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気まぐれな猫ほど「いざという時強い」説

気まぐれな猫ほど「いざという時強い」説

昨日まで好きだったのに、今日は手をつけない

昨日まで大喜びで食べていたフードなのに、突然、拒否する…。「もしや病気⁉」とドキドキするけれど、おやつはいつも以上に欲しがるし、ほかに変わった様子もない。試しに、前に気に入らなかったフードをあげてみたら、今度は喜んで食べている。

こんな風に、フードの好みが気まぐれで、飼い主をきりきり舞いさせる猫っていますよね。病気が原因で食欲が低下することももちろんありますが、多くの健康な猫も、気まぐれにフードの好みが変わります。その理由については、さまざまな説があります。

理由1…前の食事で食べ過ぎた

猫は、自然界では小さなネズミや小鳥、虫などを捕って食べていました。ちなみに、猫が体を維持するには体重0.5kgにつき、1日28~38kcalが必要とされています。ハツカネズミは1匹につき約30kcalなので、野生の猫は1日に8匹から10匹のネズミをつかまえて食べていることになります。

これだけのネズミを捕獲するには、1日に20回から30回は狩りをしなくてはなりません。つまり、食べ終えるとすぐに狩りにでかけ、前の獲物が消化しきった頃に捕獲して食べる、というリズムを繰り返していたと考えられます。つまり猫は人間に飼われる前、何千年にもわたって、少量の食事を、何度にも分けて摂るスタイルだったのです。

しかし現代の室内飼いの猫は違います。飼い主は忙しく、ネズミ1匹分のフードを、猫の消化に合わせて出してあげることなどできません。一説には、キャットフードを皿に山盛りにすると、ふつうのハツカネズミの可食部分の5匹分の量になるともいわれています。猫は、摂取する食物量の調整がとても上手な生き物。そのため、食べ過ぎだと感じたらフードに手を付けずに残すことがあるというのです。

でもこの説だと、毎日同じ量を同じ時間にあげているのに、急に食べなくなることの説明はつきません。

理由2…食器が置かれた場所が気に入らない

猫は、明るい場所やうるさい場所、あわただしい動きがある場所での食事を嫌います。自然界で、獲物を捕った場所でなく、自分の縄張りに持って行ってから食べるのも、そのためです。

いつもと同じ場所でも、その日に限って飼い主がバタバタしていたり、猫が嫌がることをしたりして、神経質になっている場合、いつもは喜んで食べるフードに手をつけず、ふてくされて立ち去る場合があります。つまりフードに理由があるのではなく、環境に理由があった、というわけです。

理由3…食物バラエティー・メカニズムが働いている

上記の2つの理由があてはまらない場合、猫が生まれながらに持っている「食物バラエティー・メカニズム」が働いていると考えられます。これは最初、種を主食にする鳥で発見されたもの。

種を食べる鳥を観察すると、1種類の種しか与えない条件では、その種だけを食べ続けますし、それで健康になんら問題はおこりません。でも、数種類の種から選ぶことができる環境だと、栄養の点では違いがないのに、突然、好みを変えてしまうというのです。

これは、特定の種だけを食べていると、それが無くなった時に困るので、一種類の種だけがやみつきにならないメカニズムが働いているというのです。そういわれてみれば、猫は(いくら栄養的に完璧なバランスだとしても)365日同じキャットフードを与えられているわけで、これは自然界ではありえないことですよね。

猫はもともと、自分の知らないものに対する警戒心が強い生き物ですが、与えられているフードに適応しすぎると「ネオファビア」と呼ばれる「自分の知らない新しいものには恐怖心を抱いてしまうという心理」が発達します。その結果、飼い主が亡くなったり、災害時にいつものフードが入手できなくなったりした場合、健康を損なうリスクが高くなります。

「食物バラエティー・メカニズム」をさびさせないようにするためには

つまり「同じフードを食べていると突然飽きる」猫は、飼い主にとっては困りものでも、じつは野生の「食物バラエティー・メカニズム」が備わっている猫であると考えられ、何かあった時に生き延びられる確率が高い、生命力の強い猫ともいえるわけです。

このメカニズムをさびさせないためには、時には違うフードを与え、自分で選べる機会を作ること。ただし猫の場合は「いろいろな種類を与えるほど、さらに違う種類を要求するようになる」傾向があるそうで、それはそれで大変そうですが…。

文/桑原恵美子

参考資料/「キャット・ウォッチング~ネコ好きのための動物行動学~」(デズモンド・モリス著・羽田節子訳/平凡社)「ジャクソン・ギャラクシーの猫を幸せにする飼い方」(ジャクソン・ギャラクシー/ミケル・デルガード著 プレシ南日子 訳 エクスナレッジ)

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