台風直前に野良猫を保護!そのまま家族に迎え入れた陶磁器作家さんのお話
台風直前に野良猫を保護!そのまま家族に迎え入れた陶磁器作家さんのお話
今年10月、甚大な被害をもたらした台風19号。人間のみならず多くのペットたちも避難を余儀なくされました。そんな中、史上最大級と言われた台風直前に野良猫を保護した方がいます。
黒猫を保護したのは陶磁器作家の酒井崇全さん(@white_sakai)アカウント名にある「白磁」とは透明感のある乳白色の美しさを誇る磁器のこと。酒井さんは白磁作品を手掛けるアーティストさんなんです。
そんな酒井さんと黒猫との出会い、家族に迎え入れたワケについて伺いました。
–クロちゃんとは以前から顔見知りだったとか?
「クロは7月初め頃からウチの中庭に来るようになりました。以前からお腹の大きな猫が中庭の塀の上を通過することがあったので、その猫が生んだ子だと思います。もともと親猫を保護しようとしてたんですが逃げられてばかりで…」
「すると、7月に入って突然仔猫が中庭で鳴いていたんです。それがクロでした」
最初は親猫と一緒に中庭を訪れていたクロちゃん。ご飯を与え、トイレも用意するなどして親子との距離を縮めていったといいます。しかし、
「しばらくして仔猫しか来なくなりました。理由は分かりません。それでも仔猫は半日程度ウチの中庭で寝たり遊ぶようになって。いずれは保護しようと仕事場の扉を開け、部屋の中に入れるようにしていました。『寒い冬がくる前に保護できないか』と日々考えていました」
親猫と離ればなれになり、一人ぼっちになってしまった黒猫。そんな黒猫と微妙な距離感での付き合いが続いていたある日、史上最大級の台風直撃というニュースが。
「大きな台風が来ると知ったとき保護しなきゃと思い、台風が来る2日前から強制的に部屋に入れる練習を試みました。結果、無事に工房の中に入れることに成功しました」
「台風が近づき、外の風雨が酷くなる様子を窓越しに見て、クロは自分が保護されたことを分かったのか、台風上陸中もほとんどおとなしく寝ていました」
当初は一時的に去勢手術をして、地域猫にするか保護団体に相談をしようとしていたといいます。ところが、クロちゃんの性格上、それを諦めたとか。そのワケとは。。。
「とてつもない甘えん坊でべったりくっついてくるので、家族の一員にしないと後悔しかないなと。その決心がついたのは台風がきっかけです」(酒井さん)
そんな酒井さんの自宅には今年5月に迎え入れた先住猫ちゃんがいます。女の子のメルモちゃん。
家族全員が猫好きで、酒井さんも幼い頃から猫と共に暮らしてきたとか。奇しくも台風からクロちゃんを救い、新たな家族が増えることに。改めてクロちゃんの魅力を聞いてみると、、、
「クロは現実を忘れさせてくれる存在ですね。現実とは良い事も、悪い事も、悩みやしがらみも現在過去未来全てぶっ飛んで、ただ目の前の可愛い存在をギュッと抱きしめる。そんな感じです」
一言一言に猫への想いが溢れ、猫愛がひしひしと伝わってきます。そんなイイ話を伺っている最中も、クロちゃんの甘えん坊ぶりがいかんなく発揮されていたそうで、、、、
「ズーーっとクロが膝の上で寝ております。。。お、重いです。。。」(酒井さん)
酒井崇全・白磁作家ツイッター
https://twitter.com/white_sakai
酒井崇全さんインフォメーション
中部地区のクラフトデザイナー団体『クラフトデザイナー中部』代表に今春から就任。酒井さんの白一色にこだわった白磁作品も是非ご覧下さい!
取材・文/太田ポーシャ


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