犬の病気事典

毛が抜ける

換毛期以外で多くの被毛が抜ける、体の一部の毛が抜ける、などは注意が必要。抜け毛が自然なものか病気によるものかは皮膚の状態を見ることで判断がつきやすい。炎症の有無、かゆみがないかなど、ブラッシングの際に確認しよう。また、体のどの部分がどのように抜けているかを確認することで、その原因をある程度特定できるものもある。

ここをチェック!1つでもあてはまったら要注意!

① ひどく痒がっている
② 皮膚が赤く腫れている
③ 痒がりもせず抜けている
④ どこの被毛がどのように抜けているか確認しよう
  • 顔・足・ワキ・背中
    全身に脱毛があり、とくに顔や足、ワキ、背中に脱毛がある場合はアレルギー性皮膚炎の可能性が。
  • 円形
    皮膚真菌症の可能性がある。目や耳の周り、頭、つま先などから抜けて全身に広がる。
  • 全身
    細菌が原因となっておこる膿皮症では、非常に強いかゆみを伴うことで、ひっかいたり噛んだりして被毛が抜けることも。
  • 頭と足以外、左右対称に抜ける
    副腎皮質機能亢進症の可能性がある。多飲多尿の症状が現れることも。
  • 足を中心に左右対称に抜ける
    甲状腺機能低下症の可能性が考えられる。
  • 首・ワキ・せんかあ・おなかが左右対称に抜ける
    甲状腺機能低下症の可能性が考えられる。
  • 目や口
    ニキビダニの可能性がある。
  • お尻の周りや陰部
    性ホルモンバランスの異常が考えられる。
  • 体を舐めたり噛んだりして抜ける
    ストレスによって体の一部を舐めたり噛んだりし抜ける場合も。

★喚毛期かそうでないか、見極めのポイント

一般的に、ダブルコートと呼ばれる二層タイプの毛をもつ犬は、春と秋にアンダーコートが自然に抜ける。シングルコートの一層タイプでも、古くなると自然に抜けて、新しい毛に生まれ変わる。
換毛期は犬種や個体によっても異なり、室内で一定温度に管理されている場合は、抜ける期間が長くなるが、一か月程度で終わる場合が多く、それ以上長続きしたり、数日で大量に抜ける場合はホームドクターに相談すること。
シングルコートでほとんど換毛期がない犬種は、プードル、マルチーズ、ヨークシャーテリア、パピヨン、アフガンハウンドなどの長毛種や、グレーハウンド、ミニチュアピンシャー、グレート・デーンなどの短毛種となっている。

★飼い主さんが自宅でできる予防

ていねいなブラッシングで、抜け毛の量を抑えることができる場合がある。また、犬種によって、罹りやすい病気があるのであらかじめ知っておくと早期発見につながる。パターン脱毛症(先天的な問題により耳の周辺が脱毛する)はミニチュア・ダックスフンド、チワワ、ミニチュア・ピンシャーなどに多く見られる。ボクサーは側腹部脱毛症という側腹部の脱毛が多く、ポメラニアンは脱毛症Xと呼ばれる、原因不明の脱毛が多い犬種となっている。飼い主がなりやすい皮膚病を知っておくことで、早期発見できたり、自宅で予防ができる。

◎ 獣医師江本宏平先生のワンポイントアドバイス

カット後に脱毛したり毛の質が変化することもあります

暑い夏に、犬が快適に、涼しく過ごしてもらいたいと、バリカンで毛を刈る飼い主さんも多いでしょう。すでに何回か刈って、異常が無い場合は良いのですが、バリカンを体験した子が、毛を刈った後に正常な毛が生えて来なくなってしまう、バリカン後の脱毛という症状があります。特にポメラニアンや、アラスカンマラミュートに多く、毛が生えてこないだけで特に病気ではありません。毛も数年以内に生えてくるケースがほとんどです。また、カット後に毛の質が変化するケースもあります。 皮膚病は慢性化すると飼い主さんの心の負担の大きくなる病気のひとつです。一つずつ原因を突き止めながら、根気よく治療することが大切です。でも、犬はハゲちゃっても、あまり気にしません。飼い主さんがため息をついて暗くなる方が辛いので、笑顔を忘れないように、と、アドバイスしたいですね。
(ペット往診専門動物病院 わんにゃん保健室、院長江本宏平)
この症状にあてはまる病気
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