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春に犬猫の「てんかんが増える」と言われる3つの理由【獣医師に聞いた】

兵藤哲夫の二十四節気

飼主さんから「春になるとてんかんが増えるのは本当ですか?」と聞かれることがあります。兵藤動物病院では春になって、急にてんかんの犬や猫が増えるというデータは今のところありません。はっきりしたエビデンスはないものの、春にてんかんが増えると言われるような理由は、いくつか考えられます。

春にてんかんが多いと言われる3つの理由

気圧の変化が引き金になっててんかんの発作が起きるケースがあります。気象庁によると、日本に低気圧が一番多くやってくるのが春です。冬に比べると天気が急激に変化することがあるので、発作が多くなるように見えるのかもしれません。

また、春は子犬や子猫が生まれて育つシーズンです。子犬や子猫に遺伝的な要素が関連しているてんかんの症状が出て、飼主さんがびっくりして病院に駆け込むというケースはあります。

はじめててんかんを体験したケースが特に目立ってしまい、「春はてんかんが増える」と言われるようになったのかもしれません。

ペットのてんかんはストレスが原因となって発症することが多く、春は飼い主さんの生活環境が変化する時期でもあります。結婚、入学や就職などで家族が別居する人も多いでしょう。

春はペットにとって大きなストレスとなる生活環境の変化が多い季節です。てんかんの発作が春に多いと言われる理由の一つにあげられるかもしれません。

「てんかん」ってどんな病気?

てんかんというのは、病気の名前です。脳内の神経回路が何らかの異常を起こして、突然、発作が起きます。犬では全体の0.5~2%、およそ100頭に1頭が発症し、猫ではそれよりやや低く0.3~1%、100頭に1頭以下ぐらいの割合で発症します。

てんかんの原因はいろいろありますが、大きくわけて2つに分けられます。何らかの病気に罹っていて、それが原因となって起きる「症候性」と呼ばれるてんかんと、原因不明でてんかんの発作だけが起きる「突発性」の2つです。

特発性てんかんは、遺伝的なものが多いと考えられていますが、はっきりした原因はよくわかっていません。

症候性てんかんは主に脳の外傷や脳腫瘍、脳炎、水頭症など、ペットの疾患が原因となって起きるてんかんです。原因となる病気が治れば、てんかんの発作も起きません。

もし「てんかん」の発作をおこしたら?

発作が出たら、床の上で静かに見守るのが一番です。食器や花瓶など、近くに倒れてケガをするようなものがあれば静かに移動させてあげてください。初めて見た時はびっくりしてしまいますが、飼い主さんが叫んだり、急に走ったりしないように。

けいれんするペットを見るのは辛いのですが、犬や猫は意識がないので、苦しいとは感じません。ほとんどのてんかん発作は30~60秒ぐらいで終わります。とても長い時間に感じられるかもしれませんが、冷静に心を落ち着けて見守りましょう。

時計を見て時間を確認し、けいれんが10分以上続く場合や、何回も繰り返す場合はかかりつけの動物病院に連絡してください。

飼い主さんが予防できる「てんかん」

ストレスが原因のてんかんには、環境変化を避けて、いつも通りの生活をすることが、最大の予防となります。

極度の興奮状態を長く続けると、てんかんの発作を引き起こす原因となります。ペットが極度に興奮してきたら、静かに待つなどして、予防しましょう。

てんかんと診断されて動物病院から薬を処方されたら、先生の指示通りに服用してください。長期間、飲ませるのが怖いと、飼主さん自身が判断して薬をやめてしまうと、発作が出てしまうことがあります。

「てんかん」と診断された時の3つのアドバイス

「てんかん」という診断を受けた飼い主さんは、3つの点に注意しましょう。一つ目は、暗いところから明るいところへ、急に移動させないようにすることです。

発作には光が関係するケースが多く、大量の光を急に浴びると、てんかんの発作を起こすという実験結果があります。暗い車内のキャリーケースから太陽の光が降り注ぐ輝く屋外へ、急に出す時などは注意してあげましょう。

光に関連して、テレビの光に反応して発作が起きるケースもあります。映画の爆発シーンで急に光ったり、パチパチ光がはじけるようなテレビ画面に影響されることも多いので、TV画面に近寄らせないのも一つの方法です。

三つ目に注意したいのは、ドアの開閉など急に大きな音を立てることです。バタンという大きな音と振動で、発作が引き起こされることがあるので、こちらも注意してください。

普通の生活ができる「てんかん」

てんかんと診断されても、普段通りの生活を続けることは可能です。薬の力を借りれば、飼主さんとペットの幸せな生活を維持しながら、発作を抑えることもできます。楽観視するのは間違いですが、あまり悲観的にもならず、ペットとの生活を楽しんで欲しいと思います。

兵藤動物病院 兵藤哲夫
麻布大学獣医学科卒業後、1963年横浜市にて兵藤動物病院を開設。ヒョウドウアニマルケア代表として公益社団法人日本動物福祉協会理事、横浜市獣医師会理事などを歴任。TBSラジオこども電話相談室の回答者などをつとめた。

文・編集/柿川鮎子

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