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「猫の曲芸師」はどこに消えたのか?

「猫の曲芸師」はどこに消えたのか?

子供の頃、しばしば家に魚売りの婆さんが来ていた。

魚籠と桶を満載にした台車を引きながらやってきていたこの婆さんは、来るたびに氷詰めにされた新鮮な魚を見せてくれたが、僕が小学校に上がる頃には見なくなった。

また、近所ではしばしば簡単な口上を述べるいんちき薬売りのおじさんもいたし、祭りの夜になるとどこからか、見世物小屋の一団も表れていた。

いずれも、昔はありふれた職業の人々だったが、令和の現在ではもうほとんど残っていないことだろう。

特に日本では、サーカス団も以前ほど多くはない。

2000年代初頭ぐらいは、地方でもしょっちゅうサーカス公演が宣伝されていたけど、今はもう滅多に見るものではない。

いや、都会ではまだあるようだけど、地方在住者にとってサーカスは、いまだにイオンを「ジャスコ」と呼ぶ人を見るぐらい珍しくなってしまった。

前置きが長くなったが、今日はそのサーカスと猫の話をしたい。

猫のサーカスは昔日本でもさかんだった可能性が…

海外には猫のサーカス興行がいくつもあるようで、特にロシアの「ククラチョフ猫劇場」はネットを通じて日本でも知る人ぞ知る猫サーカスとして認知されるようになった。

そしてこの日本でも、猫のサーカス……というか、ショーかな。それが見られる場所がある。これこそ栃木県の「那須どうぶつ王国」だ!

この動物園で毎日13時から、猫の身体能力を学習できるショーとして『ザ・キャッツ』が開催されているんだが、これが凄い。

輪くぐりに玉乗りなどの曲芸を、不特定多数のお客さんの前で披露できる肝っ玉の強い猫ちゃんたちがお出迎えしているのだから、見るしかない!

みなさんもぜひ、那須どうぶつ王国へ足を運んでみてほしい!

……が、裏を返せば日本国内において、大々的に猫の曲芸が見られる施設はここぐらいのものなのかもしれない。
では、昔から日本は猫を曲芸に使う文化を醸造させなかったのか? と問われればそうでもないのが実態だ。

実は江戸時代頃、猫は今よりももっと多岐にわたる、家畜としての活用が模索されていたのだから。

江戸時代の日本と猫のかかわり

ご存知のように、和楽器の三味線は猫の皮が用いられている。

この猫皮を得るためにこの頃の関西地方では、猫がしょっちゅう狙われていたという話もあり、この頃の庶民にとって猫は愛玩するだけの存在ではなかったことが窺える。

さらに猫の肉は薬用として重宝される側面もあった。

牛や豚と同じく、猫は家畜として余す部分がないほどには目を付けられていた、ということなのだろう。
今とは扱いがだいぶ異なる。

まあ、そういう時代なので、この頃は猫に曲芸を仕込んで見世物にする者も多かったようだ。そもそも猫は頭が良いので、機嫌さえ損ねなければいろいろと技芸を見せてくれる動物(猫自身にその自覚はないだろうけど)。

具体的な曲芸の種類までは判然としないが、恐らく綱渡りなどはやっていたことだろう。猫本来のバランス感覚を生かした見世物となると、これをやらない手はないのだから。

しかし時が経つにつれ、猫を三味線の材料にするために殺す頻度も落ち、薬用として重宝する文化も廃れ、同時に猫の曲芸も下火となっていった。

そしてここに、現代にいたるまでの「猫は寝て、遊ぶのが仕事」というようなイメージ像が仕上がったというわけだ。つまり現代の猫像なんてものは、歴史を俯瞰すれば実につい最近定着したものと言えるのかもしれない。

おわりに

猫の曲芸。

やっぱり僕が思うに、これを仕込むのって相当難しいし、根気が必要ではないだろうか。これについては廃れた理由は「時間かかるし、効率悪いな」に集約していると感じる。

たまにネットでもお腹が空いたらベルを鳴らすおりこうな猫や、食事の前にハイタッチをするおりこうな猫を見かけることがある。

僕としては「凄い!」と感嘆する一方で「俺にはとても無理だ〜、こっちの根気が続かない」と萎えてしまうのも事実(笑)。

文/松本ミゾレ

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