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“高層階から落ちても怪我をしなかった猫”の理由

猫に適切な自然の刺激を与える“健康バルコニー”【猫の気になるトコロ】 

どのお宅の猫ちゃんもそうだと思うのですが、わが家の愛猫ドーラも窓から外を眺めるのが大好き。今ぐらいの蒸し暑い季節には風を通すために、窓を少し開けていますが、ドーラがベランダに出られないように、窓用ストッパーと金網で、完全防備をしています。

わずかなすき間からの風に、気持ちよさそうに吹かれているドーラを見ると、「ベランダに出してあげたら喜ぶんだろうな…」と思うのですが、万が一の事故を考えるとどうしてもその気になれません。というのもその昔、ベランダで飼育していたカメが脱走防止の金網を壊し、手すりのすき間からダイブしたことがあったのです。

ベランダにいないことに気づき、下を見下ろしてカメを見つけた時のショックといったら…!すぐに病院に連れて行ったのですが、外傷は無かったものの、内臓に損傷を受けていて、あっという間に亡くなっていました。そのトラウマがあるので、どうしてもドーラをベランダに出すのは怖いのです。

 外気に触れさせるのは、健康にメリットがある

とはいえ、ベランダでのびのびと遊ばせてあげるという夢も捨てきれません。

「猫は本来、外で自由に暮らすのが幸せ」という思い込みは誤りで、人間と暮らすイエネコとして進化してきた現代の猫は、室内飼いが最も自然で快適な環境であるというのが現代の定説です。でも「外気に触れさせることは五感を刺激することになり、長生きにつながる」という側面もあります。

天候で変化する気温や湿度、日差し、風、匂いなど、猫が必要としているたくさんの刺激が屋外にはあります。風にのって流れて来るほかの生き物の匂いで、「自分の縄張りが荒らされる」スリルを感じ、猫にとって良い刺激になるのです。適切な刺激を受けて育った猫は、そうでない猫に比べて環境の変化に強くなるため、健康で長生きできるのだそうです。そう聞くと、ますます出してあげたくなる…。

ベランダに、天井までの鎧戸(よろいど)をつけて安全確保

「20歳まで猫が元気に長生きできる住まい」(「建築知識」特別編集/エクスナレッジ)という本には、ベランダに天井までの木製のルーバー(細長い板隙間をあけて平行に並べたもの。鎧戸<よろいど>)を設置した住宅例が紹介されています。光と風は通すけど、脱走はできず、好きなだけ外気に触れられる、まさに“健康バルコニー”。ああうらやましい…。

「ベランダ ルーバー」「ベランダ ボーダーフェンス」で検索するといろいろな商品が出てきます。中にはそれほど高価でないものもあり、DIYでベランダの柵に簡単に取り付けられそう。そうしたらこの夏は、夢の“猫バルコニー”が実現できるかも…。今、真剣に検討中です。

ベランダが無いお宅なら、窓に、猫が通れない間隔の格子を設け、室内をインナーテラスに改造する方法もあります。その場合、格子の間隔は原則として50mm以下にすることが必要だそうです。

2階から落ちて死ぬ猫もいる

「ベランダで遊ばせてあげたい」と思う飼い主は多いようで、こうした予防策なしに気軽にベランダに猫を出し、落下事故を起こして動物病院にかつぎこまれる例も最近、増えているそうです。「高所落下症候群」(フライングキャットシンドローム/ハイライズシンドローム)という名前もついているので、本当に多いんですね…。

「高所落下症候群」で治療を受けた猫の落下階数は平均で3~5階、治療を受けた猫の9割は生き延びることができた、というデータもあるそうですが、でもそれは、それ以上の高層階から落下した猫は即死してしまうので、そもそも動物病院には運ばれなかったという可能性もありますよね…。2階から落ちて亡くなる猫の例もあるそうなので、やはり予防策無しにベランダに出すのは厳禁!です。

“高層階から落ちても怪我をしなかった猫”の理由

一方で5~6階から落ちても、ケガひとつしなかったという例も多いのだとか。それは、「終端速度」が関係しているのでは、と考えられます。落下する物体は空気抵抗などを受けて、最終的には落ちる速度が一定に落ち着きます。猫は人に比べると体が小さいので、体重当たりの表面積が大きくなるため、落ちる時の空気抵抗が大きくなります。そのため、人の終端速度がおよそ時速190kmなのに対し、猫は100kmほど。

高層階から落ちて怪我をしなかった猫は、この終端速度に達したために、猫が少しリラックスして体勢を整えることができたケースではないか、と考えられています。2012年3月には、ボストンの高層マンションの19階(約60m)から落ちたのに、怪我ひとつしなかった幸運な猫が話題になったことも…。

とはいえ、「高所落下症候群」で病院に運び込まれる猫は、四肢の骨折や脱臼、胸部や頭部の外傷、ショックなどの症状が多かったと報告されています。そんなかわいそうな目に合わせないためにも、ベランダに出す時はしっかり柵を設け、一瞬も目を離さないようにしましょう。

文・桑原恵美子

参考資料/「ネコの気持ちがわかる89の秘訣」(壱岐 田鶴子 著 SBクリエイティブ刊) 「20歳まで猫が元気に長生きできる住まい」(「建築知識」特別編集 エクスナレッジ刊)

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