だちの一人は母が良く知る家の子どもで、経済的に豊かではなかった。「行きたくても行けない子がいるのに、自慢するなんて、みっともない」と言う。どうしてみっともないのか、理解できず、父に聞いたら「お母さんは、自慢するのがダメって言っている」と教えられた。

ディズニーに行く「予定」を友達に伝えただけなのに、両親や友達は、私が自慢していると受け取るなんて!ディズニーで叱られたことが、トラウマになってしまった。

自分の楽しみや、自分を語ることが、他人を傷つける原因となる。意図せず語った言葉なのに、誤解される場合がある。そう知ってから、だんだん自分を出せなくなってしまった。自分らしく、気ままにふるまうのは、危険なのだ。

だから猫といる時が一番心が休まる。猫は言葉が通じないから、私が何を言おうと傷つくことはない。猫は自分の気持ちに正直に動くから、遊びたくなければすぐに離れていく。感情と行動が一致しているのが良い。

猫が嫌がったらそれはホントに嫌なこと。食べたいとせがむ時はお腹が空いている。人間だったら嫌と拒絶しながら求めたり、食べたくても食事を断る。複雑で厄介な人間と違って、猫は本当にわかりやすい。

ディズニー事件前後からずっと、相手の言葉の裏を読んだり、他人の顔色を窺って何かをするのがとても苦手だ。今、会社でも苦労している。

あるスタッフが「新店サポートは本当に嫌」と言っていたので、あっさり切って別のバイトを入れたことがある。私としては「嫌がる人には無理に頼まない」と配慮したつもりだったが、後で激しく恨まれた。件(くだん)のスタッフは新店の店長が好きだったらしい。今では「知らんがな」と思えるけど、事実を知った時はびっくりした。

そのスタッフを知る同僚が、「彼女は好きな店長の気をひくために、わざと嫌がってるふりをしていたのよ」と、飲み会の席で教えてくれた。「嫌がっている自分を、店長が気にかけてくれると思ったらしいのよね、今の若い子って何考えてんだか、わかんないわねー」と笑っていた。私が何もしない方が、世の中が上手く回るみたい。

猫が言葉で傷つかないのがうらやましい。言葉の裏を読んだり、状況を判断して正しく行動しなければならない、人間社会は本当に厄介だ。猫になりたいと心底思う。

なぜ人間は猫のように生きられないんだろう。次は猫に生まれて、自分を正直にさらけだして、自由にふるまいたい。気持ちに正直に生きられる、猫になりたい。

文/柿川鮎子
明治大学政経学部卒、新聞社を経てフリー。東京都動物愛護推進委員、東京都動物園ボランティア、愛玩動物飼養管理士1級。著書に『動物病院119番』(文春新書)、『犬の名医さん100人』(小学館ムック)、『極楽お不妊物語』(河出書房新社)ほか。

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