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片目がない猫と通学路の思い出

子どもの頃の思い出。片目がない猫と通学路

今も昔も、屋外で猫を見かけることは珍しくない。
僕は猫が好きなので、外で猫を見て首輪がしてあると「迷子じゃないかな」と心配になるし、野良猫らしき個体を見ても「長生きできるかな」と心配になる。
屋外で暮らす猫は、室内で飼育される猫よりも寿命がかなり短いし、そもそも事故死などのリスクも多い。

それでも子供の頃は、野良猫の不憫な生活についての知識がないもんだから、外で出会う猫に対しては、あまり感情移入することはなかった。
が、今思いかえしても「野良猫の気ままな生活」なんてものは嘘っぱちだということは、結構早い時期に認識していたところである。

今回は、僕が小学生の頃によく見かけていた片目のない猫の話をしたい。

通学路に陣取る隻眼の猫

黒猫の横顔

おそらく小学校3年生ぐらいの頃のこと。
僕の家から学校までは結構離れていて、片道3キロぐらいの道のりを徒歩で往復するのが日課だった。

その通学路の一角に、いつも陣取っている猫がいた。
名前はおそらくない。
この猫は片目が眼窩から抜け落ちており、空洞になった部分が完全に乾燥しているように見えたので、子供たちから「ゾンビ」とか「怪物」とか言われていた。

子供って無茶をやるので、その猫に投石をしたり、いじめようとするヤツもいたそうだ(僕は遭遇していないけど)。

あるときも学校に向かっていると、ゴミ捨て場でこの猫が残飯あさりをしていた。
これに気付いた近所の人が竹ぼうきで追い払っていたんだけど、よほどお腹が空いていたのか、猫はしばらく粘っていた。
僕はその様子をなんとなく立ち止まって眺めていたところ、猫と格闘していた人が「元々捨て猫だったから可哀想だけど、甘やかすと大変だから仕方がねえ」と話しかけてきた。

曰くこの猫は、子猫の時に近くの公民館前で捨てられ、カラスに襲われていたそうだ。
気付いた人がカラスは追い払ったものの、猫はそのとき既に片目を抉られており、人に対しても警戒して逃げ出し、そのまま処置もせずに大きくなったという。

他にも猫について色々と聞いたんだけど、残念ながらもう何を言われたかの記憶がない。

片目の猫は真冬に死んだ

黒猫の横顔2

それからも、この猫はしばしば通学中の僕の目の前に現れ、時には威嚇もしてきた。
多分あの猫は、誰にも懐いてなかったんだろう。

僕と同じ通学路を使う同級生も、もちろんその隻眼の猫のことは知っていたが、誰も近づくことはできなかった。
自宅で猫を飼っている友達が、なんとか近寄って撫でようとしたけど無理だと話していた。

そんな猫との遭遇から、そこまで時間が経っていなかったと思われるある真冬の朝。
僕は宮崎出身だけど、県北地域に住んでいて、あそこは冬でも意外に冷える。
大きな霜柱が立つぐらいなので、そこそこの寒さだ。

いつものように霜柱を踏みぬいて、「バリバリ」音を楽しみながら歩いていると、変なものを踏んだ。
それは猫の死骸で、いつも見ていた毛の柄をしていたし、片目の眼窩がぽっかり空いた、あの猫だった。

道路わきに倒れていたので、多分車かバイクに跳ね飛ばされて、そのまま死んだんだろう。
このとき僕ははじめてこの猫に触ったんだけど、全身の毛が硬く、体も筋ばっていてほとんど肉がなかったことにショックを受けた。

授業が終わって帰り道、またそこを通ったがもう死骸はなくなっていた。
保健所に誰かが電話でも入れたのだろう。

おわりに

片目のない猫に関しては、それ以降も数年おきに外で見かけることがある。
猫ってまだ小さい頃に母猫からはぐれてしまったり、人に捨てられてしまうと瞬く間に猫風邪をひいて目が目ヤニで癒着してしまう。
こうなると失明することもあるし、それ以前に体が持たずにすぐ死んでしまう。

またはカラスに襲われることも少なくない。
以前もこちらのコラムで書いたが、子猫があっという間にカラスに食べられてしまう瞬間を見たこともある。
あれは助けられなかったなぁ……。

とにかく、屋外は猫にとっては生きるにも厳しい世界。
外で生きている彼らに敬意を表するとともに、将来的なそんな不幸な猫がいなくなることを願いたい。

文/松本ミゾレ

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