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ウルトラ問題児ビッタの“理由ある犯行”

この物語は、ここ30年でノラ出身のネコを12匹保護し、一緒に生活し、ついに全員を看取った中年男の喜怒哀楽に満ちた日常の回顧録である。

異変

という、いつもの通りの序文で始まりましたが、前にもちょっと“そうなる可能性が…”と書いた
んですが、一年近いノーネコ生活もやっぱり終わりを告げることになりました。

色々あって、新しいコがウチの家族になりました!

その名も“みい”。すでに名前のついているコなんすが、三歳の若いオスネコです。

ということで、今回から序文もちょっと変更!

この物語は、ここ30年でノラ出身のネコを12匹保護し、一緒に生活し、ついに全員を看取ったと思ったら、今また一匹きネコと暮らししている中年男の喜怒哀楽に満ちた日常の回顧録である。

せっかくなんで、みいの写真も載せておきます。


↑どうも“みい”です。まだこの家にきて3日くらいなんで、ドキドキしてま〜す!

いやァ〜、久しぶりの若いネコ! そして今までなぜかウチにはいなかったキジトラ。このコの話もそのうち書くとして、問題児ビッタの話は続く。

左足をひきずって歩いていたハズのビッタであったが、なぜかその日は右足をひきずっている。

もしや両足とも調子が悪くしてしまったのか?

人間でも片方の足が調子悪くなると、その足をかばって歩くので、問題なかった方の足にまで負担がかかって調子が悪くなる……なんて話を聞いたこともある。

シロミは突発性前庭疾患で、かなり回復しているとはいえ、まだ歩く時は斜めにしか歩けない状況だっつうのに、シロミとビッタの二人して歩行にも問題がおきちゃうとは、まいったなァ〜とかなり

暗くなっていた。

そんなビッタの両足の異常を見つけて数時間後のことである。

たしかオレは仕事場に一人でこもり……仕事場にこもるっていっても、まァたいした仕事もしないでボーッとしてるだけですが、ボーッとしているのにも飽き、ビッタのいるリビングへといった。

調子の悪いビッタが寝てたりしたら、起こしてしまうのも悪いだろうとソ〜ッとリビングのドアを開ける。

するとドアの向こうには、そんなオレの進入にまったく気付いていないビッタが見えた。

オレに気付いてないビッタは、足先を舐めたりしてグルーミングをしていたが、そのうちスクッと4本の足で立ち上がり、そしてノシノッと普通に歩きだした。

まったく足を引きずることなどなく、ごくごく普通に、なんの問題もなく歩きだした。

アレッ! 足治ったの? 驚いたオレがビッタに声をかけて近づいていこうとすると、当のビッタは驚いたような顔をしてオレを見つめた。そして、なにかバツのわるそうな顔をすると、突然、取り繕ったかのように、今までの歩き方とは一点して、突如として足を引きずって歩きだした。

ちょっと前までの、まったく問題のない歩き方とは打って変わった、わざとらしいまでに足を引きずった歩き方だ!

そして、もう一度オレの方を見ると、なにか情に訴えるかのように「ニャ〜」と鳴いた。

「あの〜、足、悪いんですよ、ボク!」

と、訴えるような鳴き方だ。

しかし、これは怪しい!

も、もしやビッタの足が調子が悪いというヤツは、仮病ではないか?

そんな考えが頭をよぎる。

「ビッタ、オマエ、まさか仮病つかってるんじゃないだろうな?」

そうビッタにいうと、ビッタはそのオレの言葉がわかるかのように……いや正確にいうと、意味がわかっているからこそ、わからないような振りをするかのように、さらにわざとしらく再び足を引きずって歩きだした。

ますます怪しい!

調べると、ネコは自分がかまってもらえない時には、かまってもらいたくて仮病を使うことが、本当にたまぁ〜にだけどあるらしい。

そして、その仮病の代表が、足を引きずるという行為!

オレも女房も、突発性前庭疾患のシロミのことばっかりかまっていたことに嫉妬して仮病をつかった。そんな推理はもうバカにでもできる。

ビッタ、ほぼクロである。


↑「ん〜そんなクロだの白だのいわれてもですね〜」といいたげなビッタではあるが…。

しかし、仮病だという確実な証拠を手に入れたい。それがわかれば、こっちも安心するし。

それからはビッタとオレの知恵の比べあいになった。わざとビッタから見えないところに行き、隠れてビッタを観察する。

すると、オレがいないと思っている時は、必ず足を引きずるのを止めやがるんだよ! それで、こっちも、そんなことは見ていなかったかのように、いかにもいまからビッタを見に行きますよ的なわざとらしい気配や物音を立てて、それをかげからコッソリ見ていると、突然あわてて足を引きずる。

あわてて足を引きずるなんだから、引きずってる足は、右足だったり、左足だったり、当の本人ももうメチャチャだ。

とにかくわかった。ほぼクロどこかか、今や完全クロである。

それからも、毎日のようにビッタは右足だったり、左足だったりを、オレと女房の目の前ではわざとらしく引きずっていたが、シロミの病気も感知すると嫉妬の気持ちも収まったのか、いつのまにやら仮病は止めてしまった。

ただ恐るべし、ビッタの知能…。

文/カーツさとう

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カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。

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