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ウルトラ問題児ビッタ“ビッタ2:50”

この物語は、ここ30年でノラ出身のネコを12匹保護し、一緒に生活し、ついに全員を看取った中年男の喜怒哀楽に満ちた日常の回顧録である。

ウルトラ問題児ビッタ“ビッタ2:50”

ビッタは毎日オシッコを壁に引っかけることで、人間にも迷惑をかけていたが、メスネコにも迷惑をかけていた。

ハッキリいってビッタは女好きだったのだ。

もちろん去勢手術はしていた。していたが、女好きだった。

オシッコも自分の縄張りを示すマーキングだろうから、おそらく男性ホルモンが、去勢手術程度じゃ収まらないほどに強かったのだろう。

世が世なれば“性豪”と呼ばれるタイプだったのかもしれない。

暇さえあれはメスネコの尻を追いかけ回していた。

しかし“性豪”と呼ばれるタイプは、だいたいにおいて女性にモテるもんであるが、ビッタはまったくもってモテなかった。

むしろ嫌われていた。

海苔子にも桃子にもシロミにチョッカイを出しては、

「フ〜ッ!!」と威嚇し返され毛嫌いされていた。

そのモテなさっぷりは半端なく、しまいにはチョカイなど出さなくても、ビッタが近くに寄ってくるだけで、メスネコたちは逃げ出すという、男としては末期的症状を呈していた。

まさに『anan』の抱かれたくないアンケートの一位をとり続ける、当時の出川哲郎や江頭2:50がオーバーラップする人気のなさであった。


↑「エ〜ッ、オレってもてないの?」そう言いたげなビッタであるが、たしかにオマエはモテてない!

これが人間だったならば、どれだけの精神的苦悩であろうか?

「オレの男性ホルモンが強いばっかりに…」

己の体質を恨み、呪ったことであろう。

ワタシもビッタと同じ男である。そんなビッタのあまりにモテない姿を見るつけ、いたたまれない気分になったこともたびたびある。 身につまされる想いですらあった。

「ビッタ、オマエの気持ちはわかるよ!」

そんな慰めの言葉をビッタにかけたことも一度や二度ではない。

しかし、ビッタはそのオレの気持ちなどどこ吹く風で、まったく落ち込むことなどなく、毎日ヘコたれることなくメスネコにチョッカイを出していた。

「大物だなァ〜」

感服した。

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