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コロナ禍の裏で起きている「悪質なボランテイア団体」の劣悪な飼育

預けた愛猫が猫エイズで逝去…コロナ禍の裏で起きている「悪質なボランテイア団体」の劣悪な飼育

闇の中で見つめる猫

保護猫文化が根付きつつある近年はボランティア団体が開催する譲渡会へ行って、保護猫を家族に迎える方も増えてきました。

ボランティア団体から猫を引き取る場合は、1匹あたり3~5万円程度の「寄付金」を支払うことが多いもの。この寄付金は団体の活動を支える大切な資金であり、新たに保護した猫を助けるためにも必要なものです。

しかし、中には寄付金目当てに「保護猫ビジネス」をしている悪質なボランテイア団体がいるよう。その背景には寄付金には税金がからないことや、ボランテイア団体には決算書などを含めた活動記録を報告する義務がないなどといった、動物の命を取り巻く曖昧さが関係しています。

そして、コロナ禍によって譲渡会を行うのが難しくなっている今、そうした一部のボランティア団体の中には劣悪な飼育を続け、多頭飼育崩壊の危機に直面しているところもあるよう。今回は、そんなボランティア団体に3匹の愛猫を預け、返してもらえなくなったCさんの話を伺いました。

1年たっても返してもらえない愛猫たち

Cさんがそのボランティア団体を頼ったのは、病気の治療をするため。「1人暮らしで1ヶ月の療養が必要となった時、ゲージ慣れしておらず、動物病院での長期ステイでもストレスを感じてしまう愛猫たちの気持ちを考えたら、ボランティア団体に頼れないだろうかと思いました。知識が長けていて、環境的にも安心できると思ったんです。」

Cさんが連絡を取ったのは、同じ地域のサークルに所属する知人から紹介されて知り合った、とあるボランティア団体の代表。事情を説明すると了承してくれたため、一時預かりをお願いしました。

しかし、預けて間もなく、愛猫のクルミちゃんが猫エイズを発症して亡くなったと言われ、かかった医療費を一括ですぐに支払ってほしいとの連絡が。「10万円ほどだったので、明細が欲しいというと、全額振り込まれたことを確認してから渡しますと言われ、疑問を感じました。」

不信感を持ったCさんは体調が回復した後、他の愛猫に会いに初めて代表宅へ。すると、部屋には強烈な動物臭や糞尿の臭いが充満していたそう。「私自身、10年以上前から保護猫活動をしていて、10匹ほどの猫と暮らしたこともあったので、それなりに“猫臭”というものには慣れていましたが、目に染みるくらい臭いました。お風呂場にはゲージに入れられたままの白血病キャリアの子がおり、ストレスから鬱病のようになり、一カ所でじっとしている子もいました。」

何十匹の猫がいるにも関わらず、置かれていたトイレは3つだけ。カーテンを締め切ったままの薄暗い部屋の中で過ごす猫たちの姿にCさんは心を痛め、愛猫を預けたことを後悔しました。

そこで、2匹の愛猫を返してほしいと訴えましたが、その願いは1年たった今でも叶っていません。「最初、保健所に問い合わせましたが、ボランティア団体は個人という扱いであるため当事者間での解決を勧められました。その後に問い合わせた動物愛護センターも同じ対応でしたが、行政書士を紹介してもらったので、第三者を交えて調停をしたいと申し出ました。」

ところが、ボランティア団体から返信が一切なかったため、調停手続きは一旦、終了。今後は弁護士を頼り、返還請求をし、保全手続きの訴訟に入る予定。「この訴訟は今までかかった費用や賠償責任などを問うものではなくて、愛猫のラテとココアを返還して頂くためのものです。」

ゴロニャンするキジトラ猫
いまだに行方が分からないラテちゃん(上/4歳)とココアちゃん(下/7歳)

布団に入り込んでる猫

しかし、本当の問題はその後。「もし、ボランティア団体が敗訴になれば、団体の存在が危うくなって今、保護されている他の猫たちの行き場所がなくなってしまう。それだけは絶対に避けなければならないので、近隣で複数のボランティア団体さんと連携を取りながら、40匹の猫たちの受け入れ先の確保もしながら動いています。」

信頼できるボランティア団体の見分け方とは?

大きな手に包まれる仔猫

ペットショップのように営利性がある場合は「第一種動物取扱業」を営む者として、事業所・業種ごとに都道府県知事または政令指定都市の長の登録を受けなければならず、登録飼養施設を有して一定頭数以上の動物を取り扱うボランティア団体や個人運営者は管轄下の都道府県に「第二種動物取扱業者」の届出をする必要があります。

しかし、ボランティア団体はNPOなどとは違い、「個人」という扱いであるため、登録の有無や、本当の飼育環境が明るみになりにくいもの。そのため、一部の悪質な団体による保護猫ビジネスや多頭飼育崩壊が起きてしまう恐れがあります。

本当に命を守ろうと奮闘しているボランティア団体が誤解されずに安心して活動でき、行き場のない猫たちが再び苦しい思いをしないためには、まず各々が本当に信頼できるボランティア団体を見極めることが大切。

Cさんは自分と同じような思いをする人が1人でも減るよう、今回の経験を通して信頼できる団体の見分け方を、こう語ります。
「まず、活動報告にTNRでの詳細な動きや日々のお世話の様子が書かれているか見ることが大切だと思いました。獣医師が団体に所属しており、病気になった時にその病院にかかるよう指定することで団体が何かしらの恩恵を受けているケースも目の当たりにしてきたので、特定の病院をあまりにも執拗に強要してくる場合はじっくり考えてみてほしい。」

また、Cさんによれば、様々な猫が里親募集されていることも本当に頼れるボランティア団体を見極めるポイントになるのだそう。
「保護される猫は年齢、性別、生い立ちがバラバラ。本当に命を助けたい団体さんの里親募集にはかわいい子ばかりでなく、人相が悪そうに見える子やケガをしている子もいるので、ひとつの判断基準にしていただけたら…と思います。」

真剣に動物の命と向き合っているボランティア団体を守り、新たな悲しい命を生み出さないためには、まずはこうした現状をあることを知ることが重要。これを機に、身近にいる小さな命が、どんな状況に置かれているのかを考えていきたいものです。

文/古川諭香

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