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現代の小豆洗い、アライグマと猫との関連性

現代の小豆洗い、アライグマと猫との関連性【異形の猫】

日本には数多くの妖怪伝承が残されているが、中には直接その姿を目撃されていないものも少なくない。
その筆頭で割と名前だけは著名なのが小豆洗い(あずきあらい)だ。

先日小豆を食べたばかりの僕が、今回はちょっとだけ、その小豆洗いのひみつに迫ってみたい。

不気味なる小豆洗い…しかし悪い存在とも言い切れない?

小豆洗い

小豆洗いはかつて山梨、秋田、京都など実に様々な地域に出没したと言われており、河原で「ショキショキ」と小豆を洗うような音を立てるという。
その見た目は初老の男性のようなものをしていると認知されているが、実際には容姿は不明。
大抵は小豆を研ぐ音だけが河原から聞こえたり、時折「小豆研ごうが人とって食おか」などの鼻歌を披露することもあったとされている。

しかしながら佐渡島(ここも本当に妖怪についての話が多い)に出た小豆洗いはちょっと習性が異なり、笑いながら小豆を研いでいるそうだ。
そしてもしもこの妖怪を女性が目撃すると、ほどなくして身内に良縁を得るとも言われている。

ただ、その姿が法師ということなので、もしかするとその正体は小豆洗いとやっていることが似ているだけの、徳の高いお坊さんの幽霊だったりするのかもしれない。

小豆洗い、その正体は獣?

この妖怪の詳細な姿は判然としない。
でも実に多くの地域で、川べりで小豆を研ぐような音を聞いたという話は残っている。

となると普通に考えれば、小豆洗いとされている音の主は、日本各地の川辺にいる動物ではないか。

たとえば長野県では小豆洗いの出す音はイタチの声だと考えられているし、長野県ではその正体はキツネとされている。
さらに、既に絶滅したと考えられているが、日本には昔カワウソが生息していた。そのカワウソの出す音が、小豆洗いと混同されたのでは、という説もある。
それに、川辺で用を足した野良猫が砂をかけるときの音だって、聞きようによってはそれっぽくも感じられる。

ところで僕は、以前川岸で背中を曲げて両手を水につけて魚を漁っているアライグマを見たことがある。
この瞬間「アライグマがもしも昔から日本にいたら、遠目には小豆を洗っている妖怪に見えたかも」と考えてしまった。

もっともアライグマは侵略的外来種なので、小豆洗い伝承の生まれた頃の日本にはまだ流入していない。
が、今このアライグマの分布がどんどん日本中に広がり、様々な在来種の存続を脅かしているという話を知る方は多いはず。

アライグマは手先も器用で性格も成獣になるとかなり荒くなり、雑食なので虫も魚も獣も木の実も食べてしまう。
日本の固有種がアライグマに食べ尽くされようとしていると言っても過言ではない。

しかも、日本における侵略的外来種のイエネコたち。
彼らもまた厄介なプレデターだが、アライグマの場合はそんな猫すら襲って食うことがある。

外飼いをしていた猫を襲って首輪しか残さなかったという話や、屋外ケージに侵入して飼い猫を食べたという話。実は枚挙にいとまがない。
基本的に猫ではアライグマには防戦一方。勝てないのだ……。

おわりに

話がだいぶ横の獣道に逸れてしまった。
ただ、今の日本ではアライグマと猫の二大外来種がしのぎを削っていること、そしてアライグマには猫も勝てず、食べられてしまうこともあるというのは事実。

そしてどちらの動物も日本の在来種に対してはとんでもない脅威となっている。

さらに言えば、どちらの動物を日本に招いたのも、私たち人間だ。
猫を飼っている立場としては時折、この状況に対して気後れしてしまう。
せめて屋外の在来種を襲わないためにも。そして外来種同士で食った食われたという事態を起こさないためにも、飼い猫は室内で安全に飼育したい。

文/松本ミゾレ

イラスト/今井美保

東京生まれ。少女マンガ誌でデビュー後いくつかの連載を経て、妖怪マガジン「怪」(角川書店)の「第一回怪大賞・京極夏彦賞」を受賞、妖怪漫画の道へ。イラストや漫画をほそぼそと描きながら暮らしている。

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