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複製猫はオリジナルと同じ夢を見るか。クローンペットについて考える

複製猫はオリジナルと同じ夢を見るか。クローンペットについて考える

行き過ぎた科学は、もはや魔法と区別がつかないという言葉がある。

人類は科学技術を発展させることで、さまざまな病気に打ち勝ち、宇宙にも出向き、そしてまさしく神の領域にも踏み入っている。

クローン技術によって複製された羊のドリーを覚えている方もいるはずだ。

ドリーは世界初の哺乳類の体細胞クローンとして生み出された生物で、1996年から2003年まで生きた。

ドリーの誕生は当時、多くの学者やメディアを巻き込んだ論争を産んだ。中には「技術的には可能であっても、倫理的にクローンを生み出すべきではない」という意見もあった。

今、そのクローン技術はより身近になっている。

クローン技術をペット産業に活用する動きあり…

ライブドアニュースが、非常に興味深い事態を報じている。アメリカ、ノースカロライナ州に住む40代夫婦は、19歳になった飼い猫のシナバンを失うことに強い不安をおぼえた。そんな折、夫婦はセレブ向けにペットのクローンを作る業者が存在することを知る。

2018年、夫婦は存命中のシナバンから皮膚片を回収して業者に発送。クローン作成の手続きに入る。シナバンはそれからほどなくして天寿を全うしたが、果たしてシナバンのクローンは代理母猫から誕生し、今年の春には件の夫婦の元に届けられた。

夫婦曰く、このクローンはシナバンとそっくりで、寝る場所もシナバンと同じであるという。あまりにシナバンと見た目も行動も似ているため、そのままシナバンと名付けたというほどだ。

一連のクローン作製において、夫婦は日本円で270万円ほど支払ったという。

自分のペットのクローンが270万円。この価格を私たちはどう捉えればいいのか。

クローンペット技術は素晴らしい!でも…

ここからは個人的な話をさせてもらう。

ペットとの日々はかけがえがないものだ。しかし、なぜかけがえがないのか。それはおそらく、共有している時間に限りがあるからだろう。

永遠に一緒にはいられない。

そういう限定的な時間のなかで、お互いを知り、愛し合い、信頼していく。それこそがペットとの素晴らしい日々の根源ではないだろうか。

クローンとはいえ、命には変わりはない。

だけど、かつて存在し、愛されていた個体のクローンを作って喜ぶというのは、これは筆者としては「オリジナルのシナバンがどう思うのか」と感じるところである。

件の夫婦は、シナバンがさも生まれ変わったかのように感じているようでならないのだ。

命は複製するものでなく、受け継がれてこそのものだと考える。クローンペット商法なんて、セレブ向けであっても流行してほしくない。

命は儚く、尊いことに意味がある。

見た目も性格もそっくりの、新しいクローンペットを「はい、どうぞ」と言われて寄越されて、「わあ、うれしい!」と感じることは、果たして正常なのだろうか。

おわりに

もちろん、クローンペットについての考え方は人それぞれある。

ペットロスは重大な問題であるし、それを防ぐためにクローンを用意するというのも、一つの方法だろう。だけどそれだって、人間の都合によって生じる措置だ。

別に先代ペットのクローンを作らなくても、思い出の中、記憶の中では死後もしっかりとその存在は生きている。

クローン技術によって安易にオリジナルのコピーを作れることは分かった。だけど、「作れるけれども作らない」価値観を、もう少し大事にしてもいいような気がする。

文/松本ミゾレ

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