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同行避難と同伴避難の違いって?災害時にペットを守るのは飼い主です!

同行避難と同伴避難の違いを知ってる?災害時にペットを守るのは飼い主です!

キャリーに入った白い犬

「人に飲ませる水もないのに、犬に飲ませるのか」

これは、2016年に起きた熊本地震の際に実際に避難所で上がった声です。熊本といえば、先日7月4日に発生した豪雨被害により現在もなお捜索活動が続いている地域…

大雨以外にも、地震や津波など、災害は日本で暮らしている限り決してヒトゴトではありません。だからこそ知っておきたい、ペットと同行避難するための防災対策や情報をまとめました。

冒頭文出典:【熊本地震】「人の水もないのに犬に飲ませるのか?」 ペット同伴避難でトラブル相次ぐ 唯一のペット避難所は… – 産経ニュース

同行避難と同伴避難の違い

「同行避難」と「同伴避難」の違いを知っていますか?

ペットを飼っている方が避難所へ避難する場合、基本は同行避難か同伴避難をすることになりますが、実はこの二つはペットと飼い主にとって決定的な違いがあるんです。

同行避難とは、ペットと一緒に避難所へ行くこと

避難場所指示看板

同行避難とは、災害発生時に飼い主がペットと一緒に避難指定場所まで移動することです。

同行避難とは、ペットと共に移動を伴う避難行動をすることを指し、避難所等において飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではない。

出典:環境省|人とペットの災害対策ガイドライン

同行避難はペットと同じ部屋で生活できるという意味ではありません。愛犬・愛猫を連れて避難所へ行った後は、別々の空間で過ごすことになるのです。

避難所のペット専用飼育スペース

出典:環境省|人とペットの災害対策ガイドライン

基本的にはペットのための水や食料の配布はなく、被災ペット用の屋外コンテナや専用スペース(学校なら昇降口など)にケージの状態で預け、自己責任で会いに行ったりお世話をするケースが多いです。(※避難所によって異なります)

環境省では、災害時はペットを置いて避難するのではなく、同行避難をするようにと全国の自治体に呼びかけをしています。

同伴避難とは、ペットと一緒に避難所で過ごすこと

キャリーケースに入ったキジトラ猫

同伴避難とは、ペットと避難をし、避難場所で飼い主がペットを飼養管理することを言います。

「同伴避難=ペットと同じ部屋で避難できる」としているメディアも多いですが、厳密にいうと同伴避難も必ず同室で過ごせるというわけではありません。

ただし、同伴避難についても、指定避難所などで飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではなく、ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要である。

出典:環境省|人とペットの災害対策ガイドライン

環境省のガイドラインによると、どのような飼養方法になるかは避難所の方針によって違うということ。

ペットとの同伴避難の様子

出典:環境省|人とペットの災害対策ガイドライン

例として、東日本大震災の際にペット同伴避難を受け入れていた大船渡市では、仕切り板やテントを使ってペット飼養者・非飼養者とに分け、愛犬や愛猫と一緒に過ごせるようにしていました。避難所の中には、ペットと飼い主が一緒に生活できるように取り計らってくれるところもあると聞くと、少し安心できますね。

同行避難・同伴避難の対応は各自治体によって違う

様々なペットとの避難の形

出典:環境省|人とペットの災害対策ガイドライン

災害時のペットの受け入れ体勢は、各自治体や地域、避難所によってバラバラです。一部ですが、東京都内の公式ガイドラインを紹介しているので参考にしてみてください。

東京都内各区の同行避難ガイドライン

<東京都葛飾区の同行避難ガイドライン(抜粋)>

飼育動物は飼い主にとっては家族同様であり、動物の安全確保のためにも、飼い主自らが避難する場合は、同行することが原則となっています。

出典:葛飾区災害時飼育動物対策計画|葛飾区

<東京都足立区の同行避難ガイドライン(抜粋)>

足立区では、ペットとの同行避難を推奨しています。ペットを飼っている方は、一緒に地域の避難所に避難してください。

出典:備えあれば憂いなし!各家庭や地域での災害対策|足立区

<東京都千代田区の同行避難ガイドライン(抜粋)>

ペットは飼い主にとっては家族であり、被災した飼い主の精神的な不安を和らげます。<中略>同行避難したペットは、避難所内に設置する「動物救護所」において保護・飼育を行います。

