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天狗はもともと猫だった?中国に見る本当の出自【異形の猫】

異形の猫

自宅でテングビーフジャーキーを齧りながら飲むレモンサワーは美味い!筆者は飲んだくれ。酒のアテにはテングビーフジャーキーが欠かせないと、常々思っている。

外で飲むならテング酒場。

この間も友達と一緒に入り浸っては、宇宙の終わりについて静かな、それでいて熱い論議を展開したばかりだ。

そのため最近では「天狗」という文字を見ると反射的によだれが出そうになるほどだ。

が、本来天狗と言えば神や妖怪の一種である。日本における天狗は山伏の格好をして、顔が赤く、鼻が高い姿がよく知られている。

またはカラス天狗のように、くちばしがあるタイプも割とメジャーだ。

だけど、そもそも天狗ってそういう姿ではなかったのだ。

今回は本来の天狗の姿について紹介していきたい。

元々天狗は猫そっくりだ!

中国の有名な地理書に『山海経(せんがいきょう)』というものがある。紀元前4世紀から3世紀にかけて編纂、加筆された古書で、一説にはこれこそが世界最古の地理書であるという。

ただ、そんな歴史ある地理書ながら『山海経』は今の時代では、一部の物好きぐらいにしか注目されていない。

その理由はもちろん古い時代の書籍であることもさることながら、収録されているイラストの珍妙さにある。

人間の体の中にいるとされる架空の虫たちや、実在していたかも疑わしい動植物のイラストが目白押しなのだ。

同じコンセプトの書籍には古代ローマ時代にプリニウスという人物が書き遺した『博物誌』がある。

そちらは今でも割と安価で流通しており、奇妙奇天烈な動物たちの図画だらけなので、『山海経』よりは幾分知られているが、そもそもこういった奇書の原典こそ『山海経』なのだ。

その『山海経』に、天狗についての描写がある。

例によってイラストも添えられているが、描かれているのははっきり書いてしまうと、どら猫である。

中国における天狗とは?

『山海経』に登場する天狗は、尻尾の長さも手足の形状も、顔立ち(特に目はネコ科特有の瞳になっている)も、そこらへんにいるどら猫とほとんど変わらない。

唯一、蛇らしき動物を咥えて差別化をしているが、それを除けば本当にかわいい姿をしているのだ。

が、実はイラストのモデルは犬なのだそうで、これには筆者も「え〜?」と思っちゃったところである。

とにかく、日本に伝わった天狗の姿とはかなり異なるわけだ。

中国における天狗は、日本の天狗とは全く異なる出自だ。なにせ天狗=凶事の予兆だったのである。

なんでも、今で言う流れ星や火球といったような、大気圏に突入してもしばらくまだ残留していた隕石が空中で爆発する様子を、昔の中国では「天狗」と認識していたのだ。

こういった天体現象を昔の中国では凶事であるとされており、それをもたらすのが天狗という動物だったということになる。

おわりに

それにしても紀元前のころの伝承が今の時代になってもまだしっかり伝わっているなんて、人の知恵を紡ぐ力の素晴らしさには感嘆するばかりである。

今から数千年後の未来にも、もしかすると私たちの日常の何気ない記録や、どうでもいいブログなんかが残っていて、後世の人たちに読まれているのかもしれない。

ひょっとしたら、そのころには天狗もまた別の姿のものがメジャーになっていて「昔の天狗は顔が赤い山伏みたいな姿だったらしい」みたいなことを言われるようになっているのかも……。

文/松本ミゾレ

イラスト/今井美保

東京生まれ。少女マンガ誌でデビュー後いくつかの連載を経て、妖怪マガジン「怪」(角川書店)の「第一回怪大賞・京極夏彦賞」を受賞、妖怪漫画の道へ。イラストや漫画をほそぼそと描きながら暮らしている。

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