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コロナで一変した世界の中で、猫が私の救世主になってくれた。

虹の橋を渡る日まで

神経質な兄嫁のおかげで、実家からやってきた猫が私の生活をずいぶん豊かにしてくれる。コロナで一変した世界の中で、猫が私の救世主になってくれた。

コロナ前から何となくギクシャクしていた彼氏とも別れてしまい、仕事もリモートワークという体の良い派遣切りみたいな感じで、精神的にずいぶん追い詰められていた。そんな時に実家の母から猫を引き取ってくれないかと言ってきたのだ。兄嫁がはじめての出産を前に、「赤ちゃんがケガをしたら困る」と猫との同居を嫌がったらしい。

「ケガなんてさせないと思うし、猫には可哀想だけれど、もともとあなたが拾ってきた子だから」と猫好きの母は悲しそうだった。私も猫は家につくというし、一人暮らしのマンションに慣れてくれるのか、内心とても不安だった。

4月末に連れてきた頃は静かにしていたが、少しずつ家の中を歩き回って、ここは安全だと確認した。今では昔からこの家の主の様に、堂々と寝ている。悠々とねそべっている姿を見ていると、仕事も恋愛も何とかなる気がしてくるから不思議だ。

何だろう、この猫の余裕のある感じって。自分に自信があって、欲求に素直で、それでいて繊細なところと、賢く立ち回る知恵がある。もともと私が拾ってきた子で、実家にいた頃は私が世話をしていたから、この子のことはよく知っていたはずだけれど、ふたりで暮らすようになって、毎日、猫のすごさを実感させられる。

別れた彼氏とのことをつらつら考えて憂鬱になった時に、もしもこの子だったらどうするかな、と考えたら、即、別れて正解という回答になった。「嫌なことはしない、おべっか使わない。本音で生きる猫」になったら、あんな彼氏と無理して付き合うこと自体がおかしなことだった。

自分を殺して彼の好きなこと、彼の考え方に無理に同調し、結婚を意識して疲れてしまっていた。猫ならそんな無理はしない。相手の考えは尊重するけれど、自分の本質的なところは変えず、疲れる付き合い方はしない。自分を大切にする猫になれば、別れるのは正解だったという気がしてきた。

もうひとつ、猫のグルーミングでわかったことがある。私の化粧は彼や他人に好感をもってもらうための、義務だった。流行の眉を描き、売れているリップやファンデを使っていた。スキンケアじゃなくて、メイクが重要だと勘違いしていたのだ。

猫がていねいに毛づくろいする時の充実した感じは、尊敬ものだ。じっくり時間をかけて、きちんと毛を整え、最後はとっても嬉しそうにする。そうそう、きれいにする身づくろいって、こんな風に楽しいものだったよね、と改めて猫に教えてもらった。

猫のようにグルーミングを楽しくしようと、好きなシャンプーに変えて時間をかけて髪を洗い、香りが気に入ったボディソープとスキンケア用品に変えたら、髪も肌もどんどんきれいになっちゃった。マスクのせいかもしれないけれど、お肌がつるっつるのピッカピカのもっちもち。我が人生最高のコンディションなのである。

私は猫と暮らしていて、ひとつずつ、何かを取り戻している気がする。昔、作家の中島らもさんが、猫は魂を浄化してくれる神聖な動物だと言っていたけど、全くその通り。失恋と仕事で疲れたからだと心がどんどん猫で浄化されて、きれいになっていく実感がある。

そのせいかどうか、最近、リモートで会議をした後、個別のラインやチャットで社員さんと会話をする機会が増えた。仕事は減って、このまま派遣切りかもしれないけれど、社内の人間関係は改善した。身構えず猫と同じように接していたら、自分も疲れないし、相手も何だかいい感じなのだ。

神経質な兄嫁のせいで、この家にやってきた猫に、今は心から感謝している。私みたいにちょっと苦しい一人暮らしの女性こそ、猫と暮らすべきだ。からだと心を矯正してくれる猫の存在で、人生は変わる。自分では変えられないと思っていた人生が、本当に変わることがあるってすごいことだ。虹の橋を渡る日まで、この子といっしょに、私はどんな風に変わっていくのだろうと、楽しみでもある。

文/柿川鮎子
明治大学政経学部卒、新聞社を経てフリー。東京都動物愛護推進委員、東京都動物園ボランティア、愛玩動物飼養管理士1級。著書に『動物病院119番』(文春新書)、『犬の名医さん100人』(小学館ムック)、『極楽お不妊物語』(河出書房新社)ほか。

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