出典:千代田区避難所運営マニュアル

<東京都渋谷区の同行避難ガイドライン(抜粋)>

 校庭に区が用意した横幕付の大型テント(犬・猫は別々に準備)を設置し、飼育者が携行又は区が用意したケージを大型テント内で積み重ねるなどの方法により飼育場所を確保し

ます。<中略>校庭等に飼育場所が確保できない避難所については、ペットの同行避難を実施しません。

出典:ペットと同行避難するための飼い主の手引き|渋谷区

東京都内の各区サイトを調べた限りでは、ペットについては基本的に同行避難がメイン。でも、渋谷区のように避難スペースの関係で受け入れが難しい地域もあるようです。

※こちらは執筆時の情報です。詳細な避難ガイドラインについては、必ず各区の公式サイトにて確認してください。

全国初といわれたペット同伴避難所

犬を撫でる飼い主

同行避難が基本のなか、2018年に起きた西日本豪雨の時に開設された岡山県総社市では、同伴避難所でのペットへの手厚いケアが話題に登っていました。

総社市のある避難所では、ペットと飼い主が同じ部屋で過ごし、獣医師や獣看護師の方が訪れてペットの体調指導を行っていました。ペットのためのフードや物資が配布され、衛生面を考慮し消毒用の雑巾を設置するなど、ペットを「被災者」として人間と隔てなく助けてくれていたのです。

実は、市のマニュアルでは犬や猫などのペットを避難所の室内へ入れることは認められていなかったそう。しかし責任者の方は、ペット連れで避難していた被災者の方々の疲弊しきった様子を見て異例のペット同伴避難に踏み切ったのだということです。

他にも、同じく被災地である広島県熊野町では、2020年5月から「東部地域防災センター(仮称)」の建設がスタートしました。

大規模収容できる避難所である以外にも、「ペット同伴エリア」「乳幼児世帯エリア」、和室の個室がある「特別配慮エリア」などが設置され、「理想の避難所」としての期待が高まっています。

知っておきたい!ペットと避難するための防災対策

最後に、愛犬や愛猫のためにできる防災対策の基本をご紹介します。

少しでも知っておくだけでいざという時の負担が軽くなるはずです。ペットを守れるのは自分だけなのだ!という心積もりで、目を通してみてくださいね。

①環境省が提示する災害時ガイドラインをチェック

キャリーから顔を出す仔犬

まずは、環境省が複数にまとめている災害時ガイドラインをチェックしてみてください。同行避難や同伴避難についてだけでなく、日頃のしつけや用意しておくべきペットの防災グッズまで、一通り載っています。

●人とペットの災害対策ガイドライン
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/0-full.pdf

一番メジャーなガイドラインですが、非常に長いです!覚えきれるものではないので、基本知識として法律や用語の正しい意味まで理解したい方に。

●災害、あなたとペットは大丈夫?
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a/a-1a.pdf

<一般飼い主編>とある通り、「人とペットの災害対策ガイドライン」を一般向けに分かりやすくまとめたものです。簡単に読めるし、災害時のシミュレーションにも役立つので一読をおすすめします。

●備えよう! いつもいっしょにいたいから
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2309a/full.pdf

日頃の備えからペットのしつけ、被災時の行動、避難所での注意点まで細かく解説している分かりやすいガイドライン。「動物のために持ち出すもの」チェックリストなども載っています。

ペットも守ろう!防災対策
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2909a/pdf/full.pdf

