2020-01-21 ウルトラ問題児ビッタの“異変” カーツさとう保護猫保護猫と暮らす保護猫!日々猫!介護猫!高齢猫 この物語は、ここ30年でノラ出身のネコを12匹保護し、一緒に生活し、ついに全員を看取った中年男の喜怒哀楽に満ちた日常の回顧録である。 異変 我が家の老メスネコ“シロミ”が『突発性前庭疾患』という病気にかかってしまった。 三半規管がおかしくなる病気で、テレビのお笑いバツゲームなのでよく見かける回転バットでのフラフラ状態になってしまう病気である。 動物病院でステロイドを処方してもらい、色々話を聞けば、数日はフラフラしているだろうが、特に後遺症が残るようなこともなく、全快することがほとんどだというので、ひとまず安心をするも、やっぱり実際にウチのネコがフラフラしてるのは、見ていてとにかく可哀相であった。 なにしろ最初の1日目に関しては立ち上がることもできない! 立ち上がれないんだけど、立ち上がろうとヒョしになって手足をバタつかせてもがく。 もうその努力がいじましくてね。 「シロミ、いいから立とうなんてしないで、そのままゆっくり横になってなさい…」 と、シロミに語りかけるては見ても、当のシロミは体が動くのになぜか立てない自分の体が不思議なのか、立とうとすることをやめない。 たまぁ〜にどうにか立ってもすぐ転ぶ。 その転ぶのがまた心配で、もう付きっきりで面倒を見る。 翌日くらいになると、どうにか立てるようになったんだけど、本当にグルグルバットのお笑い芸人状態で、体を斜めにして、どんどん斜めのほうに必死の形相で歩いて行って、そして最終的には倒れる。 ↑かなり老境に入ってからのシロミ。典型的なおばあちゃんネコの顔になっております。 それはまるでリアクション芸人のような見事なフラフラっぷりと倒れっぷりであった。 これがテレビの芸人ならば大笑いする所であるが、ネコだとそうはいかない! 立つことを止めるのはシロミが可哀相なんて止めれないし、かといって倒れるのはケガしそうでもあるで、もう立ち上がったら後ろからついて行って、倒れそうになった瞬間にその体を支えて上げる。 ますます付きっ切りになる。 そんなシロミに付きっ切りの我々を影から、密かに見ている男がいた。 ビッタである。 シロミがフラフラになってから3日後。 ビッタが足を引きずって歩きだした。 なにか足にケガでもしたのだろうか? 引きずっている左足をよく観察してみたが、これといった異常は見られなかった。 「ちょっと捻ったりしたんだろうか?」 心配ではあったが、その日は様子を見ることにした。 正直言って、今はビッタよりもシロミの方が心配だったのだ。 「ビッタはまだ若いから大丈夫だろ!」 そな気持ちもあったかもしれない。まぁ“若い”っつっても、シロミに比べればの話で、すでにビッタも16才くらいだったんだけど。 ↑ビッタをあまりにもかまってないように思われても、あの世のビッタに申し訳ないんで、ちゃんとビッタとも仲良くしてるんですよっていう写真。とにかく人懐っこさはバツグンではあった。 翌日。ビッタはまだ足を引きずっていた。 その日はどんどん回復しているシロミの薬を動物病院にもらいに行くことになったので、ついでといったらビッタに可哀相だが、ビッタの足も見てもらおうと、ビッタも病院に連れていった。 「ん〜」 引きずっていたビッタの足を先生が触診している。 「どこも異常はないみたいですね〜。ちょっと様子を見てみますか…」 ちょっと安心するも、家に戻っても、まだビッタは足を引きずっている。 シロミはどんどんよくなり、まだちょっと斜め方向に引きずられている感じの歩き方であったが、 「ほぼ一安心!」といった状態にまでなった。 とあると、心配なのは異常はないはずなのに足をひきずっているビッタであった。 なにしろ、その次の日も足をまだひきずっている。 しかし、ちょっと変なことに気付いた。 「アレ、ビッタのひきずってた足って右足だったっけ?」 たしか昨日まで左足をひきずってた記憶があるのに、今日は右足をひきずっているので、女房に確認してみた。 「左足よ〜」 だよね〜、左だよね〜。なぜになにゆえ今日は右足…。ひょっとして両足ともに調子が悪いのか? 心配は加速していく。 だが我々夫婦はこの時に気付いておくべきだった。 ビッタという男の恐るべき知能に…。 文/カーツさとう バックナンバーはこちらから カーツさとう コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。 \ この記事をみんなにシェアしよう! / この記事をみんなにシェアしよう! 猫と行くキャンピングカーの旅!アンザ・ボレゴ砂漠州立公園 (1.27) 猫が死んでもう10年。その間、私は何をしてきたのか。 (1.24) キャンプで超役立つ「猫グッズ」を紹介! (1.19) 猫とキャンピングカーで旅はできるのか? (12.16) 注目のグッズ 犬猫どっち派?村松誠の「2021年版 犬猫カレンダー」 ドラえもんに大変身!犬猫用『ドラえもん コスチューム』 ボディケア用品からお菓子まで!猫好きな彼女や妻に喜ばれるホワイトデーギフト4選 【猫クイズ】短足・小型・巻き毛が特徴の「ラムキン」ってどんな猫種? 愛犬がまさかの“犬嫌い”…その原因はどこにあるのか? ぼくたちは猫を育てているのではない。猫に育てられているのだ。 \ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! / PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! Facebook にいいね!する Twitter をフォローする Instagram をフォローする Pinterest をフォローする