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文献に残る河童は、猫と亀のハーフみたいな姿をするものがチラホラ

妖怪の代名詞、河童の仲間に多いネコ科モデルの者共

アジアには、さまざまな妖怪が存在する。
日本妖怪の数だけでもおびただしいものであるが、世界中に妖精や悪魔などと呼ばれるものたちがひしめいている。
僕は個人的に、妖精も悪魔も、妖怪だと思っている。

だってあんなのが日本にいたら、100%「妖怪だ」って言われてるはずなので。

今回のテーマは日本だけでなく中国にも似たようなものが存在していたとされる、河童だ。
河童はメジャーな妖怪だ。僕の親ぐらいの世代の人たちの中にも「河童を見た」みたいなことを言っている人もいる。
昔はこういうのが普通にいたのかもしれない。

そんな河童にはバリエーションも多く、一般的なカエルだかすっぽんだかに似ているルックスではない連中もいる。
と言うか、やけにネコ科の動物みたいな姿をした奴も散見されるのだ。

文献に残る河童は、猫と亀のハーフみたいな姿をするものがチラホラ

カッパ猫

河童といえば日本にはミイラが今もいくつか現存している。
しかしそのミイラもしっかりと解析すると動物の体をつなぎ合わせたものがほとんどとされている。

中には猿やら猫の体を使って上手に細工したミイラもあったと言われているが、こういうものに需要があったというのは不思議な話だ。

そんな河童、資料を見ればイラストが残されているものも多い。
1801年に水戸藩が捕らえたとされる河童の絵なんて割と有名だが、これを見ると四足歩行をした亀と猫のハーフのような姿をしている。
猫よりはだいぶ不細工だけど。

そしてこういう、猫みたいな要素が入っちゃってる河童の絵って割と多いのだ。
ミイラに猫や猿を使っちゃうぐらいだから、イメージソースとして普遍的に取り入れちゃっていたってことなんだろう。画家もミイラ職人も。

それに、歌川国芳が残した絵にも河童が登場するものがあるが、この河童なんて威嚇した猫やイタチのような表情をしている。
河童を描く際に猫の要素を入れるというのは、実は昔は当たり前のものだったのではないか。割と真剣に僕はそう思っている。

水虎、その姿はまさしくネコ科動物!

話をちょっと中国に移す。湖北省にはかつて、水虎(すいこ)という妖怪がいた。
水虎は身の丈は人間の子供程度だが全身は硬いうろこに覆われ、その顔は虎のようであったと記録されている。

また、その爪は鋭く、これもまた虎そのものであったとも。

そんな水虎だが性格は比較的温厚で、人間ともつかず離れずの距離を保って生活していたそうだ。
たまにいたずらをされたら怒って噛みつくといったことはあったようだが。

獰猛なネコ科の動物、トラのような姿をしていながら性質は穏やか。
水虎とはなんとも不思議な妖怪である。

ちなみに水虎の話が日本に伝わった際には、そのルックスについてはかなり適当というか杜撰に伝達されていて、頭に皿があり、甲羅を背負っていた、ということになっている。
これってつまり、今の河童のイメージそのものだ。

実は河童という妖怪の代表的なイメージとは、日本に伝わった際の水虎が発祥元なのである。
『ゲゲゲの鬼太郎』の原作者、水木しげる先生が描いた水虎はその河童の印象を引き継ぎつつも、原典の中国版水虎を意識したのか、顔立ちをどこかネコ科に寄せている。

さらにアニメ版『ゲゲゲの鬼太郎』では白虎のような姿をした水虎が登場したかと思えば、人間の幽霊みたいな水虎が出たこともある。
水虎ほどそのルックスが不定形な奴もいない。

おわりに

水辺の妖怪の代名詞、河童。
その姿の大元となっていたのが、中国の水虎。

これを知っていると、あなたも立派な妖怪通と言えるかもしれない。

それにしても、水にまつわる妖怪でネコ科の顔立ちをした奴ってのは探せば結構いるのだ。
たとえばマーライオンだってその一種と考えられる。めちゃくちゃ強引だけど。
でも下半身が魚で上半身はライオンなんだから、もう立派な妖怪だ、アレは。

マーライオンは妖怪。間違いない。

実際あのマーライオンの元ネタは11世紀に航海中だった王族を王冠と引き換えに嵐から助けたライオンだという話がある。
「海にライオン?」と強烈な違和感をおぼえるこの伝説が元になっているわけで、そのエピソード自体が妖怪チック。

世界は、ネコ科の顔をした河童の仲間で満ちている……。

文/松本ミゾレ

イラスト/今井美保

東京生まれ。少女マンガ誌でデビュー後いくつかの連載を経て、妖怪マガジン「怪」(角川書店)の「第一回怪大賞・京極夏彦賞」を受賞、妖怪漫画の道へ。イラストや漫画をほそぼそと描きながら暮らしている。

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