TOP>連載 > 脱走ネコのプーピー…そして光明

  • 連載

脱走ネコのプーピー…そして光明

仕事から家に帰ってきたオレに、女房が、

「やったぜェエエエエエ!!」的なしたり顔で報告した。

しかし、いたっていう話のわりに、家の中にプーピーはいない。

それってどういうこと?

女房の説明を聞くとこういうことだった。

ウチのマンションの隣のブロックの一軒家の庭にプーピーがいるのを発見したというのだ。

ただ、知らない家の庭。勝手に入っていくワケにも行かず、まずはその家の人に事情を説明した。

そこの家の方は、今思い出してもとてもイイ方で事情を全て察して、

「どうぞどうぞ!」

とプーピー連行……まさしく連行という気分だったんだけど、庭に入ってのプーピーの連行を快諾してくれた。

女房が庭に入っていく。そしてその視線の先には間違う事なきプーピーのちょっと太めのボディ。

「あ〜よかった!」

と近づいて行くと、何故かプーピーは怯えるような目でコッチを見ている。あと一歩でも近づくと、逃げちゃうようなビビり方をしている。

そうなのだ。家の中では完全に安心していたプーピーであるが、突発的に外に出てしまい、今まで暮らしたこともないであろう、この場所まで猪突猛進に走ってきたのはいいものの、この場所でビクビクしながら生きているっぽいのだ。


↑家ではこんなに無防備で寝ているのだが…。

それを感じた女房は、これ以上深追いすると、ますますどっか他の所にいってしまうに違いないと結論。一度庭から去り、その家の人に聞いてみた。

「ここにどのくらい前からいますか?」

するともう一週間近くいるという。

それを聞いた女房は“これから毎日この庭に通わせてもらって、何日かかかってもいいから、ビクビクしているプーピーにエサをあげたりして少しずつ慣れさえ落ち着かせ、そしてダッコできるまでに慣れたら一気にゲージに入れよう”という作戦をとることに、即座に決めたという。

そんな作戦をその家の人に相談すると、その提案も快く引き受けてくれたという。

そして、その日はドライフードではなくもっと好きな缶詰のキャットフードを家に一度取りに戻り、あえて近づかないでプーピーから離れた所にそのエサをおいた。そしてエサから離れてプーピーに見えないように隠れて観察をしたという。すると、ビクビクしながらもエサに近づいたプーピーはガフガフいいながら食べていたという。

「その離れた距離を少しずつ近づけていく!」

それが女房の作戦の全容である。

その完全遂行まで道のりはあるかもしれないが、ついに初めて光明が見えた日であった!

この日までの一週間。今思えばわずか一週間だったが、その時は一カ月にも二カ月にも感じられるほど長く感じたものだった。

文/カーツさとう

カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。

\ この記事をみんなにシェアしよう! /
この記事をみんなにシェアしよう!
関連記事
関連記事
  • 連載

ウルトラ問題児ビッタ“名人芸と声” (11.6)

  • 連載

ウルトラ問題児ビッタ“変貌の予兆” (10.26)

  • 連載

犯人を逮捕!【森ネコ、ギャングを迎えて】 (10.11)

  • 連載

貴族的オーラを常に発散。海苔子という女・復活 (9.24)

  • 連載

ごはんーーーー!!【森ネコ、ギャングを迎えて】 (9.20)

  • 連載

参りました。【森ネコ、ギャングを迎えて】 (9.5)

  • 連載

天下無敵の母親失格。海苔子という女・別離 (8.28)

  • 連載

ぼくはまいにちとってもいそがしいです。【森ネコ、ギャングを迎えて】 (8.23)

もっと見る

注目のグッズ

ファン待望!「俺、つしま」グッズ3選

ヘビロテ確定。「俺、つしま」のTシャツが登場!

猫の舌を再現した「猫じゃすり」が、売れすぎて品薄状態!?

愛猫家必見!新発想な猫グッズで快適なねこライフを

これで人気犬!犬猫用『ドラえもん コスチューム』

どっちを選ぶ?村松誠の2019年版犬猫カレンダー

一緒に洗濯するだけで犬猫の毛を絡み取る『フリーランドリー』

愛犬が粋な日本男児に! クールな和柄の甚平

人気記事
人気記事
\ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! /
PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック!


ページトップへ戻る