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ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ?生体販売の裏にある「動物たちのSOS」

ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ?生体販売の裏にある「動物たちのSOS」

近ごろでは殺処分ゼロのスローガンが各自治体で掲げられることが増えてきており、保護猫や保護犬を家族にする文化も根付きつつある。しかし、その裏で個人的に気になってしまうのが、売れ残ってしまったペットショップの犬猫たちの存在。セール品とも称される小さな命たちは、大勢の人間たちのエゴの犠牲になっている。

それでも命を買いますか?書影

そんな生体販売の裏にある、おぞましい現実を伝えているのが『それでも命を買いますか? ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ』(杉本彩/ワニ・プラス : ワニブックス)。著者の杉本さんは公益財団法人動物環境・福祉協会Evaの理事長。これまでに、動物たちを取り巻く悲惨な状況をいくつも目の当たりにしてきた。

そんな杉本さんが手掛けているからこそ、本書に描かれているエピソードは心に刺さる。中でも、グサっときたのが、元ペットショップ店員さんが打ち明けてくれた、死んだらゴミ同然として扱われる命の話。売れ残ってしまった動物たちの人生は”家族が見つからなかった時点”で、すでに絶望的になってしまうことも少なくないのだ。

さらに、筆者が個人的に恐怖を感じたのは、本書の初版年月日が2016年であること。それから約4年もの歳月が経っているのにも関わらず、日本のペットショップ業界には当時とあまり変化が見られていないことがもどかしく感じられた。

ここ数年で、生体販売は行わない、保護猫や保護犬の里親を探すといった独自の取り組みに切り替えたペットショップはたしかにあるが、全国的に見るとショーケースの中にいる犬猫たちを取り囲む現状に大きな変化は見られていないような印象を受ける。だから、ペットショップの前を通りかかる時や保護猫や保護犬を迎える人が増えていると感じるたび、いつも思ってしまう。この中に閉じ込められている命たちは一体、いつになったら救われるのだろうと。

今年の6月から施行開始予定の改正動物愛護法ではようやく生後8週齢規制が取り入れられ、マイクロチップの義務化、動物殺傷罪等の厳罰化など様々な改正が盛り込まれた。しかし、日本の動物愛護法には繁殖回数や使用施設の大きさなどに具体的な数値が設けられておらず、動物の守り方が曖昧になっている。動物後進国である日本では、まだまだ動物たちの命が軽視されているのが現状だ。

こうした状況を変えるには、まず多くの人が動物たちの置かれている状況を理解し、小さな命について考えてみることが必要。そうした機会を生み出すためにも、ぜひ本書を通してペットビジネスの裏でSOSをあげている動物がいることを知り、叫びに耳を傾けてみてほしい。「知ること」は「命を救うこと」に、必ず繋がっていく。

「かわいい」に振り回されない人生。産む機械にされない人生。生後間もないうちから家族と引き離されない人生。ショーケースの中で震えなくてもいい人生。…動物たちには、そんな生涯を歩んでほしいと心から思う。

文/古川諭香

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