2021-03-08 必ずこの体制で女房とミーは睡眠に入ります。 カーツさとう保護猫保護猫と暮らす保護猫!日々猫!介護猫!高齢猫 この物語は、ここ30年でノラ出身のネコを12匹保護し、一緒に生活し、ついに全員を看取ったと思ったら、今また一匹のネコと暮らしている中年男の喜怒哀楽に満ちた日常の回顧録である。 ミー(仮名)がきた! 第15回“同化” それにしてもミーの女房に対する偏愛ぶりが度を越している。朝から晩まで、家に女房がいる間は、ほぼ常にその尻の後ばっかり追いかけ回している。朝。女房が起きると同時にミーも目覚める。いっつも一緒に寝ているのだ。別に人間と一緒に寝るネコが珍しいワケではない。しかし、ネコ最大の特徴“気まぐれな性格”からして、たいていのネコは気が向いた時には人間の入ってる布団に入ってくるけど、飽きたらソソクサと布団から出て行くものだと思っていた。それが今までの我が家のコの常識だった。 しかし、ミーは違う!我が家にやってきて半年くらいたった去年の夏あたりから、毎晩必ず女房が布団に入るとまったく同じタイミングで一緒にフトンに入る。そして女房の右肩をアゴ枕にするという毎晩お決まりのポーズのまま、女房が起きるまで延々一緒にフトンに入りっぱなしなのだ!ちなみにこれがその一緒に寝てる時のお決まりのポーズである。 ↑女房の顔を載せると膝蹴り喰らうんで、顔だけ加工させていただきました。 女房はフトンに入ったら、本を読みながら寝るのが決まりなので、その本を読んでる時の写真なんですが、必ずこの体制で女房&ミーは睡眠に入ります。で!!さっきも書きましたが、女房が起きる朝までミーもズ〜ッとフトンに入ったまんま!! これが過去のネコにはありえなかった。普通ネコって、人間のフトンに入ってきても自分のペースで出たくなったら出てくじゃない?でも絶対に出ない! 時々、オレが先に目が覚めた時なんか、ミーがどうしているか女房のフトンを見ると間違いなく一緒に入ってる。目を瞑って寝ている時もあるけれど、時々目が覚めてる時もある。 しかし目が覚めているのにフトンからは絶対に出ない!女房がフトンの中なら、寝ていようが起きていようが、ミーも絶対同じようにフトンの中!で、女房が起きると一緒に起きる。起きると、まぁ老夫婦の常として女房は必ずトイレに行くんだが、当然のようにトイレも一緒だ。ま、人間と一緒にトイレに入りたがるネコはいるかと思うんですが、入り方がまた独特。“女房は起きたらまずトイレ”ということをミーも完全に理解していて、起きた瞬間に、女房を先導するかのように先にトイレの前まで行って待っている。で一緒に入り、一緒に出てくる。 続きまして女房はトイレの後、必ず洗面所で顔を洗う。その行動もミーは理解していて、これまた一緒に洗面所まで行く。これもまた女房を先導するように、女房の半歩前を歩みつつ、後を歩いている女房を気にしながら、「ハイハイ、こちらでございますよ、こちらでございますよ」と、VIPを控室まで案内する新人SPが如く洗面所まで行く。で、女房が顔を洗ってる間、ミーも洗面台に登る。登ってなにをしているかというと、女房にコップで水を飲ませてもらっているらしいが、まぁそれはこのさいどうでもいい話だ。 続いて女房が服を選んでいる時は、ズーッと女房の足もとにたたずみ、続いて化粧する時はズーッとすぐ横のカウンターの上に居座り、唯一掃除機をかける時だけ女房から離れる。家に女房がいる時間内で、ミーが女房から離れているのは、この掃除機をかけている時のみだ!で、ウチは共稼ぎなんで女房が出勤するワケだが、その時、玄関まで行ってそれを見送る。 そして!!女房が玄関を出てドアが閉まると……その閉まった瞬間に、前回書いた『真穴みかん』の箱の中に一目散に走っていって、それからはもう女房が帰ってくる10分前まで延々10時間近く、トイレに行くのを抜きにすると、まったくもって出てこない!とにかくみかん箱に入ったまんま。あの〜ここで声を大にして言いたいんですけど、女房は出かけたんですが、ほぼ毎日在宅勤務のオレは家にズ〜ッといるんですよ。そんなオレは完全に無視して、女房が出かけた途端にみかん箱に入る。それも走って入る。 もはや、「女房がいないんだったら、起きてても意味がないからとっとと寝ないと!!」という、オレなんか眼中にないといった雰囲気丸出しで走ってみかん箱にチェックイン。その時のオレの悲しさがみなさんにわかっていただけるでしょうか?孫のように可愛がっているネコに、完全に無視されてる初老男の哀愁がお分かりいただけるでしょうか?ためしに今、原稿書いてる最中にどうしているか? と思ってみかん箱を見に行ったらやっばり寝てました。証拠に写真を今撮りました。 ↑オレが「ミー?」と声を書けても、オレの方を見やしないという無視状態。見に行ってますます悲しくなりました…。 そしてみかん箱で寝たまんま夜。 女房が帰っている10分くらい前になると、突然みかん箱から出てくる。あの〜女房の帰っている時間って毎日決まってるワケじゃないんですよ。それなのに必ず帰ってくる10分くらい前になると、なにか動物的カンが働くんでしょうか?「そろそろ帰ってくるニャ〜!!」ってな感じでイソイソとみかん箱から出てくる。そしていざ女房が帰ってくると、走って玄関まで行って大喜びで出迎える。 ミーにとってオレは一体なんなんだろうと、思いつつ、これからまたミーと女房のひっつきタイムが始まるのだった。 (つづく) カーツさとう コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。 \ この記事をみんなにシェアしよう! / この記事をみんなにシェアしよう! 【猫クイズ】短足・小型・巻き毛が特徴の「ラムキン」ってどんな猫種? (3.3) ぼくたちは猫を育てているのではない。猫に育てられているのだ。 (2.27) 雪の降る中、お姫様抱っこで登校しました。 (2.27) タヌキは人を化かす!?ただしどうやら猫には勝てない (2.27) 注目のグッズ 犬猫どっち派?村松誠の「2021年版 犬猫カレンダー」 ドラえもんに大変身!犬猫用『ドラえもん コスチューム』 ボディケア用品からお菓子まで!猫好きな彼女や妻に喜ばれるホワイトデーギフト4選 【猫クイズ】短足・小型・巻き毛が特徴の「ラムキン」ってどんな猫種? 愛犬がまさかの“犬嫌い”…その原因はどこにあるのか? ぼくたちは猫を育てているのではない。猫に育てられているのだ。 \ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! / PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! Facebook にいいね!する Twitter をフォローする Instagram をフォローする Pinterest をフォローする