いたずら猫の恩返し…高知の猫神社に伝わるエピソード

  • ooooops!

いたずら猫の恩返し…高知の猫神社に伝わるエピソード

いたずら猫の恩返し…高知の猫神社に伝わるエピソード

日本に古くから存在している、化け猫伝説。
それらの多くは残忍で凶暴な化け猫による、語るも無惨な怪異譚ばかりである。

猫の妖怪は恐るべき脅威であり、その存在はまさしく邪悪そのもの。
ひいては猫そのものが凶兆であるとも考えられていた節まである。

しかし、日本の化け猫伝説のすべてが、このイメージに沿うものではない。
中には素敵なエピソードだってあるのだ。

いたずら化け猫、和尚に追い出され…

いたずら猫の恩返し2

昔々その昔、高知県の名野川村という集落のお寺に、大きな赤毛の猫が居着いた。
和尚は当初こそその猫を追い払うこともしなかったが、これに気を良くしたか、調子に乗った猫は夜ごといたずらをしでかすようになる。

そのいたずらというのが、和尚の袈裟を着て坊主に化けて踊る、というものだった。
そう、この赤毛の猫は化け猫だったわけだ。

しかしながら化け猫と言っても、人に化けて踊るだけなので、やれ人間を襲うだの、やれ飼い主を食うだのの恐ろしい話がつきものの化け猫伝承の中では際立って平和的だ。
化け猫も色々いるということなんだろう。

が、自分の袈裟を勝手に持ち出されて踊られたのでは和尚もかなわない。
結局猫はお寺を追い出され、他所で暮らすこととなった。

いたずら化け猫の恩返し

いたずら猫の恩返し3

もっとも、追い出されたとはいえ件の化け猫はそれまで居候を許してくれた和尚に感謝していたようだ。
ある晩、和尚の枕元にその猫が戻ってきた。そして「今まで世話してくれたお礼をする」と告げて、すたすたと出て行った。

果たしてそれからしばらくすると、当時この地方を治めていた深尾氏の家に不幸があった。
和尚はその深尾氏とは縁がないので葬儀には参加しなかったが、何故か氏の遺族がお寺にやってきた。

「いざ出棺しようとしたら、棺が全く、動かない。これじゃ火葬場にも連れていけない」

こんなことを言われ和尚は助力を求められた。
そこで渋々現地に出向き、棺を持ち上げようとするが、何故か棺が地面にピタリと吸い付くように動かない。

そこで和尚は、故人を平穏にあの世に送り出すための祈祷を、その棺の前で行った。
するとどうだろうか。
棺はこれまで一切動かなかったのに、祈祷を終えて恐る恐る持ち上げようとすると、今度は軽々抱え上げることができたのだ。

これを見た人々は「大層な法力を持っているお坊さんだ」と和尚を称えるようになった。
そしてこれ以降、和尚のお寺は檀家にも恵まれることとなった。

和尚はしかし、この奇跡を起こした背景に、あの赤毛の猫が一枚噛んでいることには、当然気づいていたことだろう。

おわりに

いたずら猫の恩返し1

このようにして人に恩返しをした化け猫の話は、かなり貴重だ。
なんとも穏やかな気性の化け猫もあったものである。

さて。
和尚の面目を立てる裏の立役者となったこの化け猫は、その後しっかり祀られることとなった。
それが今も須崎湾の箕越に現存する、猫神社である。

この神社ではその昔、祈願に訪れた参拝者が招き猫を持参し、願いが叶うと再度訪れ、招き猫を持ち帰るという不思議な風習があったそうだ。
しかし現在はこの風習も途絶えつつあるという。
きっと、社の中で例の化け猫も、「近頃はやっと静かになった。これでのんびり昼寝が出来る」とあくびの一つでもしているに違いない。

文/松本ミゾレ

\ この記事をみんなにシェアしよう! /
この記事をみんなにシェアしよう!
関連記事
関連記事

いまさらだけど、どうして犬の鼻は冷たく濡れているの? (9.18)

バーガーキングからドッグフード付きのセット「BOWWOW KING」が登場! (9.18)

髪が長い飼い主さんは要注意!飼い猫がその髪を誤飲するかも (9.18)

猫好きなら全部知ってて当然?猫のトリビア10選 (9.17)

もっと見る
人気記事
人気記事
\ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! /
PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック!


ページトップへ戻る