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世界初?南極に行った猫、たけしの冒険譚

南極に行った猫、たけしの冒険譚

南極に行った猫、たけし2

南極。

未だに人が住むには厳しすぎる環境に置かれたこの広大な大陸にも、人間の調査の手は何十年も前から伸びている。日本の南極地域観測隊の有する、昭和基地もその成果の一つだ。

現在の昭和基地には人間が住むには十分なインフラが確保されているそうで、ここで越冬することも昔に比べるとかなり容易くなっているという。

さて、そうは言っても日本人の観測隊が南極に乗り込んだ初期の頃は、色々と大変なことも多かったようだ。

時には滞在が難しくなり、撤退することもあった。

よく知られている、犬のタロとジロ。

樺太犬であり寒さにも強かった彼らは1956年に結成された、第1次越冬隊に率いられた15頭の犬の中の2頭である。

しかし1958年の悪天候によって越冬隊が退避することとなり、置き去りにされてしまった。

翌年になって奇跡的にタロとジロだけは生存しているのが発見されたが、残りは行方不明、あるいは鎖に繋がれたまま死亡している。

犬たちにとっては、酷な話だ。

退避の際に用意された移動手段は小型の航空機。大柄な犬たちを連れて逃げることはできなかったのである。

ただ、越冬隊の退避に伴い、一緒に避難することができた動物がいる。それが南極で産まれた子犬8頭とその母犬のシロ子。そして猫のたけしだ。

旅の無事を祈って託された三毛猫のオス、たけし

たけしは第1次観測隊の出発の間際になって、同行することになったとされている。

その理由は彼がオスの三毛猫だったから。

ご存知の通り、三毛猫のほとんどはメスで、オスはかなり珍しい。つまりゲン担ぎのために、たけしは急きょ旅の一団に加わることとなったのだ。

名前の由来は観測隊の永田武氏に由来するものだったという。

タロやジロなどの樺太犬には、犬ぞりを引くなどの労働が課せられていたが、猫のたけしには縁起物兼ペットという任が与えられた。

そのため、現存する写真には越冬隊の面々と一緒にレクリエーションを楽しんだり、現地で産まれた子犬の遊び相手として活躍する様子などが多数残っている。

また、写真こそ残ってないものの、越冬中には悪辣なカモメに襲われることもあったそうで、このときはたけしが自力で撃退したという話もある。

人類ほぼ未踏の大陸、南極。そこでたけしは強かに生き抜き、無事に帰国することになったというわけだ。

生粋の冒険家たけし、最後はどこに旅立った?

南極に行った猫、たけし1

困難な環境で見事に生存し、そしてペットとして越冬隊の面々をメンタル面でも支えたであろうたけし。

彼は退避した面々と共に小型機から南極観測船「宗谷」に乗り継ぎ、天気の良い日には甲板に出て日光浴を楽しむなどして無事に日本に帰国した。

そしてたけしはそのまま、越冬隊の一人の家にご厄介になることに。そこで悠々自適の生活を送るかに思われたが……。

帰国し、新しい我が家を手に入れたはずのたけしは、何を思ったか数日で出奔。

そのまま二度と戻ってくることはなかった。

広大な南極大陸での生活を体験した彼にとっては、日本の手狭な環境というものが、どうにも性に合わなかったのかもしれない。

たけしがその後どこに行ったのか。

それを知るものは誰もいない。

おわりに

と、いうわけで今回は南極観測隊の第1陣に同行した猫の話の、かなり有名な部分だけを紹介してみた。

たけしはペットとして大事に昭和基地で飼われていたわけであるが、その間にも体重測定や体調の調査などでデータを記録されており、そういう意味ではかなり貢献した動物と言える。

世界広しと言えど、南極で生活する猫などたけしぐらいのもので、その日常の変遷が数字で残っているのは意義深いはずだ。

さて、21世紀の現在では動物を南極観測隊に同行されることはなくなったようだ。

今後も犬や猫が南極へ冒険に出向くことは、恐らくもうないことだろう。

文/松本ミゾレ

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