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キャットフードに含まれているBHAやBHTって、本当に危険?

キャットフードに含まれている添加物が猫に影響を及ぼす可能性は?【獣医師に聞いてみた】

SNSでよく目にするのが、添加物問題です。特に「多くのキャットフードに含まれているBHAやBHTには発がん性がある」と聞いて不安になったのですが、どのフードの成分表を見てもそんな成分は見当たらず…。 「仙台プラム・アニマルクリニック」院長で、犬や猫の食事療法に造詣が深く、『猫の寿命は8割が“ごはん”で決まる!』 (双葉社刊)という本の監修もされている梅原 孝三(うめはら たかみ)先生にお聞きしました。

BHA・BHTは、ドライフードの酸化を防ぐための添加物です(梅原先生)

――そもそもBHAやBHTって、何のことですか?

梅原先生「BHAは『ブチルヒドロキシアニソール(Butylated hydroxyanisole)』、BHTは『ブチル化ヒドロキシトルエン(Butylated hydroxytoluene)』の略語で、どちらも脂溶性の酸化防止剤です。キャットフードの原料である魚や肉には、脂肪が含まれています。脂肪は光にあたったり空気に触れたりすると、酸化します。酸化したフードは味が落ちてまずくなりますし、猫の体に悪影響を与えます。また肉や魚の脂肪に含まれる必須脂肪酸は、健康を維持するためになくてはならないものですが、酸化すると十分な量が摂取できなくなって健康に支障が出ることもあります。それを防ぐために、長期間の保存が前提のドライフードには、酸化防止剤が必要なのです」。

――酸化も確かに心配だけど、ネットを見ると「発がん性がある」とか、もっと心配な話も多くて…

梅原先生「確かにこれらの酸化防止剤は、ラットを使った試験の結果、有毒性が確認されています。ただしそれは超大量に摂取した場合の話です。例えば塩だって、1日に何キロも摂ったら“毒”になりますよね。それと同じことです。酸化防止剤には実験によって、健康に影響がないと確認された量があり、それをもとに日本のペットフード安全法では、『エトキシキン(酸化防止剤)、BHA、BHTの合計量がペットフード1g中150μgを超えてはならない』と設定されています。それにキャットフードに添加されているBHAやBHTなどの酸化防止剤は、試験で無害と確認された量の100分の1程度しか使われていないんですよ」

発がん性が確認されていない酸化防止剤もあります(梅原先生)

――100分の1なら、安心かも…。とはいえ、法律で量が制限されているということは、やっぱり少しは危険があるということですよね…。

梅原先生「どうしても気になるのなら、発がん性が確認されていない酸化防止剤を使用したフードを選ぶといいでしょう。ローズマリー抽出物や、ビタミンE(トコフェロール)、クエン酸、ハーブエキスなども酸化防止効果がありますが、発がん性が報告されていないので、法律での使用制限もありません。成分表の最後のほうに、『酸化防止剤』として表示されているので、確かめるといいですね」

――わが家で愛用しているフードの酸化防止剤はミックストコフェロールと、ローズマリー抽出物でした!(ホッ)。トコフェロールって、ビタミンEのことですよね。ミックスが付いているのは、何が違うんですか?

梅原先生「トコフェロールには、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)と4つの型があります。植物から抽出した自然由来のトコフェロールはこの4つの型がミックスされているのでミックストコフェロールと呼ばれていて、単体のものより抗酸化作用がより高いのが特徴です」

「着色料」は、猫にとって何の意味もない不要なものです(梅原先生)

――最近は、「着色料不使用」と書かれているパッケージもよく見ます。ということは、着色料も健康に良くないんですよね?

梅原先生「キャットフードに使われる着色料は、猫が生涯にわたり毎日食べても安全とされる量になっていますが、欧米には『健康を損なう理由がある』という理由で、人間の食品に使用しないように勧告されている着色料もありますし、中には使用を禁止している国もあります。『このフードが大好物』などのよほどの理由がない限り、着色料入りのフードは避けるのが賢明といえるでしょう」

――「紅麹色素」のような天然着色料なら大丈夫ですか?

梅原先生「天然着色料でも、アカネ色素のように発がん性が認められて使用が禁止されたものもありますから、必ずしも安心とはいえません。そもそも、猫の食欲を左右するのは匂いであり、着色料は飼い主の購買意欲をそそるために入れているもの。猫にとって意味がないのです。キャットフードで重要なのは、猫の食いつきのよさと、消化・吸収と栄養。添加物にこだわりすぎるよりは、しっかりとした栄養で猫が喜んで食べるフードを選んであげるほうがいいでしょう」

――確かに、添加物を気にし過ぎて食べるキャットフードがなくなってしまったら困りますもんね。猫ちゃんが喜んで食べて、栄養のしっかりしたフードの中から、今日うかがった注意点を参考にして選びたいと思います。ありがとうございました!

文・桑原恵美子

参考資料:「猫の寿命は8割が“ごはん”で決まる!」(監修:「仙台プラム・アニマルクリニック」院長 梅原孝三/双葉社刊)。マンガで楽しくわかりやすく、猫の栄養学とフード学の重要ポイントを学べます。

◎監修:「仙台プラム・アニマルクリニック」院長 梅原 孝三(うめはら たかみ)先生

西洋医学だけでなく鍼灸、漢方薬、薬膳といった東洋医学も取り入れた治療を行う。調理師免許、ペット栄養管理士の資格を持ち、犬や猫の食事療法にも造詣が深い。国際中獣医学院日本校 副校長、ペット薬膳国際協会 常任理事長、日本ペット中医学研究会 学術委員、日本獣医皮膚科学会員、比較統合医療学会(旧日本獣医伝統医学会)員 、獣医神経病学会員、日本動物リハビリテーション学会員、認定ドッグライフカウンセラー、認定アニマルアロマセラピスト

※仙台プラム・アニマルクリニック」(http://website2.infomity.net/8070000118/)

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