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【ニャン生いろいろ田代島】猫島に住む猫アレルギーの男とスジコ。

猫?飼っていないよ。

田代島を「猫島」と知らずに移住した祐太。しかも猫アレルギー。そんな彼に「猫好きなの?」とストレートに切り出してみた。するとしばらく沈黙が続き、そして重たい口を開いた。

「子供の頃、家にラッキーってとっても懐こい三毛猫がいたんだ。」とちょっと寂しそうな顔を見せた。ラッキーは、福(白さば)、吉(黒キジ)、幸(三毛)の縁起の良い名前を貰った三匹の仔猫を出産し、すぐに亡くなったとのこと。

「残された三匹を、ねーちゃんと一緒にミルクを飲ませて育てていたけれど、いつの間にか親父が捨ててきちゃったんだよね。きちんと面倒を見られなかったという負い目もあったし、ラッキーとの別れも辛すぎたから、もう猫は飼わないとそのとき決めたんだ…。」と切ない想い出を話してくれた。

今、彼の家にはコタツをはじめ何匹かの猫はいるが、その口から「飼い猫」と聞いたことはそういえば一度もない。

「可愛いから餌をあげているとか、世話をしているとかじゃないよね。この島での生活のひとつだから…ね。」

確かにこの島の人たちにとって猫は生活の一部。猫はペットではなく、昔からいる共存者なのだろう。

「いまだに思うよ。ラッキーはホントいい猫。この世で一番ね…。」

彼はラッキーのために、ほかの猫とあえて一線を引いているようにも見えた。

花があったら水をやる。

以前、この島で育った方に話を聞いたことがある。

元祖猫島と言われるこの島も、かつては1家庭1匹が原則だった。もともと蚕の養殖が盛んでネズミよけに飼われたのがきっかけ。仕事をする猫たちは大変かわいがれていたと言う。

今もこの島には動物病院はないが、大昔は動物の避妊・去勢なんて話はない。当然、自然繁殖があり、間引くことも必要だったと言う。

「こんなこと言っちゃ今は大問題になるけれど、俺が子供の頃は生まれた子を海に流しに行くのは子供の仕事だった。そりゃ辛いさ。」と、その方は重い表情を浮かべながら聞かせてくれた。

時代が変われば、生活を支える産業も変わる。産業が変われば、島を離れる人もいる。同時に猫の生活も変わってくる。すると猫は自然の中で繁殖し、現在の「猫島」になってくる。

この島の人たちにとって、猫との暮らしはどんなものなのだろうと聞いてみたかったが、祐太の言葉からとてもシンプルな答えを見つけた。

「花があったら水をやる。」

猫島だからといって島の人たち全てが猫を家で「飼っている」わけではない。もちろん心から猫が好きで猫のために一生懸命尽くす人もいれば、猫が嫌いな人だっている。猫がいてこの島があるのではなく、この島があって、生活の一部に猫がいるのだから、当然のことだと思う。

「お腹を空かしていれば手を差し伸べることは人として当然のことでしょ。」と。

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