事前にできる防災対策メインのガイドラインです。避難所生活になった時のために日頃からペットにしておいた方が良いことや、応急処置の方法なども載っています。

②ペットのしつけ・ワクチンなどの備え

お座りする4頭の犬

ガイドラインにもある通り、同行・同伴避難の基本は周囲の方に迷惑をかけない程度のしつけがすんでいることです。

【受入条件】

1 飼い主がケージ等を用意していること。

2 餌や水などを用意しており、餌やりや糞尿の始末は飼い主自身が行えること。

3 基本的なしつけ(無駄吠えしない、飼い主の指示に従うなど)ができていること。

4 犬については、狂犬病注射済票を持っていること。(予防接種を受けていない場合、伝染病が蔓延する可能性があるため、避難所では受入れできない。)

出典:避難所へのペット同行避難について|板橋区公式ホームページ

こちらは東京都板橋区の避難所へのペット受け入れ条件の一部です。特に犬の場合、狂犬病ワクチンを打っていない子は避難所に受け入れをしてもらえません!

犬のしつけについては日頃からされている方がほとんどかと思いますが、犬猫共に普段からケージやキャリーに慣れさせてく、などもポイントです。

前述したガイドライン「備えよう! いつもいっしょにいたいから」や「ペットも守ろう!防災対策」に詳しく載っているので参考にしてみてください。

③ペット用の防災セット(備蓄)を用意しておく

防災セット

防災セットは、人間用+ペット用を用意しておきましょう。

ペットのために備えたい主な防災グッズ

・フード、水(目安は5日分程度)

・フードに使う食器

・リード、ハーネス、首輪、迷子札

・キャリーケース

・トイレ用品(ペットシーツ、猫砂、マナー袋など)

・タオル、ブランケット

・ウェットティッシュ、体拭きシート

・気を紛らわせるためのおもちゃ

 

他に、持病のある子は療法食や薬の用意も必要です。

泥水をかぶるなど不衛生な状態で避難することもあり得るので、水のいらないシャンプーなどケア用品もあると良いでしょう。

また、猫の場合ぜひ揃えておいてほしい防災グッズが「洗濯ネット」です。地震発生時など、一瞬で猫を捕まえなければならないときもありますよね。パニックになった猫を捕まえるなら、キャリーケースやハーネスをつけるより断然手っ取り早いです!脱走防止にもなるので、愛猫が入るサイズの洗濯ネットを1枚用意しておくのがおすすめ。

④近隣で同行避難・同伴避難可能な避難所をチェックしておく

ケージの中のキジトラ猫

国のガイドラインとしてはペットを置き去りにしない「同行避難」ではありますが、なかにはペットの受け入れを行っていない避難所もあります。

実は本記事を書くにあたり、様々な自治体の避難所を検索してみましたが、残念なことに「同伴避難」を明記しているところはほとんど見当たりませんでした…

ペットの同行・同伴避難可能かどうかは同じ自治体でも避難所によって異なることがあるので、自宅近くの避難所をチェックし、直接確認するのが一番早い方法かと思います。

可能であればペット受け入れ時の原則などを問い合わせ、予め知っておくことで安心につながります。どのような場所で過ごすことになるのか、支給物はあるのかなどを聞いておけば、防災セットに必要な物資の目安にもなりますよね。

ペットと一緒に避難するために

被災者になった時、冒頭の話のように「人間も大変な時なのにペットのことなんて」と思う方も少なからずいるはずです。筆者はもちろん同伴避難賛成派ですが、犬や猫を見るだけでも怖い方や、アレルギーを持っている方がいることも忘れてはいけないと思っています。

被災地でのレスキューは基本人命優先、ならばペットを優先して助けられるのは自分しかいません。これを読んだら、どうか少しずつでも良いので防災対策を実行してみてください。もしもの時にペットを守るのは誰でもない飼い主さんなのですから!

文/黒岩ヨシコ

参照サイト
人とペットの災害対策ガイドライン|環境省
『同行避難』するために・・・日ごろからの備えが大切です 東京都福祉保健局
豪雨災害でペットはどうする? 全国初と言われたペット同伴避難所の実態とは 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)
授乳やペット同伴可の「理想の避難所」 住民意見踏まえ建設へ(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
ペットの同行避難、正しく理解できている飼い主は6割に留まる|アイペット損害保険株式会社のプレスリリース

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