【ペットのがん治療】がんになるとなぜ死ぬのか?
Dr.岡本のペットのがん治療最前線
-がんに対する基礎知識(2)-
今回はがんに対する基礎知識(2)です。《前回の記事を見る》
がんになるとなぜ死ぬの?
もしあなたが、医師から「がん」と宣告されたら何を連想しますか?多くの人は「死」を連想するのではないでしょうか。最近では、多くのがんが早期発見と早期治療によって進行を抑えたり、治癒するようになりました。しかし、膵臓がんや肺がんなど、依然として確実な治療法がないがんもたくさんあります。では動物はどうでしょうか?獣医師から自分のペットが「がん」と告知されると、「死」を連想される人が多いのではないでしょうか。
では、がんになるとなぜ死ぬのでしょうか?この疑問は、がんの本質を知り、効果的な治療法や予防法を開発する上でとても重要な問題と思います。まずがんになるとなぜ死ぬのかを図1,2に示しました。がんになると、がん細胞は細胞増殖をするために多くのエネルギーを必要とするため、食べた栄養ががんの発育に使われていきます。その結果、痩せていきます。
またがんは正常な細胞を殺す物質(「悪液質」と呼ばれます)を放出します。さらに転移をしていきます(図1)。その結果、生体は栄養失調の状態になり、感染に対する抵抗力が落ちます。また種々の臓器に転移をすることによって、その臓器の機能を消失させていきます。例えば、肺に転移をしますと、だんだん呼吸ができなくなり、最終的に「死」となります(図2)。
したがって、がんで死なないためにはこの一連の流れをどこかで断ち切る必要があります。そのためにはどうしたらよいのか?この答えが、がんの治療法であり、予防法となるわけです。現在、多くの研究者がこの難題に立ち向かっています。
図2.がんでなぜ死ぬの?(2)


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